野村アセットマネジメント株式会社は11月2日、Net Zero Asset Managers initiative(ネット・ゼロ・アセット・マネージャーズ・イニシアティブ、NZAMI)に加盟したと発表した。NZAMIは、パリ協定の目標に沿って、2050年までに投資先企業の温室効果ガス排出量のネットゼロを目指す資産運用会社によるグローバルなイニシアティブ。2050年までのネットゼロを目指す企業への投資を積極的に支援する目的で2020年12月に発足した。
設立時の参加企業はアクサ・インベストメント・マネージャーズなど30社、運用資産合計は9兆ドル(約940兆円)。現在、署名数は220、運用資産は57兆ドルまで拡大、日本企業の加盟も続いている。
野村AM社は、気候変動問題に対する世界共通の長期目標としてパリ協定の趣旨に賛同しており、今年10月25日には運用資産の温室効果ガス排出量に関する「2050年ネットゼロ目標」と「2030年中間目標」を設定。2つの目標は、NZAMIの加盟機関に求められているコミットメントの内容に整合した内容となっている。
今後は機関投資家として、NZAMIと連携しながら、投資ポートフォリオにおける温室効果ガスの排出量、吸収量の計測のほか、スチュワードシップ活動やステークホルダーとの連携強化、金融商品の開発などに戦略的に取り組むことにより「2050年ネットゼロ目標」の達成を目指す。
「当社は健全な地球環境の実現を重要課題(マテリアリティ)の一つと特定しており、投資先企業の経営者との対話を通じて気候変動問題への取組みを促すなど『投資の好循環(インベストメント・チェーン)』による脱炭素社会の実現を支えている。今後も責任ある機関投資家としてESG(環境・社会・企業統治)課題の解決に取り組みながら、世界の顧客から選ばれる運用会社を目指す」としている。
【参照記事】野村アセットマネジメント株式会社「Net Zero Asset Managers initiativeへの加盟について 」

HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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