SIIF、「機会格差」「地域活性化」の2テーマで課題の根本的解決や変革を目指すパートナーの公募開始

一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)は10月10日、「機会格差」「地域活性化」の2つのテーマで、システムチェンジ(変革)の意図と戦略のアイデアを持った事業者をパートナーとして公募を開始した。最多6団体採択し、最大6000万円の資金を提供するほか、インパクト測定・マネジメントを含む協働を実施する。公募期間は11月10日まで。

SIIFは2022年に策定した注力する社会課題のテーマ「地域活性化」「機会格差」「ヘルスケア」について、システムチェンジの概念を用いて課題構造を分析し、変化の仮説を立て、今年7月7日に「ビジョンペーパー」として公開した。さらに、3つの社会課題テーマのうち地域活性化と機会格差の2つを「Systems Change Collective事業」(SCC事業)と位置づけ、ビジョンペーパーの活動方針に基づき、パートナーを公募する運びとなった。

公募対象は①日本国内に法人格を有する組織または任意団体であること。任意団体の場合は、法人格を持つ代表組織から応募する②インパクト創出やシステムチェンジに関する情報や成果物の共有と公開に同意できること(個人情報など機微情報は除く)。例として、課題構造分析、セオリーオブチェンジ、インパクト成果のデータや目標値・進捗などを想定している③協働期間終了後も事業を継続する意思があること。

テーマ別に、機会格差の対象者は「世代をまたいだ経済格差の拡大と固定化(機会格差の課題)」に対しビジネスを核として、根本的に解決するアイデアとチーム、仲間を持つ人。地域活性化の対象者は「地域の経済衰退とコミュニティ消失(地域活性化の課題)」に対し、実践のフィールドとなる地域において、多様なステークホルダーと共に幅広く解決するアイデアとチーム、仲間を持つ人。

選考基準は、①取り組む社会課題の根本的な解決や変革(システムチェンジ)を目指す意図②課題解決に向けた戦略の説得力(課題が根治しない構造的な要因の把握、変革に向けた戦略仮説(セオリーオブチェンジ)、必要なパートナーシップの構築など)③財務的な持続可能性④SIIFとの協働の可能性の4項目。

公募に関する詳細や応募方法はSIIFホームページに開設された「Systems Change Collective システムチェンジの共同探索者、募集!」(https://www.siif.or.jp/systems-change-collective)に公開されるほか、SIIF公式ブログ内(https://note.com/siif_pr/m/m18255f5e4d10)にて、事業発足の背景や想い、関わるメンバーの紹介などの記事を発信していく。

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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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