6月1日から始まった「ふるさと納税」の新制度について、ソフトバンクグループの株式会社さとふるは自治体167を対象にふるさと納税の活用状況や制度見直しに関するアンケートを実施、17日に結果を公表した。改正地方税法で、ふるさと納税の「お礼品」に関するルールが制定に伴い「お礼品の見直しを行った」と回答した自治体は約50%にのぼった。見直した内容で最も多かったのは「地場産品かどうか(67.9%)」。次いで「返礼割合(41.7%)」だった。
調査は、同社が運営するふるさと納税サイト「さとふる」で取り扱う167自治体が対象。回答した自治体のうち、約65%が改正地方税法における見直しに「満足(10.8%)」「やや満足(55.7%)」と回答。「満足」と回答した自治体からは「統一的な基準ができたことで、自治体の公平な取り扱いが促進される」との声が挙がる一方、「不満足」と回答した自治体からは「送料を含めた募集経費の5割は、大都市から遠い自治体が不利になるなどの問題がある」経費割合を寄付額の5割としたことによりPR等の経費削減が必要となるため、地域の魅力発信に繋がらない)といった懸念の声が聞かれた。
改正地方税法が寄付額へ与える影響については、約36%が「寄付額が減少すると思う」と回答。一方、「寄付額に影響はないと思う(38.3%)」「寄付額が増加すると思う(24.6%)」との回答は合わせて6割を超え、理由として、「見直しで、お礼品の内容が悪くなったわけではないため」、「他市の見直しにより一律の基準の中で比較されるようになるため、増加を期待したい」という声が挙がった。
今回の見直しに関連して、約70%の自治体が「新しい取り組みを検討している」と回答した。実際に新しい取り組みを開始、または予定している自治体は「体験型など地元に来てもらえるような内容のお礼品の設定」「近隣市町村との共通返礼品の設定」「寄付金を活用した市の取り組みや地域産業について市民と連携したPRの実施を検討」など、地域の魅力を伝えるお礼品の開発を検討している。今後の課題としては「地場産品の発掘・魅力向上(70.7%)」が最も多く、次いで「お礼品事業者の発掘・選定(51.5%)」、「寄付者への地域PR(39.5%)」という結果になった。
ふるさと納税制度は過度な返礼に歯止めをかける目的で、改正後は基準を守った自治体のみが税制優遇を受けられる。新制度ではお礼品は「寄付額の3割以下の地場産品」に限定される。
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HEDGE GUIDE 編集部 ふるさと納税チーム
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