bitbankに上場したアスター(ASTAR)とは?概要や特徴について解説

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今回は、bitbankに上場したアスター(ASTR)について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. bitbankとは
    1-1. bitbankの概要
    1-2. bitbankの特徴
  2. ASTARネットワークとは?
    2-1.ASTARネットワークの概要
    2-2.プロジェクトの目的
    2-3.ASTARネットワークの特徴、メリット
  3. ASTARトークン/a>
    3-1.
    トークンの概要
    3-2.ユースケース
  4. ASTR投資のポイント/a>
    4-1.
    本質的な価値
    4-2.技術面でのメリット、デメリット
    4-3.将来性
  5. まとめ

22年9月26日、国内の暗号資産(仮想通貨)取引所bitbankにて、日本発のブロックチェーンAstar Network(アスターネットワーク)の仮想通貨「アスター(ASTR)」の取扱いが開始されました。

Astar Networkは、アメリカの大手仮想通貨取引所コインベースのVC部門より資金調達を実施するなど国内外で注目を集めるプロジェクトです。

新たにbitbankに上場したアスター(ASTR)の概要や特徴、将来性などを解説していきます。

①bitbankとは

1-1.bitbankの概要

bitbank flr
bitbankとは、14年5月に設立されたビットバンク株式会社が運営を行っている国内大手の仮想通貨取引所です。bitbankは金融庁の暗号資産交換業者として登録済みであるほか、そのセキュリティ性の高さにも定評があり、ユーザーは安心して利用することが可能となっています。

また、国内最大級を誇る取引量の多さから、常に高い流動性を保っており、希望の銘柄をいつでもスムーズに取引することができることも、魅力の一つとなっています。このほかにも、近日新たに信用取引(レバレッジ取引)サービスの提供がスタートされると発表されております。

1-2.bitbankの特徴

①セキュリティ対策に定評がある

bitbankは秘密キーを複数必要とするマルチシグを採用しているほか、資産の管理には完全なオフライン環境で機能するコールドウォレットを採用しているなど、ハッキング対策を万全に行っているため、ユーザーはセキュリティ面を心配することなく、自身の取引に集中することが可能です。

②国内最大級を誇る取引量

bitbankは国内最大級の取引量を誇っており、常に高い流動性を維持しています。また、取り扱い銘柄が豊富なため、ユーザーは自身のニーズにマッチした快適な取引を行うことが可能です。

③いつでも日本円入金ができる

bitbankでは24時間365日、いつでもリアルタイムで日本円の入金が可能で、時間を選ばず取引することができるため、ユーザーにとって利便性の高い取引所となっています。

②ASTARネットワークとは?

2-1.ASTARネットワークの概要

AsTAR「Astar Network(アスターネットワーク)」は2022年1月17日にメインネットローンチを果たした日本発のパブリックブロックチェーンです。

Astarの開発企業であるStake Technologies(シンガポール)の渡辺創太CEOは日本ブロックチェーン協会(JBA)の理事も務めており、日本国内のブロックチェーン業界を牽引している人物の一人です。

アスターネットワークはWeb3.0の基幹インフラとなることを目的として開発されたプロジェクトで、Polkadot(ポルカドット)上でスマートコントラクト機能を提供する基盤となるために構築を進めています。

2-2.プロジェクトの目的

Astar Networkは、異なるチェーン同士のインターオペラビリティを実現する「Polkadot(ポルカドット)」のスマートコントラクト・ハブになることを目指しています。

Astar Networkが提供するブリッジは現時点でイーサリアムとの接続が完了しており、今後はコスモスなど複数のブロックチェーンと接続する計画です。

2-3.ASTARネットワークの特徴、メリット

アスターの特徴は主に3つあります。

1つ目は、ポルカドットのパラチェーンとして機能している点です。パラチェーン(Para chain)とは、「リレーチェーン(Relay Chain)」と呼ばれるポルカドットのメインチェーンに接続するチェーンで、トランザクション(取引)の処理をRelay Chainと共に並列(パラレル)で行うことから、この名前がつけられました。パラチェーンの枠(スロット)は最大100枠となっており、定期的に開催される「パラチェーンオークション」で埋まっていきます。Astar Networkはこのオークションにおいて枠(スロット)を獲得し、世界で3番目にPolkadotに接続し、2022年1月にメインネットをローンチしています。

2つ目は、独自のBuild to Earn(構築して稼ぐ)モデル「dAppステーキング」です。Astar Networkではブロック報酬のASTRの半分がdAppsステーキングに配分されており、開発者:ステーキングするユーザー=4:1の割合で分けられます。このステーキング報酬はASTRホルダーにとってはdAppを支援(投票)するインセンティブとなります。そして開発者にとってはプロダクト未ローンチの段階でさえ収益を見込めるため、Astar Networkで構築する動機となります。

