IoT事業を展開する株式会社GUGENと総合重工業メーカーの株式会社IHIは10月17日、効率的な炭素データ収集と環境価値化による脱炭素社会の実現に向け、共同プロジェクトの開始を発表した。
同プロジェクトは、IHIがブロックチェーン技術を用いて開発したCO2排出/削減量を可視化する「ILIPS環境価値管理プラットフォーム」とGUGENが保有する製造現場の機器や装置からデータ収集をする技術を組み合わせることで、サステナブルな脱炭素化の連鎖ビジネスモデルを構築していく試みである。
具体的には、ボイラー、太陽光パネル、コンプレッサーといった産業機器の稼働データや炭素量の可視化を図り、排出量のトレーサビリティ管理を行う。ここで収集したカーボン排出量や吸収量をJクレジットに換算することで、エネルギー費削減や知名度の向上といった顧客が求めるさまざまな価値へ還元していくという仕組みだ。現在、両システムのシームレスな連携のための実証実験を行っており、今後IHI以外の製品や設備を導入する企業のカーボンニュートラルへの取り組みを後押ししていくとしている。

GUGENが提供する代表的なシステムには「PUSHLOG」や「FALCONNECT」がある。「PUSHLOG」は浄水場の遠隔監視や異常をメールで知らせる異常監視システムなどのサービス事例がある。「FALCONNECT」は、専門知識なしに遠隔接続を可能にする産業設備向けのIoTゲートウェイで、設備ごとの電力量監視が容易なことからすでに脱炭素化の取り組みのための採用実績をあげているという。
【参照記事】株式会社GUGEN、株式会社IHIとカーボンニュートラルの取り組みで共同プロジェクトを開始

HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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