Huobi Japanで上場するBitcoinSV(BSV)とは?

今回は、BitcoinSV(BSV)について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. Huobi Japanとは?
    1-1.Huobi Japanの概要
    1-2.Huobi Japanの特徴
  2. Bitcoin SV(BSV)とは?
    2-1.Bitcoin SV(BSV)の概要
    2-2.ビッグブロック
    2-3.仮想通貨としてのスタッツ
    2-4.BSVのメリット・デメリット
  3. BSVの今後の見通し
    3-1.ウォレットの採用拡大
    3-2.トークン化機能
  4. まとめ

2022年6月15日、暗号資産(仮想通貨)取引所Huobi Japan(フォビジャパン)が「ビットコイン・サトシビジョン(BSV)」の取扱いを開始しました。

ビットコインSVとは、2018年11月にビットコインキャッシュからハードフォークして誕生した暗号資産です。ビットコインキャッシュ(BCH)の機能性を削ぎ落し、ビットコイン(BTC)が抱える「スケーラビリティ問題」を解決しながら、安全かつシンプルなプロトコル構築を追及しています。

今回は、Huobi Japanで新たに上場したBSVについて、その概要や特徴、将来性などを解説します。

①Huobi Japanとは?

1-1.Huobi Japanの概要

仮想通貨取引所・販売所のHuobi japan(フオビジャパン)
Huobi(フォビ)とは中国を拠点とする世界最大規模の仮想通貨取引所で、その日本法人を「Huobi Japan(フォビ ジャパン)」と言います。

Huobiグループはアジアやヨーロッパ、豪州などをはじめとする世界170カ国において仮想通貨取引サービスを展開しており、そのユーザー数は数千万人にも上る大規模なグローバル企業となっています。

また、16年9月に設立されたHuobi Japanは金融庁で暗号資産交換業および第一種金融商品取引業として登録済みであるため、比較的安心して利用できる取引所となっています。

1-2.Huobi Japanの特徴

①徹底されたセキュリティ

Huobi Japanでは徹底されたセキュリティ対策が行われており、19年9月のICORating社の調査では「世界最高水準のセキュリティ」であることが認められるなど、信頼性の高い取引所となっています。

仮想通貨の管理に際して複数人承認による管理とマルチシグ(複数人署名)含めた複数人承認による管理で、ウォレットの管理体制を構築しています。マルチシグとは、仮想通貨の送信に複数人の承認が必要な仕組みです。

②少額からの取引が可能

Huobi Japanでは、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)をはじめとする人気銘柄の取引を2円という少額から始められるため、取引経験のあまりないユーザーでも気軽に利用が可能です。

③取扱銘柄が豊富

Huobi Japanは取扱銘柄が豊富なことでも知られており、BTCやETH、リップル(XRP)などを含む豊富な銘柄で取引が可能です。

販売所の取扱銘柄

20銘柄:ビットコイン、イーサリアム、リップル、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、ステラルーメン、クアンタム、ポルカドット、エンジンコイン、リスク、シンボル、IOST、トロン、オントロジー、エイダ/カルダノ、ジャスミー、フォビトークン、ビットコインSV、コスプレトークン、オーエムジー

取引所の取扱銘柄

23銘柄:ビットコイン、イーサリアム、リップル、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、ベーシックアテンショントークン、ステラルーメン、モナコイン、ネム、クアンタム、ポルカドット、エンジンコイン、リスク、シンボル、IOST、トロン、オントロジー、エイダ/カルダノ、ジャスミー、フォビトークン、ビットコインSV、イーサリアムクラシック、オーエムジー

この取扱銘柄の豊富さにより、ユーザーはそれぞれのニーズに合った取引を行うことができるため、利便性の高い取引所として上級者のユーザーにも選ばれています。

④フォビトークン(HT)

Huobi Japanでは取引所の独自トークンとして「フォビトークン(HT)」を発行し、サービスに取り入れています。HTは20年6月からHuobi Japanでの取り扱いがスタートしており、その保有量によって取引手数料が割引されるなど、さまざまなメリットを有しているため、多くの投資家から注目を集める仮想通貨となっています。

②Bitcoin SV(BSV)とは?

2-1.Bitcoin SV(BSV)の概要


Bitcoin SV(ビットコイン・サトシビジョン:BSV)とは、18年11月にビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークによって誕生した仮想通貨です。

クレイグ・ライト(Craig Wright)氏や、英国のnChain社、スイスの非営利組織Bitcoin Association等が中心になってエコシステムが構築されています。クレイグ・ライト氏は、2016年に「自分はサトシナカモトである」と名乗り出たことで知られ、論争の的となった人物です。

Bitcoin SVは、ビットコイン(BTC)のホワイトペーパーを発表した「サトシ・ナカモト」のオリジナルのビジョンを追及するという意思から、「Satoshi Vision」の名が付けられました。

2-2.ビッグブロック

BSVは、主にビットコインの利用者拡大によって生じている、送金詰まりや手数料の高騰(スケーラビリティ問題)の解消に取り組みます。

Bitcoin SVの支持者は、オリジナルのビットコイン(BTC)のプロトコルは欠陥があり、SegWitやライトニングネットワークなどの実装は、オリジナルのビットコインプロトコルの安定性と有効性を脅かすものだと考えています。