3つ目は、スマートコントラクトを実装できることです。Polkadotもブロックチェーンですが「リレーチェーン」の接続機能とセキュリティの維持に特化しており、スマートコントラクトをデプロイしたり、実行するために設計されていません。AstarはEVM(イーサリアム仮想マシン)とWASM(ウェブアセンブリー)に対応しているため、イーサリアム互換のDAppsに加えてPolkadotネイティブなDAppsの構築も可能となっています。アスターのようなスマートコントラクト基盤の接続により、ポルカドットエコシステムの発展に大きく貢献すると期待されています。

③ASTARトークン

3-1.トークンの概要

  • ティッカーシンボル・・・「ASTR」
  • 時価総額・・・¥19,226,544,390.50(2022年10月07日現在)
  • 総供給量・・・7,000,000,000 ASTR

アスターは、2022年1月にメインネットを立ち上げ、既にバイナンスなどのグローバルな仮想通貨取引所にも上場しています。

現在の時価総額ランキングは236位、価格は5円前後で推移しています。(2022年10月07日現在)

3-2.ユースケース

今回紹介するアスターのユースケースは主に3つあります。

1つ目は、取引手数料の支払いです。ASTRは、Astar Networkでのトランザクションのガス代の支払いに使用されます。Astarでは既に多くのプロジェクトが稼働しており、そこで何かしらの取引をした際にASTRが使用されます。

2つ目は、ガバナンストークンとして、ASTRはプロジェクトの方針についての提案・投票機能に使用されます。プロジェクト内で何か決める際にはASTRトークンを用いて投票します。ASTRトークンを多く保有している者はその分発言権も大きくなるでしょう。

3つ目は、dAppステーキングです。dAppsでステーキングすることが可能で、ASTRトークンを獲得することができます。dAppステーキングをすることによって開発者にも報酬がきちんといくためエコシステム拡大につながるとして注目されている仕組みの1つになります。

④ASTR投資のポイント

4-1. 本質的な価値

今後アスターのエコシステムがどのように拡大していくのかがポイントとなるでしょう。現在、アスター上でNFT、ゲーム、DEXなど様々なプロジェクトが誕生しています。

エコシステムが拡大しないことにはアスターの需要も増加せず、価格上昇に繋がりません。また、dAppステーキングなどの新たなサービスが他に出てくることを期待したいところです。

4-2. 技術面でのメリット、デメリット

メリットは、dAppステーキングなどのサービスがある事によって開発者の参入が見込まれる点です。開発者に報酬を渡すことで開発者も前向きに開発を継続することになり結果的にエコシステム拡大へと繋がります。そのような点でアスターはユーザーだけではなく、開発者の立場にも立って活動している点は非常に良い部分と言えるでしょう。

また、大手投資機関や個人投資家から出資を受けているところも大きなメリットになります。例として、Coinbase、Coincheck、Microsoftなどが挙げられます。

デメリットは、まだ上場して間もないトークンということもあり価格の乱高下が激しい点、アスターに変わる新しいトークンが出てきたときに価格が急落する可能性がある点です。

また、アスターはポルカドットと密接に関係しているため、ポルカドットの開発状況、価格に左右される可能性があるのが現状です。アスターだけではなく他の銘柄の影響で価格が変動してしまう可能性があるという部分は、他のブロックチェーンと比較した際にデメリットと考えられるでしょう。

4-3.将来性

日本発のパブリックブロックチェーンということもあり、日本人として応援したいというファンも多く、今後のプロジェクトの動向が気になるというユーザーも多くいることでしょう。また、今後も開発者が参入し続け、新しいプロジェクトが複数誕生する可能性があります。一方で、良い意味でも悪い意味でもポルカドットにも影響されやすいため、ポルカドットの状況も確認しつつアスターの情報も追って行くのがベストでしょう。

価格はまだ不安定なため、購入を検討している方は一度に大きい額を購入するのではなく、毎月積み立てるような形で購入していくのが良いでしょう。

⑤まとめ

今回はアスターについて購入する際のポイントも含め解説してきました。世界主要仮想通貨取引所に既に上場しているアスターですが、国内の取引所にも着実に上場してきています。先日bitbankは、今後アスターのエコシステム発展を支援する取り組みについて協議し始めました。

国内仮想通貨取引所でアスターが利用出来るようになってきているため、この機会にbitbankの口座開設をしてアスターの購入を検討してみてはいかがでしょうか?

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12