多摩大学教授、仮想通貨有識者ら、ICOの投資家保護のルールを協議し提言

多摩大学ルール形成戦略研究所は4月5日、ICOの規定を提言するレポートを発表した

レポートの中で、トークンの発行について2つの原則を提言した。一つ目は「サービス提供等の便益提供の条件や、調達資金・利益・残余財産の分配ルールを定義し、トークン投資家、株主、債権者等へ開示すること」、二つ目は「ホワイトペーパー遵守およびトレースの仕組みを定めて開示すること」だ。

一つ目の補足として「ICOの設計については、各発行体の裁量に委ねるものの、トークン投資家や株主、債権者等が受けうる影響(権利義務関係)については予め明示されることが必要との考えに基づく」と示した。

二つ目の補足として「ホワイトペーパーに記載された計画がどの程度成果を上げているのか、トークン投資家が確認する手段が予め明示されることが必要との考え。トークン発行の目的や発行体の企業体力に応じて、必ずしも財務情報でなくともよいと考える。また、ホワイトペーパーの変更についても、変更の手続きが規定されている、変更履歴が閲覧できる等、透明性高く管理されることが必要である」と示した。

トークンの売買については5つの原則を提言した。その5つは「トークンの販売者は投資家の本人確認や適合性について確認すること」「トークンの発行を支援する幹事会社は発行元の本人確認をすること」「トークンの取引所を営む仮想通貨交換所は、上場基準について各社共通のルールを制定し、採用すること」「上場後のインサイダー取引等不公正取引を制限すること」「発行体、幹事会社、取引所等トークンの売買に関与するものは、セキュリティの確保に努めること」だ。

現在、ICO発行市場では明確なルールがない。そのため、投資家と販売者の間で予期していたシナリオとは違う認識をし、投資家の保護がなされないケースが多く発生していることから、今回の協議および提言に至った。

2017年、仮想通貨市場は拡大し、ICOを利用した資金調達も頻繁に行われた。その中でも過剰に資金を集めながらも詐欺に近いICOも散見されたことが問題となっている。一方でICOは企業の資金調達の1つの手段として注目を集めている。

2018年に入ってからも、ICOによる資金調達は実施されている。TwitterやGoogleでも、仮想通貨を始めICOの広告は禁止された。過剰な広告などが排除され、安全が守られることで新たなICO参入者が出ることも予想に難くない。より早い法整備が望まれる。

【参照ページ】ICOビジネス研究会提言レポート


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