暗号資産でインカムゲインを受取る方法とは?コインチェック、GMOコイン、bitbankのサービスをご紹介

暗号資産(仮想通貨)は株式や金などの伝統的な金融市場と比べてボラティリティが激しい傾向があります。そのためトレードに慣れていない投資家は、短期よりも長期投資が向いています。そして暗号資産を長期的に保有する場合、「ステーキング」と「レンディング」といった金利や報酬を得る運用が便利です。

ステーキングやレンディングで得られる報酬は、株式や債券などを保有していると得られる配当金や金利のような収益方法と同じで「インカムゲイン」と考えることができます。トレードによる損失のリスクを避けて、低リスクで安定的に保有量を成長させることが可能なため、どちらも投資家の間で注目を集めています。

ここではステーキングとレンディングの仕組みから、各サービスを提供している暗号資産や取引所について詳しく解説します。長期保有を考えている方にとって参考になれば幸いです。

目次

  1. 暗号資産のステーキングとは?
  2. コインチェックの国内初ステーキングサービス(β)
  3. 暗号資産のレンディングとは?
  4. ‌レンディングサービスを利用するメリット・デメリット
    4-1. メリット
    4-2. デメリット
  5. インカムゲインを受取れるサービスを備える取引所3社
    5-1. ステーキングと貸仮想資産が利用可能なコインチェック
    5-2. 貸暗号資産を提供するGMOコイン
    5-3. 「暗号資産を貸して増やす」を提供するbitbank
  6. まとめ

①暗号資産のステーキングとは?

ステーキングとは暗号資産を自由に動かせない状態(ロック状態)にして、データの承認などの面でネットワークの維持に貢献する対価として報酬を得られる仕組みです。ステーキングに参加するには専用のウォレットなどを介して、暗号資産のネットワーク上にトークンをセットする必要があります。しかし、初心者にとってこれらの設定はハードルが高いので、まずは暗号資産取引所コインチェックのステーキングサービス(β)を検討してみましょう。

ステーキングは、PoS(Proof of Stake)のコンセンサスアルゴリズムを採用している暗号資産で行うことができます。コンセンサスアルゴリズムは暗号資産のブロックを追加する際の合意形成アルゴリズムのことで、簡単に言えば取引の承認方法です。PoSの暗号資産で国内の取引所で購入できるものがリスク(LSK)です。なお、ビットコインやライトコインのような、PoW(Proof of Work)を採用している暗号資産はステーキングの仕組みはありません。

②コインチェックの国内初ステーキングサービス(β)

暗号資産取引所コインチェックは、2020年1月にリスク(LISK)のステーキングサービス(β)を開始しました。これはコインチェックがLSKネットワークの投票プロセス(デリゲート)に参加し、その報酬をユーザーの保有量に応じてLSKで付与する仕組みです。

コインチェックのステーキングサービスに参加するためには、コインチェックの取引アカウントに1日平均10 LSK以上保有する必要があります。記事執筆時点で1 LSK=107円なので大体1,100円相当分を購入することで条件をクリアできます。少額とはいえ、保有しているだけでローリスクで報酬を入手できるので、初心者でも利用しやすいサービスです。

実際にコインチェックでリスク(LSK)のステーキングを利用してみたところ、これまでのところ報酬は毎週水曜日に付与されています。FAQによると、デリゲーションの結果によっては報酬が得られないこともあるようです。

③暗号資産のレンディングとは?

暗号資産のレンディング(貸暗号資産)とは、投資家が保有している暗号資産を暗号資産取引所に貸し出し、期間と貸付数量に応じた利息分を暗号資産で得られるサービスです。長期的な値上がりを期待して暗号資産を保有し続けるつもりの投資家にとって、着実に資産を増やせる運用方法の一つです。

レンディングサービスを提供する暗号資産取引所は、「貸し手」と「借り手」を仲介する役割を担います。暗号資産の借り手は仲介者に金利を支払い、手持ち資金の数倍の金額を動かせる「信用取引」に利用しています。これが暗号資産レンディングの仕組みです。なお、利用には暗号資産取引所による審査や借入枠の制限などがあり、必ずしも貸出が実施される訳ではない点も覚えておきましょう。

④レンディングサービスを利用するメリット・デメリット

4-1. メリット

メリットは、手間をかけずに暗号資産の保有量を増やせることです。投資経験が浅い方にとって、高リスクな暗号資産でトレードで保有量を増やすのは簡単ではありません。一方で、レンディングは貸し出すだけで暗号資産の保有量を確実に増やすことができます。また貸暗号資産の年率はおよそ1〜5%と設定されており、一般的な銀行の普通預金の年率が0.01%〜0.2%であることを踏まえると、十分に有利と言えます。

4-2. デメリット

暗号資産を貸し出し期間中は暗号資産を動かせないので、価格変動リスクを負います。基本的に途中解約ができなかったり、解約料がかかります。資産価格が高騰して利確したいと思ったり、反対に暴落して損切りしたくなった場合も資産を動かし難くなります。事前に取引所の契約ポリシーをしっかり押さえておきましょう。

また万が一、暗号資産取引所が破綻した場合は、貸暗号資産に預けた暗号資産が戻ってこないというリスクがあります。コインチェックの「貸暗号資産サービス」の場合、コインチェックとユーザーは無担保契約である「消費貸借契約」を締結します。つまり、コインチェックが破綻した場合、ユーザーが貸付けた仮想資産が返還されないというリスクがあります。また、「貸暗号資産サービス」は預金保険の対象外となっています。

