ビットコインを始めとする暗号資産の価値が増加する中で仮想通貨交換業者間の競争が激化しており、ユーザーにとってますます便利なサービスが整ってきています。そうした中、楽天ウォレットとコインチェックはどちらもユニークなサービスを提供している仮想通貨取引所です。
2019年8月に仮想通貨取引ビジネスに参入した楽天ウォレットは、楽天スーパーポイントを利用できるなどグループ企業との連携を強みとしています。一方で2014年8月に運営をスタートしたコインチェックは、先駆的なサービスを次々と導入して多くの投資家から支持を集めてきました。
楽天ウォレットとコインチェックでは取引サービスの内容やオプション機能も異なります。アプリの使用感についても投資家の好みがあるため、自分にあった取引所を探して登録すると良いでしょう。ここでは機能や手数料、取引通貨など様々な違いを比較することで、楽天ウォレットとコインチェックでそれぞれどのようなことができるのか、分析していきましょう。
目次
- 楽天ウォレットの特徴・機能まとめ
1-1. 現物取引と専用のスマホアプリ
1-2. 最大レバレッジ2倍の証拠金取引
1-3. 楽天スーパーポイントを仮想通貨に交換できる - コインチェックの特徴・機能まとめ
2-1. 取扱い仮想通貨は17種類
2-2. 長期投資向けサービス「貸仮想通貨」「Coincheckつみたて」
2-3. ダウンロード数300万件以上のスマホアプリ - コインチェックと楽天ウォレットの取扱通貨・手数料を徹底比較!
3-1. 取り扱い仮想通貨
3-2. 各種手数料 - まとめ
①楽天ウォレットの特徴・機能まとめ
楽天ウォレットは、楽天グループの連結子会社である楽天ウォレット株式会社が運営する仮想通貨取引所です。楽天グループの各種サービスと連携しており、楽天銀行口座を利用して最短即日で口座開設が可能です。ユーザーから預託した資産(顧客資産)は楽天グループの楽天信託が提供する信託口座で管理するなど、セキュリティや内部管理態勢も厳重に整備されています。楽天ウォレットでは、AI技術を活用した自動応答チャットサービスを提供しているので、操作に不慣れなユーザーも安心して利用できます。
1-1. 現物取引と専用のスマホアプリ
楽天ウォレットの取引サービスは基本的にスマートフォンアプリからアクセスします。現物取引は、販売所方式で3種類の仮想通貨(ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ)を取り扱っています。最小購入数量は100円で少額から投資を始めることができます。24時間365日いつでも取引口座への法定通貨の入出金が可能なので、相場の急変時にも対応することができます。
1-2. 最大レバレッジ2倍の証拠金取引
レバレッジ取引は証拠金を預入れて自分の投資金額以上の仮想通貨を売買できる仮想通貨の売買が行えるサービスであり、差金決済によって経済効果分だけを円で受け渡す方法です。楽天ウォレットは2020年春からレバレッジ取引サービスを提供します。前述の3種類にライトコインとXRPを加えて、合計5つの取引ペア(BTC/JPY、ETH/JPY、BCH/JPY、LTC/JPY、XRP/JPY)で証拠金の2倍までの取引が可能になります。証拠金取引では、条件注文(成行き、指値、逆指値、OCO、IFD、IFO)が利用できます。
1-3. 楽天スーパーポイントを仮想通貨に交換できる
楽天ウォレットでは、楽天市場や楽天カードで獲得した楽天スーパーポイントを、仮想通貨に交換する「ポイント交換」サービスを提供しています。スマホアプリからポイントを交換することが可能で、楽天ウォレットが扱っている仮想通貨3種類、全てに対応しています。最低100ポイントから、1ポイント=1円相当として、仮想通貨への交換が可能です。毎月気軽にポイントを交換しながら、仮想通貨投資に取り組めます。

②コインチェックの特徴・機能まとめ
コインチェックkはマネックスグループ株式会社の子会社であるコインチェック株式会社が運営している仮想通貨取引所です。コインチェックは直感的に使いやすいインターフェイスが特徴で、初心者でも取引サービスにスムーズにアクセスして仮想通貨を購入できるよう設計されています。特に、初心者でも理解しやすい同社アプリは、国内で多くの仮想通貨投資家を惹きつけた要因の一つと言われています。
2-1. 取扱い仮想通貨は17種類
コインチェックは「販売所」と「取引所」で仮想通貨の売買サービスを提供しています。取引所ではビットコインを始めとする5種類の銘柄を、販売所では16種類(ビットコイン、イーサリアム、XRP、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、リスク、イーサリアムクラシック、モナコイン、ネム、ファクトム、ステラルーメン、クアンタム、BAT、IOST、Enjin Coin、OMG)の銘柄を取り扱っています。また、それぞれの通貨を日本円だけでなく、ビットコインで購入することも可能です。
2-2. 長期投資向けサービス「貸仮想通貨」「Coincheckつみたて」
コインチェックには自分が所有している仮想通貨を貸し出して最大年利5%を仮想通貨で獲得できる「貸仮想通貨サービス」があります。トレードをしなくても仮想通貨の保有量を確実に増やすことができるので、投資の初心者にとっておすすめのサービスです。
また、コインチェックは1万円から毎月定期的に仮想通貨投資が可能な「Coincheckつみたて」を提供しています。銀行口座からの日本円入金と仮想通貨の購入が自動かつ手数料無料で行われるため、相場に左右されずに投資できます。Coincheckつみたてはビットコインやイーサリアムなど主要銘柄を含む15種類に対応しており、対応通貨は今後も順次拡大されていく予定となっています。
2-3. ダウンロード数300万件突破のスマホアプリ
コインチェックのアプリでは仮想通貨の取引だけでなく、レンディングサービス、仮想通貨の自動積立てなどの各種サービスを利用できます。コインチェックでも人気のあるチャットサービスは、取扱通貨を含め23通貨毎のチャットスペースが用意されています。こうした取り組みもあって、コインチェックのアプリは2021年2月にはアプリダウンロード数300万件以上となっています。また、スマホアプリ上で本人確認が完結する「かんたん本人確認」が開始された点も便利な特徴です。
【引用元】:Coincheck 「【iOSアプリ】通貨別チャット機能をリリースしました」
③楽天ウォレットとコインチェックの取扱通貨・手数料を徹底比較!
