一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)は8月28日、SIIF 公式 noteで連載企画「インパクトエコノミーの扉」を開始した。紹介するのは、事業活動を通じて環境・社会課題の解決を目指しながら消費者の需要を把握し、消費者のベネフィット向上を目指す事業者。彼らの企業理念や会社の設立背景、商品・サービスに込めた想い、起業家としての哲学などを聞く。また、インパクトエコノミーを含む新しい経済の在り方の調査・研究を行っている「SIIF インパクトエコノミーラボ」のインパクトカタリスト古市奏文氏の視点を加え、全 8 回の発信を予定している。
インパクト志向の投融資残高はグローバルで1兆1640憶ドル、国内で5兆円超まで成長していることが確認され、さらに増加傾向にある。22年に一般社団法人インパクトスタートアップ協会が発足、日本でも社会・環境課題を解決する企業の取り組みが広がりつつある。
社会課題の解決と経済的な利益の追求を同時に志す人々がつくる、新しい経済圏。それがインパクトエコノミーだ。SIIF は22年6月にインパクトエコノミーラボを設立し、新しい経済の在り方についての調査・研究を進めている。「一般消費者が自らの消費行動においてインパクト志向を取り入れていくことがインパクトエコノミーの形成には重要」という考えから、インパクトエコノミーにおける消費者の役割を考え、関心を高めることを目的に、連載での情報発信を始めた。
第1回は「美味しいだけじゃない。22世紀の『食』を見据えた大人気チーズケーキの秘密」のタイトルで、北海道に拠点を構える株式会社ユートピアアグリカルチャーにフォーカス。同社のチーズケーキ「CHEESE WONDER」は、なめらかな生チーズスフレと生チーズムースの2層構造が特徴。買えるのは金曜と土曜の午後8時からの限定ながら、販売後2年半で120万個を突破している。
美味しさの鍵を握るのは、原料に使われる「放牧牛乳」。自社の牧場で放牧された牛からとったもの。放牧牛乳は、一般的な牛乳に比べてビタミンやカロチンが豊富で、お菓子に加工された際の後味がより風味豊かになるという。
記事は「放牧牛乳は単に、美味しさを生み出すだけのものではない。気候変動や食糧危機など様々な社会課題が絡み合う現代、そして未来の「食のあり方」のヒントが詰まっている」と提起。代表取締役の長沼真太郎氏のインタビューから、酪農の実践と意義、さらに「リジェネレイティブアグリカルチャー(環境再生型農業)」という概念を紐解いて見せる。
【関連サイト】SIIF 公式 note インパクトエコノミーの扉
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
最新記事 by HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム (全て見る)
- SIIFがシステムチェンジ投資勉強会「システム思考入門~課題構造探求編」を開催 - 2024年11月22日
- TBWA HAKUHODOが子会社「地球中心デザイン研究所」設立。マルチスピーシーズ視点で持続可能なデザインへ - 2024年10月5日
- 【9/19開催】サーキュラーエコノミー特化型スタートアップ創業支援プログラム「CIRCULAR STARTUP TOKYO」第二期説明会 - 2024年9月25日
- 【10/8開催】東京・赤坂からサーキュラーシティの未来像を模索するカンファレンス&ツアー「Akasaka Circular City Conference & Tourism」 - 2024年9月19日
- 【9/19開催】サーキュラーエコノミー特化型スタートアップ創業支援プログラム「CIRCULAR STARTUP TOKYO」第二期説明会 - 2024年9月10日