7月3日に九州南部で発生した大雨災害により、熊本県を中心に河川の氾濫、土砂崩れなど甚大な被害が出ている。同県と鹿児島県の8市7町5村では翌4日、災害救助法の適用が決定された。ふるさと納税サイトを運用する企業は、制度の仕組みを活用した寄付の受付を開始している。
ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を運営する株式会社トラストバンクは7月4日、ふるさと納税で被災自治体の災害支援に寄付できる「ふるさとチョイス災害支援」で熊本県人吉市の「災害時緊急寄付申込みフォーム」を開設した。寄付金は全額、被災地の復旧・復興に使われる。寄付金は災害支援金のため、原則、自治体からのお礼の品はなく、同社は自治体から一切の収益を得ず、プラットフォームを無償提供する。
ふるさとチョイス災害支援は、2014年9月にサービス開始。ふるさと納税を活用して、災害時に被災自治体の復旧・復興のための寄付金を募る仕組み。同社との契約の有無にかかわらず全国の自治体にプラットフォームを無償提供している。自治体はサイトで被災状況や寄付金の活用事例を報告できるほか、寄付者は被災地に寄付金と一緒に応援メッセージを送ることができるなど、独自の工夫もある。平成28年熊本地震では約19億円、平成30年7月豪雨では約16億円、平成30年北海道胆振東部地震では約4億6千万円を集めた。寄付総額は累計66億円超に上る(2020年7月4日時点)。
熊本地震では、被災地以外の自治体が寄付金の受付業務を代行する「代理寄付」の仕組みを構築。被災自治体は業務負担を軽減でき、住民の安全確保などに人員を充てることが可能になる。
ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」を運営する株式会社さとふるも4日、「令和2年熊本・鹿児島大雨 災害緊急支援寄付サイト」を開設。現在、人吉市はじめ5自治体の寄付を受け付けている。サイトの掲載自治体に1000円から1円単位で指定した金額を寄付できる。支援に関し、自治体から同社への支出が発生することはなく、また、寄付決済手数料は同社が負担するため、寄付者の善意をそのまま自治体へ届ける。掲載自治体は4日午後4時時点で人吉市、水俣市、津奈木町、多良木町、水上村。このうち、球磨川の氾濫被害が直撃した人吉市には、5日午後11時 57分時点で556万3320円が寄せられた。被害の状況と自治体からの要請により今後掲載自治体が追加となる可能性がある。
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HEDGE GUIDE 編集部 ふるさと納税チーム
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