今回は、capture.xについて、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。
目次
- 「capture.x (キャプチャーエックス)」とは
1-1.「capture.x (キャプチャーエックス)」の概要
1-2.「capture.x (キャプチャーエックス)」開発の背景 - 開発元の「株式会社bajji(バッジ)」について
2-1.「株式会社bajji(バッジ)」の概要
2-2.「株式会社bajji(バッジ)」の事業内容 - 「capture.x (キャプチャーエックス)」の特徴
3-1.消費者と企業の行動変革を促進
3-2.ゲーム感覚でプロジェクトをサポートできる - 「capture.x (キャプチャーエックス)」の今後の展開
4-1.アプリのリリース
4-2.エールポイントのユースケース拡大
4-3.ロードマップ - まとめ
気候変動の問題や、その他の環境に関わる課題が全世界に広がっており、大地を守るための対策が緊急に求められています。人々が一丸となってその解決に取り組むべく、様々な手段や方法が模索されている中、一つの注目を集めているのがブロックチェーン技術を活用した取り組みです。
ここで特に着目すべきなのが、ブロックチェーン関連事業を手がける国内企業「株式会社bajji(バッジ)」の環境貢献型NFT「capture.x (キャプチャーエックス)」です。
「capture.x」は、CO2削減プロジェクトを支援し、より速やかな脱炭素社会の形成を目指す新しい取り組みです。公式販売サイトが2023年3月2日にオープンして以来、多くの人々がこのプロジェクトに関心を持つようになりました。今回は、そんな注目の高まる環境貢献型NFT「capture.x」について、その特性や働き、そして今後の展望について詳しくご紹介いたします。
1.「capture.x (キャプチャーエックス)」とは
1-1.「capture.x (キャプチャーエックス)」の概要
「capture.x」は、ブロックチェーン関連事業を展開している国内企業「株式会社bajji」が提供する、環境貢献に力を注いだNFT(Non-Fungible Token)の一つです。
「capture.x」は、CO2削減への一環として、個々の参加者が脱炭素社会の早期実現に貢献できるアプリケーションです。公式ウェブサイトが2023年3月2日に立ち上がり、その斬新なアプローチにより、新参者として瞬く間に注目を集めています。
このアプリケーションは、各種施設や団体のプロジェクトをNFT化することで、NFTを購入したユーザーが「デジタルオーナー」となる仕組みを採用しています。デジタルオーナーとなることで、支援する施設やプロジェクトに対して「エール(応援)」を送ることが可能になります。
デジタルオーナーは、エールを送ることで施設のCO2削減の進行状況をリアルタイムで確認でき、さらに「エールポイント」というアプリ内ポイントを獲得できます。このエールポイントは初期段階ではcapture.x内でのNFTの購入に利用できますが、今後は他社発行のポイントと交換可能になる予定で、さらにQRコード決済との連携により、日常の支払いにも活用できるようになる計画が立てられています。
さらに、ユーザーの熱意によって獲得できるボーナスポイントの導入も検討されており、その新たな仕組みへの期待が高まっています。
このように、capture.xは個々のユーザーの意識を引き上げることで、CO2削減に積極的に関与し、脱炭素社会の実現を目指しています。
1-2.「capture.x (キャプチャーエックス)」開発の背景
世界中で行われているCO2削減への取り組みは地球の温暖化を食い止める重要なキーとなります。capture.xの独自の発想は、これらの取り組みをデジタル技術を活用して可視化し、一人一人が直接関与できるような形に再構築することにあります。
それぞれの個人がCO2削減に積極的に取り組むことで、地球はより生きやすい環境になります。さらに、このような意識の高まりは新たな環境向上プロジェクトを生み出すきっかけにもなります。
「capture.x」は、この「良い循環」を実現するためのツールとして開発されました。環境問題への取り組みを身近に感じられ、個々の行動が大きな変化を生み出すことを体感できるこのプロジェクトは、まさに画期的と言えるでしょう。
