欧州で繊維廃棄物のリサイクル推進を目指すReHubsは7月9日、2025年9月までに業界横断型の循環経済実現ロードマップと行動計画を発表することを公表した。欧州アパレル・テキスタイル連盟(Euratex)が報じている。EUが2025年1月1日から使用済み繊維の分別回収を義務化することを受け、急増が予想される繊維廃棄物への対応策を提示する。
ReHubsは回収・分別業者、リサイクル業者、技術・機械プロバイダー、繊維・アパレルメーカー、ブランド・小売業者、投資家など30以上のパートナーで構成される組織。同団体は、インフラ、政策、金融の連携を通じて、欧州の繊維・アパレル業界の循環型転換を主導している。2030年までに欧州で250万トンの繊維廃棄物をリサイクルすることを目標に掲げている。
今回発表するロードマップでは、繊維から繊維へのリサイクル規模拡大に向けた段階的道筋を示すほか、主要ステークホルダー向けの具体的行動計画、優先的取り組み、明確なKPI(重要業績評価指標)を盛り込む予定。策定作業はすでに開始されており、繊維コンサルティング会社Gherzi Textil OrganisationとReHubsのボードアドバイザーであるEvan Wiener氏が主導している。
欧州では2026年に予定されるEU循環経済法の導入など法制度の変化に加え、革新的技術の台頭、消費者・市場動向の変化により、繊維・アパレル業界が大きな変革期を迎えている。ReHubsのロバート・ファン・デ・ケルコフCEOは「業界は重要な分岐点に立っている。立法の変化と急速な技術進歩により、環境、経済、社会に利益をもたらすシステム変革を実施する機会が訪れている」とコメントした。
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
最新記事 by HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム (全て見る)
- 欧州委員会、紛争鉱物規制で初の認証制度にRMI RMAPを承認 - 2025年10月23日
- 国連、炭素除去の「逆転リスク」管理規則で合意――パリ協定メカニズムに実効性 - 2025年10月22日
- GRIとCDPが気候報告の整合性マッピングを発表、企業の重複負担を軽減へ - 2025年10月22日
- GHG プロトコル、Scope 2と電力セクターの排出量算定法で意見募集開始 - 2025年10月22日
- 2050年も化石燃料41〜55%、マッキンゼー最新予測で脱炭素目標達成困難に - 2025年10月20日























