2018年12月25日の日本経済新聞にて、世界最大のマイニング装置大手のBitmain(ビットメイン)の株式上場申請が却下される可能性があると報じられている。
報道の背景には、2018年に中国のマイニング大手3社の内2社が、香港取引所に上場を申請していたが期限内に認められず、上場審査が難航していたことがある。そのため、仮想通貨の規制が比較的緩めの香港であっても、ビットメインの申請が認められない可能性が浮上したと報じられた。
上場認可が下りなかった中国企業のカナーンと億邦国際の2社では、ビットコイン価格が2017年12月の高値から大幅に下落していることを受け、マイニング事業の採算が悪化していた。香港取引所における上場申請の審査の詳細は明らかにされていないが、日本経済新聞によると「マイニング事業の安定性や持続性に疑問を抱いているとの味方が市場で大勢を占める」とされている。
マイニング装置で世界シェアの7割を超えているビットメインのIPO(新規株式公開)は史上最大規模の案件になると注目されている。仮に、同社の株式上場申請が通れば世界初のケースとなるが、仮想通貨の規制が緩いと言われている香港でも仮想通貨を使ったマネーロンダリングや詐欺トラブルを防ぐため、仮想通貨に対しての規制を強める方針が垣間見える。
東証プライム上場企業でインターネット関連事業を行うGMOインターネット株式会社でも、2017年12月からマイニング事業を始めているが、2018年12月第4四半期決算で仮想通貨マイニング事業に係る特別損失を計上し、マイニングマシンの開発・製造・販売事業については中止することを発表している。2018年1月の仮想通貨市場の大暴落以降、仮想通貨時価総額は回復しておらず、マイニング事業者への逆風は強まるばかりだ。ビットメインのIPOは仮想通貨市場に明るい兆しをもたらすトピックとして注目されていたが、仮想通貨市場の雲行きはいまだ怪しく、もうしばらく不安が続きそうだ。
【参照記事】仮想通貨採掘2社、上場認可下りず 最大手ビットメインも難航か
HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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