Huobi Japanのデータの活用法について【仮想通貨取引所の元トレーダーが解説】

今回は、Huobi Japanのデータについて、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. Huobi Japanとは
  2. Huobi Japanのマーケットデータ
    2-1. 恐怖&欲望指数
    2-2. SOPR(Spent Output Profit Ratio)
    2-3. MVRV(Market Value to Realized Value)
    2-4. BVOL24H(BTCの日次ボラティリティ)
  3. まとめ

日本で仮想通貨取引所が増えており、国内の金融グループや海外の大手仮想通貨取引所が参入するケースも増えています。アメリカのCoinbaseやKraken、中国系のOKCoinやHuobi等が日本で仮想通貨交換業を取得して事業をスタートしています。

特にHuobiは早い段階で日本の仮想通貨取引所を買収してHuobi Japan(フオビジャパン)として運営を開始しました。Huobi Japanでは取引サービスだけでなく、仮想通貨トレーディングに役立つデータも提供しています。今回はHuobi Japanのデータで役に立つものを紹介したいと思います。

①Huobi Japanとは

仮想通貨取引所・販売所のHuobi
最初にHuobi Japanについて説明します。

Huobi Japanは2016年9月に中国で設立されて、現在はセイシェル諸島を拠点とするHuobi Globalの日本法人です。親会社のHuobi Globalは世界でもトップ10位に入る大きな仮想通貨取引所です(2022年5月29日現在)。

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日本でBitTradeという会社を買収し、仮想通貨交換業を取得して運営を始めました。次にHuobi JapanのHPで紹介されているデータについて解説します。

②Huobi Japanのマーケットデータ

今回はHuobi Japanのマーケットデータとその活用法について解説します。

2-1. 恐怖&欲望指数

Huobi3恐怖&欲望指数とは「fear and greed index」と呼ばれており、市場参加者のセンチメントを指数化しているものです。恐怖&欲望指数の指標は以下のように分類されています。

  • 0-25 極端な恐怖
  • 26-46 恐怖
  • 47-55 中性
  • 56-74 貪欲
  • 75-100 極端な欲

現在は「14」という数値となっており、極端な恐怖という水準となっています。つまり投資家は総悲観状態であるということです。この数値から考えることは「何かあると売られやすい地合いである」ということです。投資家が悲観的であるということは、悪い材料に敏感に反応しやすい環境となります。良い材料には反応しにくく、悪い材料に反応しやすいということです。

一方で極端な欲(greed)の状態となっている場合は、市場のセンチメントが強気であることを意味します。需要超過の状態であるため、この場合は良い材料が出てくると上昇方向へ反応しやすくなります。

センチメントが一方方向に傾いている時は、相場が行き過ぎていることもあります。センチメントが傾いているにもかかわらず、材料に反応し難くなった時は、反転する可能性があるため、注意した方が良いです。

Huobi Japanでは下記のようにビットコインの価格と恐怖&欲望指数のチャートをヒストリカルで確認できます。ご覧頂くとわかる通り、価格とセンチメントが同じように動いていることが分かるでしょう。

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2-2. SOPR(Spent Output Profit Ratio)

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SOPRは「Spent Output Profit Ratio」の略です。

これは未使用のトランザクションアウトレット(UTXO*)を基準として、ユーザーが利益が出ているかを示しているものです。*UTXOは最後に動いた時のBTCUSDの市場価格に基づいて集計され、特定のアドレスによって保持されるコインの残高を示す。

SOPRの見方は、数値が1以上か1以下かでチェックするようになります。仮にSOPRの数値が1よりも大きい場合は、ビットコインを保有しているユーザーで利益が出ている状態であるということを示しています。言い換えると利益確定の売りも出やすい環境ということです。一方で数値が1を下回っている場合は、ビットコインの保有者で損失を出している投資家が多いことから、損失確定したくないため売りが出にくいということを示しています。

過去の推移を見るとSOPRが1の水準に近づいた場合や、1よりも低下した時に価格が上昇しやすくなる傾向があります。1を大幅に下回った場合は、ある程度価格の調整が起きたと判断します。投資家としてはどこで反転するかという視点で見ると良いです。

2-3. MVRV(Market Value to Realized Value)

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MVRVは「Market Value to Realized Value」の略で、資産の時価総額を実現時価総額で割って算出されています。MVRVは相場のトレンドや高値・安値を知るためのものです。MVRVの値が大きく高い場合はビットコインの価格は評価として高いと判断されます。そのためMVRVの数値が高すぎる場合は売り圧力がそろそろ加えられやすい水準ということを教えてくれます。数値が低い場合は割安と判断されます。これは徐々に売り圧力が減退しながら買い手が増えていく水準となります。

MVRVの目安としては1から3.5という範囲があり、3.5を超えてくると割高水準と判断されます。また、1を下回るような水準では割安と判断され買われやすい地合いになりやすいということです。ただし、1を割れたからすぐに大きく上昇するというわけでもなく、3.5を超えたから必ず相場が反転下落するというわけではありません。中長期的な目安として利用してもらうといいでしょう。

2-4. BVOL24H(BTCの日次ボラティリティ)

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BVOL24Hは、ビットコインのボラティリティを表しており、この数値が高いほど、値動きの幅が大きいことを示しています。この数値で買いか売りか、割高か割安かを判断するものにはなりませんが、エントリーを行うときにどのくらい値動きが出やすいのか把握しておくことは、ポジションの数量やリスクの取り方に影響するため、確認しながら考えていく必要があるでしょう。

③.まとめ

ここではHuobi Japanの「データ」ページの中身に焦点を当てて解説しました。このようなデータは他の仮想通貨取引所で示しているところも少なく、また海外のデータをチェックすると英語ばかりのため、日本人にとっては理解することがとても大変なことから、日本人にとって有用な内容と言えるでしょう。

仮想通貨市場には、このように仮想通貨市場特有のデータ分析方法があるため、これだけではなく色々とチェックすることは大切ですが、上記の数値は全て中長期的な値動きを考える上ではチェックしておきたい数字です。

そしてHuobi Japanではこのようなデータを還元することで日本のユーザーの一助となるように提供されているため、是非一度勉強のために利用してみるといいでしょう。

Huobi Japanでは取引所取引ではHuobiの独自トークンである「HT」との通貨ペアやイーサリアムとの通貨ペアも豊富に用意されていて特徴的です。一度口座開設を行い、データを利用しながらトレード方法を考えてみても良いでしょう。

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中島 翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12