カーボンニュートラルなブロックチェーンであるNEARプロトコルが、NYを拠点とする気候技術企業Flowcarbonとの提携により、同社のカーボンクレジットをNEARプロトコル上で取引できるエコシステムをローンチすると発表した。
今回の取り組みでは、Flowcarbonのカーボンクレジットトークンは、NEARプロトコル上に構築されたEVM(Ethereum Virtual Machine)のAuroraと、NEARメインネットにて販売される。Flowcarbonのトークンは主要なカーボンクレジット発行会社のカーボンクレジットによって一対一で裏付けされているため、NEARトークン保有者がカーボンフットプリントの相殺にNEARプロジェクトを利用できるという仕組みだ。
従来のカーボンクレジット市場は、不透明で流動性に乏しく、流通コストの高さが課題となっていた。そこでカーボンクレジットをトークン化することで、流動的で透明性の高いアクセス方法を確立することがFlowcarbonの狙いだ。同社は、ReFi(再生金融・Regenerative Finance)によって炭素市場のインフラ整備をすることで、気候変動緩和活動の加速に貢献ができるとしている。
NEARは、分散型アプリケーションDAppsの構築ができるレイヤー1のブロックチェーンで、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)を導入していることが特徴だ。NEARではシャーディングとよばれるスケーリング技術が導入されており、トランザクションを従来のブロックチェーンよりも効率的に処理することが可能となっている。NEARでは、設立当初からサステナビリティを優先した開発を進めており、森林再生プロジェクトプラットフォーム「Open Forest Protocol」のサポートにも取り組んでいる。
【参照記事】NEAR Protocol Partners With Flowcarbon to Help NEAR Ecosystem Become Carbon Negative

HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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