FTX Japanを上手く利用する方法【仮想通貨取引所の元トレーダーが解説】

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今回は、FTX Japanの活用法について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. FTXとは
  2. FTX Japanの役立つ機能
    2-1.対日本円と対米ドルの通貨ペア選択して取引可能
    2-2.クオンツゾーン(自動売買ツール)
    2-3.SOLの売買が可能
    2-4.手軽に交換できる「交換」機能
    2-5.FTXグローバルと取引板が連携
  3. まとめ

海外の大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの日本法人FTX Japanが国内市場に進出しており、注目を集めています。

FTX Japanは日本の規制に遵守しながらも、海外で世界のユーザーから認められているUIUXをそのまま日本でも利用できるようになり、日本のユーザーも拡大しつつあります。

そこで今回はFTX Japanにはどのような使い方があるのか特徴を含めて解説します。

①FTXとは

FTX
FTX Japanは、仮想通貨界隈でも有名なサム・バンクマン・フリード氏がCEOとして運営されているFTXグローバルの日本法人が運営する仮想通貨取引所です。これまでは日本での展開はありませんでしたが、今年日本の暗号資産交換業者の登録が完了し満を時して進出してきました。

②FTX Japanの役立つ機能

2-1.対日本円と対米ドルの通貨ペア選択して取引可能

FTX Japanでは、通貨ペアでも対日本円と対米ドル2つの通貨ペアを選択して取引が可能となっています。対日本円と対米ドルを選択する必要があるのかと思われるかもしれませんが、トレーダーや投資家としては重要なポイントがあります。

テクニカル分析を行うときに、世界的に取引をされているのはBTCUSDの通貨ペアです。海外の仮想通貨取引所で法定通貨を取り扱っていない仮想通貨取引所の場合はBTCUSDTという対ステーブルコインの通貨ペアがメインとなるでしょう。こうした場合、BTCJPYでテクニカル分析を行っていたとしても、BTCJPYで取引を行う投資家が少ないことからテクニカル分析で重要なポイントと考えたとしても、実際はそこまで重要なポイントではなかったということが往々にしてあります。これに対し、対米ドルで取引できるということは世界の投資家がチェックしているポイントを見ながら取引ができるということになるため、トレードの正確性が上がると筆者は考えています。

利益はUSD建で計上されるものの、FTX JapanではUSDJPYの板取引で日本円に転換できるため、利益確定も日本円で実質行うことが可能です。そのため取引の通貨ペアを対ドルで行いつつ、最終的には日本円に転換して出金するということも可能な珍しい仮想通貨取引所となっています。

2-2.クオンツゾーン(自動売買ツール)

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FTX JapanはFTXグローバルでも利用できていた、クオンツゾーンというプログラミングコードをかけなくても自動売買ロジックを組むことができるツールを開発して提供しています。そのため仮想通貨取引で自動売買のアイデアがあれば、クオンツゾーンを利用して自動売買ロジックを組むことによって、誰でも仮想通貨の自動売買を行うことが可能です。最初はクオンツゾーン自体も難しく感じるかもしれませんが、利用してみると案外簡単なのでこの機能は有用で使うべき機能の一つでしょう。

トレード対象も日本国内でFTX Japanが上場している通貨であれば取引可能であり、現物ではなくパーペチュアル取引のものが対象となっています。

2-3.SOLの売買が可能

FTX JapanはSOL(ソラナ)を上場する数少ない取引所であるため、国内取引所でSOLの売り買いを行いたい場合は同取引所を活用すると良いでしょう。

SOLはイーサリアムキラーとしても期待されており、海外でもSOLの実店舗が登場していたりと将来性があると期待されている通貨の一つです。そのため長期的に仮想通貨ポートフォリオの一つとしては入れておくべき通貨の一つとも言われています。

2-4.手軽に交換できる「交換」機能がある

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FTX Japanのウォレット画面には全ての通貨の横のコマンドに「交換」というコマンドがあります。これはFTX Japanが提供している販売所機能であり、手軽に数量だけ入力することで、通貨を別の通貨に交換することが可能です。

他の日本の仮想通貨取引所の場合は、例としてビットコインをイーサリアムに転換したい場合は、ビットコイン→日本円 日本円→イーサリアムという2つの取引を行う必要があります。しかしFTX Japanの場合はダイレクトにビットコインからイーサリアムに転換することが可能です。

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上記が実際のFTX Japanの「交換」の画面になります。ご覧の通りビットコインの数量を選択してイーサリアムに直接転換することが可能なことがわかるでしょう。板取引で2つの取引を行うよりも、ワンクリックで仮想通貨から仮想通貨に転換できるという利便性が高いという点はFTX Japanの大きなメリットの一つと言えそうです。

2-5.FTX グローバルと取引板が連携されている

FTX Japanの取引板はFTX グローバルと連携されており、注文が入っている数量がとても大きくなっています。日本では板取引を提供している仮想通貨取引所でもFTXグローバルのような流動性を確保しているところはありません。それだけFTXグローバルは世界でも屈指の取引量を誇っており、その取引板がそのまま日本でも利用できるという点はトレーダーにとってはとても大きなメリットであり、使う必要性があると言えるでしょう。

流動性が大きいということは、大きな数量の注文でも変な価格で成立することがないということになり、市場が安定しているということに繋がります。流動性がない仮想通貨取引所の板取引の場合は、takerで注文を行うことで数量が小さくても大きく価格が崩れてしまい、予想もしなかった価格で注文が成立することがあります。

異常な価格で成立することもある仮想通貨の世界ですが、FTX Japanを利用することで、そのような流動性による価格の大幅なズレというのはなくなるため、大きな数量で取引を行うトレーダーはFTX Japanを利用するべきでしょう。

③まとめ

ここではFTX Japanの進出に伴い、同取引所の使い方を項目別に解説しました。

FTX Japanでは、P2Pのレンディングサービスなど日本では提供されていないサービスもありますが、コマンドは既に存在するため、今後レンディングサービスも日本ユーザー向けに提供し始めるかもしれません。FTXはスピード感がある動きに定評があり、色々な新サービスを海外でも提供していることから、日本のユーザーにも楽しみが多い仮想通貨取引所となるでしょう。

口座開設をしていない方はFTX Japanは口座開設を行っていて損はないと言えるため、口座開設を行い利便性の高さを感じてもらえればと思います。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12