「あなたの一歩が大きな力になる」をテーマに、「capture.x」はユーザーと企業の行動変容を推進しています。毎日の生活の中でCO2削減に関連するデータを目にすることで、CO2削減を「自分事」として捉え、環境問題解決への意識を向上させることを目指しています。
さらに、企業にとっては、一般の消費者にはなかなか伝わりにくいCO2削減の取り組みをより広く認知してもらう絶好の機会となります。企業は自社の環境貢献活動をユーザーに支援してもらうことで、更なる環境対策を推進し、企業全体の行動変容を促すことを期待しています。
2.開発元の「株式会社bajji(バッジ)」について
2-1.「株式会社bajji(バッジ)」の概要
「株式会社bajji(バッジ)」は、2019年4月設立の国内企業で、ブロックチェーンを中心とした先端技術を活用した事業を展開しています。
bajjiのビジョンは「テクノロジーを通じて社会を少しでも良くする」です。そのため、新たなテクノロジーを活用して便利で有用なプロダクトの開発に取り組んでいます。
特に彼らの注目点は気候変動問題など、世界が直面している環境問題です。ITやDX、そしてテクノロジーの力と、人間の想像力を結びつけることで、社会を豊かにしようという意気込みが見られます。
bajjiは、その活動が認められ「NHK」や「日本経済新聞」、「Sweet」、「with」、「anan」など多くのメディアで取り上げられています。その結果、業界内外から注目を集めており、その今後の展開にも期待が寄せられています。
2-2.「株式会社bajji(バッジ)」の事業内容
bajjiは感情日記アプリ「Feelyou」の開発と運営を行っています。「自分の気持ちを大切に」というテーマを掲げたこのアプリは、自身の感情を記録し、共有することでユーザー相互の共感を生み出し、サポートし合う環境を提供しています。その範囲は世界100カ国以上に広がっており、それぞれが適切な距離感を保ちつつ共感しあうことが可能です。さらに、bajjiは「一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団」の公式スポンサーとして、森林保全の取り組みを積極的に支援しています。
また、同社は自己ケアのECサイト「Feelyou Shop」も手がけています。このブランドは「自己を大切にすることが、他者への配慮や環境保全につながる」という考えを持っています。Feelyou Shopでは、提供する商品とアプリを通じて、ユーザーが自分らしさを追求することで、自然環境が豊かになるという良いサイクルを生み出すことを目指しています。
さらに、bajjiはSDGsの進捗を見える化するメディア「mySDG」の開発・運営も行っています。このプラットフォームは、SDGsの取り組みを広く知ってもらうことを目的としています。NFTとブロックチェーンの技術を活用することで、さまざまなSDGs活動の進捗を可視化し、世界がSDGsをより効率的に達成することをサポートしています。
ブロックチェーン技術を活用したSNS「bajji」の開発・運営
bajjiでは、「bajji」と呼ばれるブロックチェーン技術を活用したSNSの開発および運営を行っています。
bajjiは物理的に誰かと出会った記録と、信頼や応援、期待の証(bajji)を贈ったりもらったりした記録をブロックチェーン上に刻むことによって、人と人との信頼関係を見える化するサービスとなっています。実際に、bajjiをきっかけとした集まりが始まっているなど、今後さらに多くの人々に利用されることが期待されています。
サステナブルDXパートナー事業
bajjiでは、「サステナブルDXパートナー事業」として、クライアントの「SDX(サステナブルDX)」をサポートしています。特に、企業活動のあらゆる要素において「クライアントに選ばれ続け、地球に歓迎され続ける」ことを目指しており、bajjiのノウハウを最大限に活かしながらSDXを支援しています。
ブロックチェーンのシステム開発受託
bajjiでは、ブロックチェーンのシステム開発受託を行っており、bajjiが有する専門性の高いテクノロジーを駆使することによって、それぞれのクライアントのニーズにマッチしたサービスを展開しています。
3.「capture.x (キャプチャーエックス)」の特徴
3-1.消費者と企業の行動変革を促進
