米クレジットカード大手のマスターカード(ティッカーシンボル:MA)は4月19日、ESG(環境・社会・ガバナンス)の取り組み状況をすべての従業員のボーナスに連動させると発表した(*1)。
昨年、マスターカードは役員報酬をESGに連動させる新たな報酬モデルを導入している。今年のはじめより、その取り組みを全従業員に拡大する形だ。これにより、同社のESG関連の優先分野であるカーボンニュートラルと金融包摂(#1)、男女間の賃金格差に関する取り組みの達成状況が、すべての従業員のボーナスに反映されるようになる。
マイケル・ミーバック最高経営責任者(CEO)は、「われわれ一人ひとりがESGコミットメントを守る責任をともに負っている」と、新報酬モデルをすべての従業員に適用する理由を説明した(*1)。
今年もカーボンニュートラルと金融包摂、男女間の賃金格差をESG関連の優先分野とするとともに、排出量の削減や脱炭素化にコミットするサプライヤーとの連携を進める方針だ。
マスターカードはESG関連のさまざまな取り組みを推進している。たとえば、「In solidarity」コミットメントを通じ、人種間の富や機会格差を縮めるための取り組みを行っている。「Priceless Planet Coalition」では25年までに1億本の植樹を目指す。
(#1)金融包摂…すべての人々が経済活動に必要な金融サービスにアクセスでき、またそれを利用できるようにする取り組み。
【参照記事】*1 マスターカード「Why we’re linking employee compensation to ESG sustainability goals」
The following two tabs change content below.

HEDGE GUIDE編集部 ESG投資チーム
HEDGE GUIDE 編集部 ESG投資チームは、社会・環境・ガバナンスに配慮したESG投資の知識が豊富なメンバーがESG投資に関する基礎知識からESG投資の種類、ESG投資に関する最新情報などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融メディア「HEDGE GUIDE」

最新記事 by HEDGE GUIDE編集部 ESG投資チーム (全て見る)
- ウォルマート、次世代フルフィルメントセンター開設へ。ネット注文の発送迅速化図る - 2022年6月30日
- 欧州証券市場監督局 ESGファンド監督とグリーンウォッシュ対応示したブリーフィング公表 - 2022年6月30日
- 21年世界のEV・PHV販売、前年比倍増の660万台と過去最高を記録。IEA報告 - 2022年6月30日
- OECD、22年世界経済見通し引き下げ。スタグフレーションのリスクは限定的 - 2022年6月30日
- インパクト指標に存在感。内閣、経団連、対応した民間サービスも - 2022年6月30日