GMOインターネット株式会社は12月23日、2020年上半期の提供開始に向け準備を進めている日本円と連動したステーブルコイン「GMO Japanese YEN(GYEN)」について、土台となるブロックチェーンの内部実証実験を開始した。
GMOインターネットは、「GYEN」を通じて仮想通貨のボーダレスな取引や、フィンテック分野におけるブロックチェーン技術の活用支援を目指している。「GYEN」の提供開始に向け、関連法規を遵守するステーブルコインとして、海外で「GYEN」の提供を開始する予定だ。
同社がステーブルコインを発行する背景には、仮想通貨の流通性を高め普及・発展させるためには送金・決済の際にリスクとなる価格変動(ボラティリティ)を安定させる目的がある。価格の安定を可能にする仮想通貨として、法定通貨や他の仮想通貨と連動することで価値が裏付けられる仮想通貨「ステーブルコイン」がかねて注目を集めていた。
GMOインターネットグループでは、仮想通貨事業を戦略的事業分野と位置づけ、2017年5月には仮想通貨交換事業を、同年12月には仮想通貨マイニング事業を開始している。仮想通貨に関連する事業領域には、「交換」「マイニング」「決済」の大きく3領域に分けられ、同社はそのうちの「交換」「マイニング」の2つの領域はすでに参入している。残る「決済」領域は、金融とテクノロジーをかけ合わせたフィンテック分野に含まれる領域で、この分野における仮想通貨の有用性を示すべく、価格の安定を実現するステーブルコインのポテンシャルに着目し、調査・研究を続けていた。
GMOインターネットは、将来的にボーダレスな決済・取引通貨としての仮想通貨の活用や、フィンテック分野におけるブロックチェーン技術の活用を見据え、「GYEN」の2020年上半期中の発行に向けた準備を進めていくという。
HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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