世界中の銀行の海外送金や決済を標準化するプラットフォームを提供するSWIFT(国際銀行間金融通信協会)は7月18日、ヨーロッパ・北アメリカ間における国際送金の即時決済に成功したと発表した。
SWIFTを利用した国際送金は、各国の銀行を経由しながら送金を行うため、手数料や日時が定かでないことや、送金のエラーなどがかねて問題視されていた。今回の実証実験では、オーストラリアや中国、カナダ、ルクセンブルクなど7か国の17銀行が参加しており、すべての送金実験において決済は25秒以内(最速で13秒)に完了したことが報告されている。
この実験に利用されたSWIFTが開発したシステム「SWIFT gpi」は、24時間365日の稼働が可能なシステムで、コルレス銀行ネットワークを活用して迅速で安価かつセキュアな送金を可能にする。SWIFT gpiは、SWIFTが現在提供する決済システムとの統合が容易なため、採用する金融機関にとって初期費用が軽減できるのがメリットだ。
SWIFT gpiは2017年のローンチ以来、すでにSWIFTのトラフィックの85%を占める3500行もの金融機関、55の市場インフラとして利用されている。200以上の地域で11,000以上の金融機関を顧客にもつSWIFTは、旧来システムの象徴としてRippleやLibraなどから打倒される対象とされてきた。今後、クロスボーダー決済の主導権を巡る競争が激化することは必至だ。
【参照記事】SWIFT sees success with global instant cross-border payments with Singapore’s FAST
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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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