米国MIT発のブロックチェーンAlgorand(アルゴランド)が、電気自動車(EV)の国際レース・フォーミュラEに参戦のEnvision Racingと提携し、レースにちなんだヘルメットアートのNFTを発行する。このNFT売却のすべての収益はマダガスカルのマングローブの木の植林に寄付されるという。
ヘルメットアートNFTは、ABB FIAフォーミュラEレースを開催する8つの場所の1つを象徴するヘルメットが、1,000点限定で発売する。同NFTは、目的主導型プラットフォームnefdeals.ioが主導するマーケットプレイス「Metacourt」でレース開催の1週間前よりミンティングされる。NFTは、レース当日に公開されるとともに、ユニークなスペシャルエディションNFTを獲得するチャンスもあるという。また、8つすべての都市をモチーフとしたヘルメットを保有するユーザーは2023年に予定されている「究極のフォーミュラEレース体験」のチケットを獲得するチャンスが与えられる。
アルゴランド財団のCEO Staci Warden氏は、Bloombergのインタビューで「現在のブロックチェーンは多くのエネルギー消費を行うため、米国の企業にとってネガティブである」と述べている。また、環境への影響に対する批判によって今年始めにNFT立ち上げを断念したWWF(世界自然保護基金)について、「WWFが自然保護のために立ち上げたNFTプロジェクトはPolygonでローンチされたが、このプロジェクトが結局はイーサリアムブロックチェーン上に構築されていることでPoWの環境負荷が問題となった」と述べ、「WWFはカーボンネガティブなAlgorandブロックチェーンを選択すべきだった」としている。
Algorandは、ビットコイントランザクションで発生する338トンの二酸化炭素を、約0.0000004kgにまで減少できるというコンセンサスアルゴリズム「PPoS」を起用しており「最も環境に優しいブロックチェーン」を謳うブロックチェーンプラットフォームだ。Algorandのガバナンスを支援するアルゴランド財団は、カーボンオフセットプロジェクト企業Climate Tradeをはじめとするパートナーシップや環境保全プロジェクトを通じ、カーボンエミッションを推進している。
4月21日の「アースデイ」には、ニューヨークのタイムズスクエアの看板を消灯するイベントで、1時間ネオン看板を消灯し、Algorandブロックチェーン3億5千万件のトランザクションに相当する6,500キロワットを節約したというコンセプトで、カーボンオフセットや環境コストへの喚起を促した。
【参照記事】Algorand’s Formula E NFTs Are Tackling Climate Change Head-On

HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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