ECB総裁、ユーロ圏の国家主導仮想通貨に反対。FRB議長も「中央銀行発行の仮想通貨は当面ない」

欧州中央銀行(ECB)総裁はかねてからユーロ圏での仮想通貨開発に反対の姿勢を示してきている。米連邦準備制度理事会(FRB)議長も同様に、9月6日スイス・チューリッヒで開催されたスイス国際研究所による金融政索に関するフォーラムにて、中央銀行の仮想通貨が発行されることは当面考えられないと発言している。

2017年8月エストニア政府が国営の仮想通貨発行計画があることを公表している。これはガバメントスタートアップとして立ち上げられたエストニアeレジデンシープロジェクトの責任者であるKaspar Korjus氏が発案したもので、国営初の仮想通貨estcoin発行を試みるものだ。これに対し、同年9月7日に行われたプレスカンファレンス内で欧州中央銀行総裁であるMario Draghi氏は、「ユーロ圏の通貨はユーロのみで加盟国が独自の仮想通貨を導入することはできない」と仮想通貨発行を完全に否定している。

この見解は5月に発表された「暗号資産に関する財務の安定性への影響、金融政策、および支払いと市場インフラ」レポートでも継続しており、依然として中央銀行発行のデジタル通貨へは否定の考えを示している。これに伴い、2018年6月、エストニアは国営初の仮想通貨エスとコイン計画を断念し、eレジデンシーコミュニティ内での取引手段として留めることとした。

9月6日にスイス・チューリッヒで開催されたフォーラムでは、米連邦準備制度理事会議長Jay Powell氏が、金融改革を支持するもののサイバーアタックなどセキュリテイ確保の問題解決の余地がまだあるとして、近い将来に中央銀行独自の仮想通貨は発行されることはないと言及した。

その一方で米Fobesの報告によると、中国ではThe People’s Bank of China(PBOC)中国人民銀行が、早ければ今年11月11日を目途に独自仮想通貨の発行を実現できるとし、当面中国最大のインターネットショッピングAlibabaや中国大手IT・インターネットサービスのTencentをはじめとする7企業への配給を予定しているという。PBOCの決済部門の副局長であるMu Changchun氏は、デジタル通貨は、人民元の流通と国際化も支援するとして、FacebookのLibraよりも早い段階でローンチさせたい意向を述べている。今後の進捗に注目が集まる。

【参照記事】Not Launching a Cryptocurrency in November: China’s Central Bank


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