Webメディア運営やサステナビリティ支援事業を手がけるハーチ株式会社は7月3日、世界のサーキュラーエコノミーに関する情報を収集・分析し、企業のニーズに合わせて毎週提供する新サービス「Circular Curation(サーキュラーキュレーション)」を、限定5社向けに開始した。
サービス開発の背景には、企業の経営環境の大きな変化がある。欧州のエコデザイン規則やデジタル製品パスポート(DPP)に代表されるように、サーキュラーエコノミーへの対応は、企業の国際競争力や事業継続性を左右する重要な経営課題となっている。海外の政策、技術革新、競合の先行事例といった動向を迅速かつ正確に把握し、自社の戦略に反映させることが不可欠だ。しかし、言語の壁や日々増大する情報量の前に、価値ある情報を見つけ出すには多大な労力がかかるのが実情だった。
ハーチは、サーキュラーエコノミー専門メディア「Circular Economy Hub」の運営を通じて蓄積した知見と編集力を活かし、この「戦略的情報ギャップ」を埋めるサービスを開発した。
新サービス「Circular Curation」は、単なるニュースのクリッピングに留まらない。世界のサーキュラーエコノミーニュースを日々収集し、専門キュレーターが戦略的視点で分析・監修したうえで、日本語の要約付きで毎週10〜12本程度の情報を提供する。これにより、企業は海外の規制導入や新技術の動向を早期に把握し、事業機会の特定やサプライチェーンにおける潜在リスクの管理に役立てることができる。また、担当者が数日かけていた海外情報の収集・分析業務を大幅に圧縮し、より付加価値の高い業務に時間を創出することが可能だ。
本サービスの最大の特徴は、各社のニーズに完全特化した「オーダーメイド」である点だ。製造、化学、金融、アパレル、食品といった「業界」や、政策動向、資源回収技術、バイオ素材、PaaSビジネスモデルといった「テーマ」、欧州や北米、アジアなどの「地域」といった関心領域に絞り、厳選した情報のみを届ける。価格は月額20万円(税抜き)で、まずは限定5社に提供する。
ハーチは今後、5社への提供を通じて各社の戦略ニーズに合わせたキュレーション精度をさらに高め、将来的にはより多くの企業や、より高度な意思決定を支援するサービスへと拡充していくことを目指す。
【関連サイト】ハーチ「世界のサーキュラーエコノミー最新動向をオーダーメイド型で毎週提供する「Circular Curation」を開始」

HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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