特にBSVは、1ブロック毎に取り込めるトランザクション数を拡張する「ビッグブロック」にフォーカスしています。もともとデフォルトのブロックサイズは128MBで設計されていましたが、Bitcoin SVは2019年7月にQuasarアップグレードを実施し、ブロックサイズを2GBに拡大しました。現行ビットコイン(BTC)のブロックサイズ1MBに対し、2000倍の容量です。

Bitcoin SVは、平均して1秒間に300件の取引を行い、メインネットのピーク時には1秒間に2,800件の取引を行うことができると報告しています。

BitcoinSVは、より多くの取引を一度に処理できるので、マイナーはより多くの取引手数料を稼ぎます。4年毎の半減期により将来的にブロック報酬がなくなったとしても、マイナーがネットワークに残り、採掘し続けるよう動機づけることができます。

2-3.仮想通貨としての基本スタッツ

BSVの仮想通貨としての基本スタッツは以下の通りです。

  • ティッカーシンボル・・・BSV
  • 現在の価格(22年7月8日現在)・・6,935.54円
  • 時価総額・・・約138億円
  • 時価総額ランキング・・・46位
  • 循環サプライ・・・約1.9千万 BSV
  • 発行上限・・・約2.1千万 BSV

2-4.BSVのメリット・デメリット

①スケーラビリティ問題の解消

前述の通り、BSVは2つの段階を経て誕生したトークンですが、そのブロックサイズは徐々に拡張が行われてきました。

具体的には、BTCのブロックサイズは1MB、BCHは32MB、そしてBSVは2GBとなっています。

このように、ブロックサイズを拡張することによって従来よりも多くのデータを記録することが可能となったほか、一度に処理できるデータ量が増加したことにより処理スピードの大幅な向上も実現しました。

また、処理スピードが向上したことによって取引手数料を抑えることができるようになり、スケーラビリティ問題に対処しています。

②プロトコルの安定性を追及

Bitcoin SVは、ブロックサイズを拡大していますが、プロトコル構造はいじらない(Set in Stone)を信条としています。これは、投資家や企業規模のアプリケーションが求める安定性を提供するためです。

BitcoinSVの支持者は、高いスケーラビリティと規制に対応した設計により、メインストリームの信頼を獲得し、最終的にグローバル企業への採用を期待しています。

③分散性の課題

ビッグブロックは多くのトランザクションを処理できる一方で、メモリ要件の増加によりブロックチェーンの全履歴を保存できるフルノードが少なくなり、分散化が犠牲になります。

ビットコインの1MBブロックサイズは速度が遅いものの、より多くのノードがネットワークに参加できるので、分散化とセキュリティ面で優れています。取引スピードと分散化は基本的にトレードオフであるため、片方に偏重するほど、もう一方が少なくなる、この法則は「ブロックチェーンのジレンマ」と呼ばれます。

③BSVの今後の見通し

Bitcoin SV技術標準化委員会 (TSC) は、2021年~23年の組織的なロードマップを正式に発表しました。

  • ウォレット – SPVクライアントツール
  • クライアントサービス – SPVクライアントサービス
  • オンチェーンデータ – データとトークンの相互運用性
  • 規制とコンプライアンス – FATFコンプライアンス
  • マイニング – マイニングの相互運用性

3-1.ウォレットの採用拡大

TSCのロードマップによると、ウォレット間の直接支払い、マーチャントとウォレット間の支払い要求・検証・メタデータの暗号化、標準化ログインプロトコルの作成など、特にウォレット運用の機能面が向上します。

SPVはBitcoin SVの中核機能であり、2008年にサトシ・ナカモトが発表したオリジナルのビットコインホワイトペーパーのsection 8で記されたSimplified Payment Verification (SPV)という機能です。

SPVの適用により、ユーザーは膨大なデータを保存するフルノードを実行せずに、支払いを受け、検証することができると記述しています。Bitcoin SVの使いやすさ、セキュリティ、採用拡大に寄与することが期待されます。

3-2.トークン化機能

Bitcoin SV上でトークン化された資産の発行を促進するためにの標準化を推し進めます。トークンのラッピング方法やブロックチェーンへのデータの書き込み方法を標準化することで、トークン化された資産へのアクセス性を向上させます。こうした取り組みにより、BSVエコシステム上のアプリケーション間で、データやトークンが相互作用する能力を高めることを目的としています。

3-3.規制とコンプライアンス

Bitcoin SVは規制要件へのコンプライアンス遵守を重視し、一般・企業ユーザーに規制の確実性を提供することを目指しています。

金融活動作業部会(FATF)勧告16に準拠した、仮想資産サービス・プロバイダー(VASP)構造の標準化を検討しています。トラベル・ルールに規定された、VASP間のデータ交換やメッセージフローの標準化も目指しています。

④まとめ

Bitcoin SV(BSV)はスケーラビリティ問題の解消を目的として、BCHのハードフォークによって生まれた仮想通貨です。プロトコルに手を加えず、サトシナカモトのビジョンを追及するという一貫した姿勢を貫いているため、開発者や企業の支持を集めているようです。

Bitcoin SV(BSV)に興味のある方は、サトシナカモトのビジョンの理解を深めるためにビットコインのホワイトペーパーを直接読んでみてください。今回、国内上場が実現したことにより、BSVを購入しやすくなっています。まずは、Huobi Japanで口座を開設をするところから始めてみましょう。

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中島 翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12