リスク(LSK)のトレード戦略について、仮想通貨取引所の元トレーダーが解説

今回は、仮想通貨リスク(LSK)のトレード戦略について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. リスクの環境認識とファンダメンタルズ
    1-1. リスク特有のファンダメンタルズ
    1-2. テクニカル分析で環境認識
  2. LSK/JPYトレードの戦略立案
    2-1. リスクのチャートをチェック
    2-2. リスクのステーキングとは?
    2-3. スイングトレードのエントリー
  3. まとめ

今回はコインチェックやビットフライヤーで取引できる、仮想通貨リスク(LSK)のトレード戦略について解説します。時価総額が10兆円以上と大きいビットコインやイーサリアムと違い、リスクの時価総額は350億円程度と小規模です。流動性も低いため、取引戦略も異なってきます。今回はLSKの実際のチャートを見ながら、トレードプランを検討したいと思います。

①リスクの環境認識とファンダメンタルズ

リスク(LSK)の環境認識のために、ファンダメンタルズ分析、市場のセンチメンタルなどを把握した上で、実際のチャートを使用したテクニカル分析を行っていきます。

株式トレードやFXトレードと同じようにニュースや要人発言のなどには注意をしましょう。

リスク(LSK)のような時価総額の低いアルトコインの場合、直接的なニュースは少なくなってきます。しかし、2020年の後半から続いた仮想通貨全体への資金流入とそれに関連した価格高騰といった、仮想通貨市場全体の動きには個別のアルトコインも少なからず影響を受けます。

1-1. リスク特有のファンダメンタルズ

2021年7月24日時点の仮想通貨リスク(LSK)の基本的なスペックは以下の通りです。

  • 時価総額・・・約356億円
  • 時価総額ランキング・・・116位
  • 循環サプライ・・・89%(1.28億LSK / 1.44億LSK)

リスク特有のファンダメンタルズとしては以下の点があります。

【買い材料】

  • 新たな仮想通貨取引所での上場
  • 大企業との大型提携
  • 新たな資金調達の成功
  • アップグレードなど

リスク(LSK)の買い材料として、Lisk Mainnet v3へのアップグレードを8月24日頃に控えています。これは、Liskネットワーク上で行われる過去最大のアップデートとされ、数多くの改善が行われます。

【売り材料】

  • 既に上場している仮想通貨取引所での上場廃止
  • ハッキング被害などの事故

リスク(LSK)の売り材料として、目立った動きは確認されていません。

1-2. テクニカル分析で環境認識

テクニカル分析では、トレード対象とする通貨ペアのトレンドの方向性を確認します。環境認識を行うためにLSK/JPYを「日足」「4時間」「1時間」の3種類のチャートで、マルチタイムフレーム分析をしてみましょう。

チェックの方法としては、最も基本的なトレンドラインとレジスタンスライン・サポートラインを使用して転換点となりそうな価格を抽出します。

また、「ブレイクポイント」とは、分析時点のローソク足の延長上のトレンドラインが位置する価格を意味し、レジスタンスラインとサポートラインは、現在、価格から最も近いラインの価格を意味しています。

21年7月24日時点の結果は以下のようになりました。

時間軸 トレンド ブレイクポイント レジスタンス サポート
日足 レンジ 331.66/167.76 331.66 167.76
4時間 アップトレンド 236.41 323.07 220.04
1時間 アップトレンド 237.43 320.90 220.04

テクニカル分析によるリスクの環境認識ですが、「日足」では短期アップトレンドとも言えますが、少し広い観点でレンジとしました。

レンジの定義は実際のトレードでは人によって認識が違う部分もあり、どこまでの値動きとどれくらいの長さの範囲で見るかによって判断が変わってきます。

今回は6月18日~7月24日時点の1ヶ月以上の期間で「325円」あたりで3回レジスタンスの抵抗を受けているという点でレンジとしました。

4時間・1時間足ではアップトレンドと言っていい状況です。

いずれにしても、日足のレジスタンスラインかサポートラインをブレイクしない限り明確な方向性は出ないような状態だと判断しました。

②LSK/JPYトレードの戦略立案

次に、具体的なトレード戦略の組み立て方について解説します。

2-1. リスクのチャートをチェック

リスク(LSK)のトレード戦略を構築するために、長い時間軸から順に色々なインジケーターを当てはめて有効性を確認していくと、1時間足のチャート辺りからインジケーターを使用するのが難しいということが分かってきます。