3-1. 取り扱い仮想通貨
楽天ウォレット | コインチェック | |
販売所 | ビットコイン イーサリアム ビットコインキャッシュ |
ビットコイン イーサリアム XRP ビットコインキャッシュ ライトコイン リスク イーサリアムクラシック ファクトム ネム モナコイン ステラルーメン クアンタム BAT IOST Enjin Coin OMG |
取引所 | − | ビットコイン、ファクトム、イーサリアムクラシック、モナコイン、パレットトークン |
レバレッジ取引 | BTC/JPY(ビットコイン/円) ETH/JPY(イーサリアム/円) XRP/JPY(リップル/円) BCH/JPY(ビットコインキャッシュ/円) LTC/JPY(ライトコイン/円 |
− |
3-2. 各種手数料
楽天ウォレット | コインチェック | |
取引手数料 | 販売所:無料(実質的に数% の手数料を含んだ購入・売却価格が提示されている) | 取引所:無料 販売所:無料(実質的に数% の手数料を含んだ購入・売却価格が提示されている) |
最小注文数量(BTC) | 100円相当 | 500円相当 |
日本円入金手数料 | 無料 | 無料(振込手数料はユーザー負担) |
日本円出金手数料 | 一律300円 | 一律407円 |
仮想通貨出金手数料 | 0.001BTC 0.01ETH 0.01BCH |
BTC:0.001BTC〜(変動手数料制) XRP:0.15XRP ETH:0.01ETH〜(変動手数料制) BCH:0.001BCH ETC:0.01ETC LSK:0.1LSK FCT:0.1FCT LTC:0.001LTC NEM:0.5XEM MONA:0.001MONA XLM:0.01XLM QTUM:0.01QTUM BAT:21.0 BAT(ETH手数料区分を適用した変動手数料制) IOST:1.0 IOST ENJ:14.0 ENJ(ETH手数料区分を適用した変動手数料制) OMG:2.2 OMG(ETH手数料区分を適用した変動手数料制) |
④まとめ
楽天ウォレットは楽天グループの強みを生かしたサービスが特徴的です。楽天銀行の口座からスムーズに入金して、わずか100円から仮想通貨を購入できます。楽天スーパーポイントを使ってビットコインを含む仮想通貨を獲得できるので、これから仮想通貨投資を始めてみたい方にとって便利です。今後楽天ウォレットはレバレッジ取引にも対応するので、楽天スーパーポイントをレバレッジ取引の運用資金と決めて挑戦してみてはいかがでしょう。
コインチェックはアルトコインの取り扱いが多く、XRPやモナコインなど人気の通貨を500円から購入することができます。また便利な資産運用サービスを提供しており、特に16銘柄対応の「貸仮想通貨」は初心者に限らず仮想通貨の長期保有を決めている方にとって魅力的です。
楽天ウォレットもコインチェックも、スマホアプリはシンプルで初心者にとって分かりやすく設計されています。どちらのアプリも販売所で仮想通貨を売買でき、日本円入出金管理や、仮想通貨の送受金を一括管理できる点で共通しています。
どちらも口座開設はスマホアプリから無料で簡単にできるので、これを機に2つの取引所で口座を開設しておくこともおすすめです。アプリの使用感を確認しながら、ご自身の好みに合ったツールを選択して、仮想通貨投資に気楽に向き合っていくことも重要です。慣れてきたときにそれぞれ独自のサービスを使い分けても良いでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
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立花 佑

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