Bakkt(バックト)のアダム・ホワイト社長は自身のツイッターで3月16日、決済ツール「Bakkt Cash」をスターバックスのモバイルアプリに統合した事を発表した。スターバックスのモバイルアプリユーザーは、試験的に「Bakkt Cash」でコーヒーの代金を支払うことが可能となっている。
2018年8月にインターコンチネンタルエクスチェンジ(ICE)が設立を発表したBakktは、機関投資家向けの規制されたビットコイン先物取引・保管プラットフォームだ。ICEはBakkt設立に当たってスターバックスやマイクロソフトと提携しており、当初から消費者向けの支払いアプリケーションに関心を示してきた。実際にBakktが小売店の支払いオプションとして決済機能を統合するのはスターバックスが初めてとなる。
現在のところ「Bakkt Cash」はベータ版であり、早期利用プログラムに登録したスターバックスのモバイルアプリユーザーのみが利用可能だ。Bakkt関係者の情報に基づいてCoindeskが伝えたところによると、スターバックス・アプリでの「Bakkt Cash」の支払利用はあくまでもテスト期間中に限定されている。
Bakktは3月16日、デジタル資産関連サービス開発を継続するためにシリーズB資金調達で3億ドルを調達したことを発表した。投資ラウンドにはICE、マイクロソフトの投資部門M12、フィンテック企業PayU、ヘッジファンドのPantera Capital、ボストン コンサルティング グループなどが参加した。
ホワイト氏は以前からビットコインに「ストアオブバリュー(価値貯蔵手段)」以外のユーティリティが必要と主張してきた。2019年7月のビジネスインサイダーによると、「アメリカで店舗数が最も多いファストフード・チェーン」でスターバックスは1万4608店舗で第2位とされた。スターバックスでの決済利用は仮想通貨のアダプション(採用)を推し進めると期待されるため、今後の動向に注視したい。
【参照記事】Bakkt Announces New Direct Payment Integration With Starbucks
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