一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)は3月28日、SIIFインパクトキャピタル株式会社(SIIFIC)と共同運営するSIIFIC ウェルネス投資事業有限責任組合を通じて、医療機器スタートアップであるオルソリバース株式会社が実施する第三者割当増資を引き受けたと発表した。
オルソリバースは2011年6月設立、綿状人工骨「レボシス」を主力商品として展開している。レボシスは名古屋工業大学大学院工学研究科で開発されたマイクロファイバーによる医療用スキャフォールドの製造技術を事業化した製品で、日米台印の4ケ国で販売承認のもと(2023年3月時点)、全国販売し、整形外科領域と口腔外科領域で起用されている。
SIIFは、2013年からインパクト投資の調査研究・実行、蓄積してきた知見に基づき、ウェルネス領域のシステムチェンジを目指すインパクト投資・インパクト測定・マネジメント(IMM)を実践している。
同社への投資について、SIIF、SIIFICは「高齢者の介護が必要となる原因は、認知症、脳血管疾患に続き、3番目が骨折。骨折の主因は骨粗鬆症の発症と筋力・バランスの低下による転倒といわれる。オルソリバースの骨形成タンパク質(Bone Morphogenetic Protein:BMP)を含んだ新規開発品(開発品RBBM-S1)の使用は、高齢者の骨折の処置方法を改善し、予後の社会復帰促進に期待が持てる」と説明。
「高齢者自身の身体的健康に加え、社会復帰の促進、高齢者を介護する現役世代家族の負担の低減、増え続ける介護費の削減にも貢献し、骨折による身体的・社会的な痛みからの解放の実現を後押ししていく」としている。
オルソリバースは「当社の取り組みに対する評価が次のステージに進むための大きな後押しになった。“「痛みがない」を日常に”のスローガンのもと、患者、医療関係の期待に応えるべく、これからも挑戦を推し進めていく」とコメントを発表した。
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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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