シュローダー・グループのプライベート・アセット部門、シュローダー・キャピタルで再生可能エネルギーおよびエネルギー転換関連のインフラ運用を専門に担うシュローダー・グリーンコートは1月30日、Schroders Capital Semi-Liquid Energy Transition Fund(シュローダー・キャピタル・セミリキッド・エネルギー・トランジションファンド)の運用を開始したと発表した。
シュローダー・キャピタルは、収益の源泉を分散する新たな投資機会となるプライベート・アセット投資と、エネルギー転換への投資機会に対して顧客のアクセスを強化することを目的としたセミリキッド戦略の拡充を図っており、今回の運用開始によって欧州のサステナブルファイナンス開示規則(SFDR)で第9条に分類され、エネルギー転換を支えるさまざまな資産に資本を投下する予定。
主な対象は再生可能エネルギー発電で、大規模な風力発電所や太陽光発電所へ投資を行っていく。クリーン水素、蓄電池、地域暖房、充電インフラ、送電網、炭素回収など、エネルギー転換を支えるその他のインフラも投資対象とする。特に米国と欧州に着目し、世界の多様な技術やプロジェクトに投資を行う方針。
2050年のネット・ゼロ(温室効果ガス排出実質ゼロ)達成に向け、機関投資家や金融機関がネット・ゼロへの移行に資金を供給する動きが活発になっている。
シュローダー・グリーンコートは、再生可能エネルギーとエネルギー転換インフラの運用で10年を超える実績を持つ。「ネット・ゼロを達成するには、大きな変化とエネルギー・インフラへの投資が必要。今回の戦略は、魅力的なリターンを提供するだけでなく、投資家のポートフォリオに分散効果をもたらす、エネルギー転換に関わる投資機会となる」としている。
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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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