LSK1
上のチャートは、LSK/JPYの1時間足に、上から「ボリンジャーバンド」「オーサムオシレーター」「MACD」を順に当てはめたものですが、これらのインジケーターを使用してトレードするのは難しそうです。

なぜならボラティリティの差がありすぎて、トレードルールを決めてもすぐにそれが機能しなくなるということが目に見えているからです。

LSK2

さらに短い15分足の場合は、全く機能していないということがわかります。

LSK3

5分足の場合は、チャート自体が「穴」だらけでモザイクのようなチャートとなっています。

そこにインジケーターを当てはめるとどうなるでしょうか?

1時間足、15分足と同じように「ボリンジャーバンド」「オーサムオシレーター」「MACD」の順に当てはめてみます。

LSK4
ご覧のようにトレードで使用するには難しい状況といえます。

以上の状況からリスクのトレードに関しては、インジケーターを使用した短期間のトレードは難しく、仮に短期トレードをするとしても基本的なライントレードが最も有効なように思えます。

結果的には、リスク(LSK)をデイトレードやスキャルピングなどの短い時間軸でトレードすることは初心者の方には難しそうです。

一方で購入単価が低くステーキングサービスも利用できるためステーキングとスイングトレードを行うトレード方法が良いと判断します。

【関連記事】ステーキングとスイングトレードを組み合わせた運用方法【仮想通貨取引所の元トレーダーが解説】

2-2. リスクのステーキングとは?

リスク(LSK)のステーキングに関しては、Coincheckで利用することができます。

これは、LSK(リスク)を1日あたり平均10LSK以上保有、もしくは、「貸仮想通貨アカウント」にて貸出中でないLSKを1日あたり平均10LSK以上保有している場合に、毎週水曜日に報酬が支払われるというものです。

報酬の支払間隔が週に一回と非常に短く、急落が発生した場合でも一旦ポジションを整理して底をついたところで再びエントリーするという方法が可能となります。

ステーキングサービスを利用する為に最低限必要な資金は、現在の価格が約276円であるため、10LSKは約2760円で購入できることになります。

【関連記事】ステーキングとは?仮想通貨取引所コインチェックでLISKをステーキングする方法

2-3. スイングトレードのエントリー

ステーキングを前提としたスイングトレードのエントリーはロングエントリーのみとなります。現状では短期的なアップトレンドですが、広く捉えるとレンジ内での動きともいえます。

現在のチャートにおいてロングエントリーをする候補は三つあります。 まず、青のサポートラインが直近最安値の220.15円で、赤のサポートラインが、急騰前のレジスタンスラインからサポートラインに転換した重要な価格である167.76円、その中間点でサポートラインとして機能しそうな点が197.54円です。

現在値が275.53円である為、下落をした時に青-55.38円(-20.1%)、黄色-77.99円(-28.3%)、赤-107.77円(-39.1%)でエントリーできるように指値注文を入れておきます。また損切に関しては150円を目安に、資金を分割する形で資産配分をすると良いでしょう。

また、上記のようなトレード方法ではなくとも、Coincheckの「Coincheckつみたて」サービスを利用しドル・コスト平均法を使った投資方法もお勧めできます。

【関連記事】【仮想通貨取引所の元トレーダーが解説】積立投資を行う際に注意すべきこと

③まとめ

今回はLSK/JPYのトレード戦略について解説しました。

結果的にインジケーターを使用した短期トレードは難しく短期トレードをする場合は基本的なライントレードが適している通貨ペアと言えそうです。一方でリスクは、日本の仮想通貨取引所でステーキングが可能な数少ない仮想通貨の一つでもあるため、リスクの将来性を期待している投資家にとっては、長期目線でのスイングトレードとステーキングを組み合わせた運用に適した仮想通貨と言えます。

The following two tabs change content below.
中島 翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12