ブロックチェーン企業のSkuchain, Incは8月11日、三菱商事の完全子会社であり、金属資源全般を総合的に取り扱う金属商社である三菱商事RtMジャパン株式会社(三菱商事RtMジャパン)との共同プロジェクトとして、貴金属取引に於けるシステム「ECO」の提供を開始した。
ECOは、Skuchainが独自に開発したブロックチェーンベースのサプライチェーンマネジメントとファイナンスのためのEC3プラットフォームを利用している。三菱商事RtMジャパンは、Skuchainの顧客やサプライヤーの一部に参画して頂き、ECOを今後より広いネットワークに拡大していくとしている。
ECOは、利用者との請求書と成約確認書の送付、確認、署名、管理といった取引全体をデジタル化することにより、成約確認が効率化され、さらにはどこにいても処理を行う事が可能となる。貴金属業界において、サプライヤー、商社、実需家が各々で管理していた地金・成約情報を、今後はECOで顧客と三菱商事RtMジャパン間で情報を共有して、双方の業務効率化を図る。まずは、1st PhaseとしてECO上で成約確認書・請求書を電子媒体でやり取りする。COVID-19パンデミックのような外部要因からの混乱を避け、そのような状況下でもビジネスを継続する革新的な方法を模索する中で開発が開始された。
貴金属業界におけるサプライチェーン上の課題を解決するために、定期的な機能追加の実施を予定している。ECOの機能が拡張されていき、多くのデータがブロックチェーン上で共有されると、より機密性の高い情報に対するプライバシー管理が必要となるが、Skuchain社の項目レベルの暗号化を用いたデータ共有サービスにより機密性を細かく維持しながら、データのやりとりが可能となるという。

HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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