すべての保有資産を貸し出すことはせず、一部の暗号資産をレンディングするように、リスク分散を考慮した運用を心がけましょう。

⑤ステーキングが貸暗号資産が可能な暗号資産取引所3社

5-1. ステーキングと貸暗号資産が可能なコインチェック

Coincheck
「新しい時代のお金をデザインすること」を創業理念に掲げているマネックスグループをバックグランドに持つコインチェックでは、他社にはないサービスを提供しています。また優れたインターフェイスが特徴で、販売所にアクセスしてスムーズに暗号資産を売買できます。

コインチェックの「貸仮想通貨サービス」は、14日間・30日間・90日間・180日・365日間の4種類から貸出期間を選択し、数量に応じて最大年率5%分の暗号資産を獲得できます。最低10万円(相当)から利用でき、貸出上限は公表されていません。コインチェックでは国内最多の14種類の暗号資産レンディングに対応しています。コインチェックでは、借入可能枠ができ次第、ユーザーの貸出申請順に承認するかたちを取っています。

また現在のところ、コインチェックは国内で唯一ステーキングサービスを提供している取引所です。Liskステーキングサービス(β)のネットワーク報酬の累計額は、2020年1月にスタートしてから同6月までに955万円となっています。この数字はコインチェックがLiskネットワークから受領した報酬額であり、ユーザーは保有量に応じてその一部を受け取ることになります。コインチェックの口座内で10LSK以上保有していることが条件となります。

5-2. 貸暗号資産を提供するGMOコイン

bitFlyer
東証一部上場企業GMOグループが運営している暗号資産取引所GMOコインの「貸暗号資産サービス」は最低10万円(相当)から利用できます。貸出期間が3ヶ月なら年率3%、1ヶ月なら年率1%の暗号資産を獲得できます。GMOコインでは9種類の暗号資産レンディングに対応しており、資産によってそれぞれ貸出上限を設けています。

例えばビットコインの場合、貸出可能額は0.1BTC/回~100 BTC/回です。GMOコインの場合、償還時に同じ条件で再度、貸出できる点は便利です。再貸出申請が取消されない限り、同条件で以降も自動更新されます。

5-3. 「暗号資産を貸して増やす」を提供するbitbank

仮想資産取引所・販売所のbitbank
ビットバンク株式会社が運営する暗号資産取引所bitbankの「暗号資産を貸して増やす」は、ビットコイン含む全7種類の暗号資産の貸出が可能です。

貸出期間は1年間のみですが、年率は貸出数量によって異なります。例えばビットコインなら、10 BTC以上(約1000万円以上:2020年11月)で最大年率3%が適用されます。毎月1日から月末にかけて募集を行っています。利用料は、募集期間が終了した翌日を起算日とし、満了期日に発生します。「暗号資産を貸して増やす」の募集は随時行っているので、ホームページで確認しましょう。

⑥3社の貸仮想資産サービスの年率・貸出期間・対応資産

コインチェック GMOコイン bitbank
対応資産 14種類
ビットコイン、イーサリアム、XRP、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、リスク、イーサリアムクラシック、モナコイン、ネム、ファクトム、ステラルーメン、クアンタム、BAT、IOST
9種類
ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、XRP、ライトコイン、XEM、ステラルーメン、ベーシックアテンショントークン、OMG
7種類
ビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、XRP、モナコイン、ビットコインキャッシュ、ステラルーメン
貸出期間と年率 14日、30日、90日間、180日、365日/1%、2%、3%、5% 1ヶ月:1%
3ヶ月:3%
1年間
1%(1BTC≦ X < 5BTC)、2%(5BTC≦ X < 10BTC)、3%(10BTC以上)
最小数量(BTC) 10万円相当 0.1BTC 1BTC〜、1ETH〜、10LTC〜、1,000XRP〜、100MONA〜、1BCH〜、1,000XLM〜

※2020年11月時点の情報となります。最新情報に関しては上記サイトをご覧ください。

⑦まとめ

貸暗号資産やステーキングサービスは、暗号資産を長期保有する方にとっておすすめのサービスです。特にコインチェックのリスク(LISK)のステーキングサービスは、少額の保有からサービスの恩恵を受けることができます。コインチェックの自分のアカウントに10LSKを保有した時点で報酬が付与されるので、興味がある方は実際に試してみるのがいいでしょう。

貸暗号資産はコインチェックが最も高い年率に設定されています。また、サービス対象となる暗号資産の種類が多いため、アルトコインの保有者にとってもおすすめです。貸出期間は数か月単位で選択できるため、利用しやすくなっています。しかし、最近は暗号資産のレンディングサービスの注目度が高まっているため、コインチェックでの貸暗号資産の申請になかなか通らないケースもあります。GMOコインやbitbankも含めて、空き枠が出来次第利用するスタンスでいると良いでしょう。

ステーキングはコインチェックのみですが、レンディングサービスはそれぞれの口座を開設して、保有資産を各所に分散して利用することも一つの方法です。そうすることで、万が一の場合のリスクを分散することができます。これを機に各社のレンディングサービスやステーキングについてぜひ確認してみてください。

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立花 佑

立花 佑

自身も仮想通貨を保有しているWebライターです。HEDGE GUIDEでは、仮想通貨やブロックチェーン関連の記事を担当。私自身も仮想通貨について勉強しながら記事を書いています。正しい情報を分かりやすく読者の皆様に伝えることを心がけています。