capture.xは、「消費者と企業の行動変革を通じた脱炭素社会の実現」を目指しています。リアルタイムで日々のCO2削減データを提供し、それぞれのユーザーが自身の炭素足跡を理解しやすい形で確認できるような仕組みを提供しています。これにより、脱炭素社会の実現を個人の問題として捉え、積極的に関与することを奨励しています。
このアプリから得られるデータに目を通すことで、ユーザーは自分の環境に対する影響についてより深く理解し、その結果、日常の行動に変化をもたらすことができると考えています。
また、ユーザーが継続的にアプリを使用するためのインセンティブも提供しています。例えば、アプリを立ち上げてCO2削減量をチェックすると、「エールポイント」というポイントが得られます。このポイントは、capture.xでNFTを購入する際に使用することができます。
さらに、ふるさと納税との連携や、今後は他社のポイントとの交換、QRコード決済との連携を通じた利用も可能にする計画を持っています。
3-2.ゲーム感覚でプロジェクトをサポートできる
capture.xでは、ゲームのような感覚でプロジェクトの支援ができます。具体的には、まずcapture.xでNFTを購入し、対象の施設やプロジェクトの「デジタルオーナー」になることができます。
そして、オーナーになると、「HOSHI」という自分の領地にその購入した設備が設置され、それによりHOSHIは保有するNFTに連動した環境貢献設備やプロジェクトが創出するCO2削減量に応じて成長していきます。
さらに、オーナーになった設備に「エール」を送ることで、上述した「エールポイント」を獲得できます。このエールポイントは今後、様々な他社のポイントと交換できるようになると予告されています。エールを毎日送ることでエールポイントを増やすだけでなく、CO2削減量も増加させることができます。
4.「capture.x (キャプチャーエックス)」の今後の展開
4-1.アプリのリリース
capture.xの公式ウェブサイトは2023年3月2日に公開され、大きな注目を集めました。しかし、さらにスマートフォン等で手軽にサービスを利用できるアプリも近々リリースされる予定です。このアプリがリリースされれば、より多くの人々がいつでもどこでもサービスを利用できるようになり、ユーザー基盤の拡大が期待されます。
4-2.エールポイントのユースケース拡大
デジタルオーナーは自分がオーナーになった設備に「エール」を送ることで「エールポイント」を獲得できます。現在のところ、2023年5月時点では、このエールポイントはcapture.x内でNFTを購入する際にのみ使用できます。しかし、将来的には他社発行のポイントとの交換や、QRコード決済と連携して日常の支払いで使用できるようにする計画があります。
さらに、デジタルオーナーが積極的にサポートを行った場合、ボーナスポイントが獲得できる新たな仕組みも開発中であり、その展開が業界から注目されています。
4-3.ロードマップ
capture.xでは今後の計画を示したプロジェクトのロードマップが公開されています。
このロードマップによると、capture.xは2023年から2024年にかけてグローバルマーケットとの連携を行うほか、2024年から2025年にかけてはトークンエコノミーの構築およびトークンの上場を行う予定となっています。
このように、capture.xでは今後もロードマップに沿った積極的なプロジェクト展開が行われていく見込みであるため、その動向に大きな注目が集まっています。
5.まとめ
「capture.x (キャプチャーエックス)」とは株式会社bajjiが提供している環境貢献型NFTのことを指し、CO2削減を目指す取り組みをサポートすることによって脱炭素社会の早期実現を目指す取り組みとなっています。
capture.xでは毎日のCO2削減に関する詳しいデータをリアルタイムで確認できる仕組みを構築することによって、誰もが脱炭素社会を「自分ごと化」することを推し進めており、ユーザーはNFTを通してゲーム感覚で楽しみながら脱炭素へ向けた取り組みをサポートすることが可能です。
現在はウェブサイトからサービスを楽しむことが可能ですが、近日中には新たにスマートフォンなどから利用できるアプリがリリースされる予定だということで、大きな注目が集まっています。
capture.xはその利便性の高さやユニークさから今後ますますユーザー数を拡大していくと見られているため、引き続きその動向が気になるところです。
中島 翔
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