NFT販売収益をReFiプロジェクトへレンディングし収益分配を行うプロジェクト「Coral Tribe」とは?

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参照:Coral Tribe

目次

  1. Coral Tribeとは?
  2. コミュニティ基金と収益分配を実現する「ReFi Hub」の仕組み
  3. Coral Tribeの展望と考察

Coral Tribeとは?

「Coral Tribe」は、ReFiを推進するインパクト投資家のコミュニティです。Solana上に発行されたメンバーシップNFTをベースにしたコミュニティで、NFTの販売収益を元に他のReFiプロジェクトへ投資し、その収益をメンバーに分配するインベストメントDAOのような形式を取っています。

では、その中身を1つずつ解説していきます。

メンバーシップNFT「Coral Tribe NFT」

合計6,564体のメンバーシップNFTとなります。Coral Tribeの名前の通り、珊瑚の部族をイメージしたクリエイティブとなります。リサーチ時点の2024年4月末では、フロア価格が0.327SOLでした。

保有者には以下の4点の特典が得られます。

1. ReFiプロジェクトへの投資利回り

詳細は後述しますが、NFTの一次販売と二次流通における売上の一部がコミュニティ基金としてプールされ、ReFiプロジェクトへ投資されます。その収益の一部がホルダーに分配されます。(正確にはNFTをステーキングすることでポイントが獲得でき、そのポイント保有率に応じて収益が分配されますが、この仕組みは後ほど詳しく説明します)

2. 限定イベントへの参加

各地で開催される限定イベントに参加することができます。勉強イベントだけでなく、交流を目的としたイベントも開催されています。

参照:Community

3、限定グッズへのアクセス、割引

展開されているオリジナルブランドのアパレルグッズに限定でアクセスできたり、割引で購入することができます。また、定期的に配布キャンペーンもしており、限定グッズを入手する機会があります。

参照:Products

4、エアドロップなどへの早期アクセス

提携したReFiプロジェクトなどのNFTやFT発行における早期アクセスを優先的に得ることができます。

続いて、収益分配の仕組みを解説します。

コミュニティ基金と収益分配を実現する「ReFi Hub」の仕組み

先述している通り、「Coral Tribe」はインパクト投資家のコミュニティであり、メンバーシップNFTの売上をReFiプロジェクトに投資して利回りを得ることができます。具体的には「NFT一次販売の一部」「NFT二次流通売上の50%」がコミュニティ基金としてプールされ、ReFiプロジェクトに投資する形となります。そして、その収益の50%がメンバーに分配されます。

投資方法

投資方法として「ReFi Hub」と呼ばれるプラットフォームを通じて、多くのReFiプロジェクトへ資金提供をしています。「ReFi Hub」はReFiに特化したクラウドレンディングプラットフォームです。

ReFiの多くの領域に誰もが1ドルから資金提供することができます。国境を超えて、分散型で透明性の高い資金提供を実現します。

現在、18%程度のAPYが望めると書かれていました。

参照:ReFi Hub

尚、このReFi Hubのプラットフォームも同じ創業チームによって設立されています。運営するのは、気候変動対策に特化した製品を開発するスタジオ「Deus Natura」です。このスタジオが「Coral Tribe」および「ReFi Hub」の開発と運営をしています。

参照:Deus Natura

収益分配方法

このReFi Hubからの収益は「Coral Tribe NFT」ホルダーに分配されると書きましたが、厳密にいえば、「Coral Tribe NFT」をステーキングする(ロックする)ことで貯まる「Tribe Points」ホルダーに分配されます。「Tribe Points」は限定グッズの購入や限定イベントの割引にも利用できますが、やはり最も特徴的な点はポイント保有数に応じて収益分配を得られる点です。収益分配を得るにはNFTを12ヶ月以上ロックする必要があり、その間に溜まったポイント数に応じて収益分配を得られます。例えば、10,000「Tribe Points」が付加されたNFTを報酬プールにロックし、プールの残りの部分に合計90,000「Tribe Points」が付加されたNFTがある場合、報酬の10%を受け取る資格があります。

Coral Tribeの展望と考察

ここまで「Coral Tribe」およびその周辺プロダクトである「ReFi Hub」について解説してきました。「Coral Tribe」は2022年4月から活動を始めており、すでに40,000人のコミュニティメンバーがいます。また、NFT販売や投資収益の分配だけでなく、3,000個近くの珊瑚を植える活動をしています。また、「Coral Tribe」も「ReFi Hub」もSolana上に存在しており、Solana Foundationと積極的に連携し、Solana ReFiの輪を広げていくことも掲げています。初期のReFiプロジェクトはPolygonやCeloが中心でしたが、Solana上でもReFiの輪が広がりつつあります。

過去にもReFiへのインパクト投資を行うプロジェクトやコミュニティを構築するNFTプロジェクトはありましたが、それらを統合して一気に構築するプロジェクトはあまり多くありませんでした。「Coral Tribe NFT」は「Coral Tribe」のコミュニティ参加券というよりも、気候変動対策に特化した製品を開発するスタジオ「Deus Natura」のメンバーシップと考えると非常に理解しやすいです。「ReFi Hub」をはじめとした関連プロダクトやNFTを今後も多く作っていくとのことでした。連続でプロダクト提供していくスタジオ型のReFiプロジェクトは非常に面白い取り組みであり、今後もその動向を追いかけていきたいです。