金融庁は8月10日に仮想通貨取引所の検査やモニタリングの中間とりまとめのレポート内で、新規登録申請業者に対して審査を厳格化する方針を固めた。
2017年発足以降、継続して行われてきたモニタリングは、マネロン(マネーロンダリング)・テロ資金供与対策の専門官等で構成されているモニタリングチームによって行われた。モニタリングチームの設置には、仮想通貨の取引量が増加したことや仮想通貨に係る取引が高度かつ複雑なシステムとなっている仮想通貨市場の実態を知る目的がある。
今回発表されたレポートでは、2017年の仮想通貨取引高の急増により、登録業者13社およびみなし業者4社による仮想通貨交換業者の総資産が前年度比で5倍以上に拡大していることがわかった。一方で、仮想通貨取引所の大半は20人未満の役職員で構成され、役職員一人あたり33億円の預かり資産を担当しており、市場の急成長に各取引所の対応が追いついていなかったことが明らかとなっている。また、内部管理体制の整備やセキュリティに関する対策を疎かにしながら、積極的に広告宣伝を行ったことをも指摘されており、仮想通貨取引所のずさんな態勢が浮き彫りとなった形だ。
こうした事態を受け、金融庁は新規に登録を申請する事業者に対してこれまでの登録に至るまでに行われた立入検査だけでなく、登録後にも立ち入り検査を行うとした。金融庁は、JVCEAの自主規制規則の策定・運用などの対応が機動的に行われること、既存の仮想通貨取引所に対してはレポートの結果を踏まえて内部管理体制の自己チェックを行うことが望ましいとしている。
【参照記事】仮想通貨交換業者等の検査・モニタリング 中間とりまとめ
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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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