仮想通貨取引所へのハッキング攻撃、2019年に被害総額は減少するも手口はますます巧妙に

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企業や政府向けにブロックチェーン分析サービスを提供するChainalysis(チェイナリシス)は、2019年に仮想通貨取引所のハッキング被害総額が前年比で減少したものの、ハッカーの手口が複雑化していると報告した。仮想通貨ニュースメディアAMBCryptoが1月23日、伝えている。

Chainalysisは数年間の仮想通貨取引所のハッキング被害をまとめた「2020 Crypto Crime Report」を作成、その一部を公開した。レポートによると、2017年に起こった仮想通貨取引所に対するハッキングによる盗難被害件数は計4件、被害総額は8,600万ドルに上った。2018年の被害件数は6件に増加、被害総額も8億7,550万ドルと10倍に膨らんだ。2019年には世界最大規模の仮想通貨取引所Binance(バイナンス)で時価4,070万ドル相当のビットコイン(7,000 BTC)の流出を含む11件のハッキング事件が起きたが、被害総額は2億8,260万ドルに減少した。

奪われた仮想通貨は取引所に送金される傾向が高まっており、トランザクションを追跡しにくくする第三者サービスCoinjoinやMixerを使用するケースも増えている。しかし、Chainalysisのレポートによると、被害にあった仮想通貨の大半は数年単位でウォレットに放置されたままだという。

多額の被害総額が話題となる一方、2019年にハッキング毎の平均盗難額は大幅に減少し、1,000万ドルを越える被害は全体の54%だった。Chainalysisは「ハッキング数は増えたものの損害を低減している現状は、取引所の態勢が改善された事を示している」と指摘している。

Chainalysisによると、北朝鮮政府に関連するとされるサイバー犯罪組織ラザロは過去1年に資金洗浄手段を改良しており、「最も精巧なフィッシングスキーム」を使ってユーザーの資金にアクセスしてきた。取引所はここ数年でハッキング対策のセキュリティ要件を引き上げたが、ハッカーによるハッキング手段もより洗練されているとレポートは警告している。同社はまた、他の取引所で盗まれた資金が現金化されないように、各取引所は厳重に監視する責任があると主張している。

【参照記事】Chainalysis report claims exchange security, hackers have improved simultaneously

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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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