初心者にも便利な板を使った取引方法とは?暗号資産投資の2つの購入窓口を整理しておこう

暗号資産取引所には主に2wayプライス方式の「販売所」と、板を利用する「取引所」の両方を提供している所があります。株式市場の様な板を使った取引は、投資初心者にとってハードルが高い印象をお持ちかもしれませんが、基本的な注文方法を使えれば誰でも簡単に利用できます。ここでは、初心者におすすめの暗号資産取引所の板取引についてご紹介します。

目次

  1. 取引所形式とは?
  2. 取引所を利用する際に覚えておきたい注文方法
    2-1. 成行注文
    2-2. 指値注文
  3. 取引所形式で暗号資産投資ができる取引所5選
    3-1. 最初に口座開設するならココ!Coincheck
    3-2. ビットコイン取引量が国内No.1のbitFlyer
    3-3. 6銘柄の取引所形式を提供するbitbank
    3-4. レバレッジ取引も充実しているGMOコイン
    3-5. 業界最狭水準のスプレッドが強み!SBI VCトレード
  4. まとめ

①取引所形式とは?

最初に取引所形式とはどのような形式なのか解説したいと思います。日本の暗号資産取引所で取引を行う場合は大きく2つの取引方法に分類できます。一つは「販売所形式」、もう一つが「取引所形式」です。

販売所とは、暗号資産取引所の運営者が取引相手となって取引を成立させるものです販売所の場合、下記のように価格は売却価格と購入価格の2種類が表示されます。
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この時、ユーザーがBTCを「売却」したいなら、暗号資産取引所は「720,794円で買いとる」という意味です。反対に、ユーザーがBTCを「購入」したいなら、暗号資産取引所は「750,214円で販売する」ということを意味します。

売却価格と購入価格の価格差は「スプレッド」と呼ばれ、ユーザーからみると取引コストの一つになります。スプレッドが大きいほどコストが大きいと考えましょう。

次に取引所形式について説明します。取引所形式は下記のような注文量が表示される「板」を使って取引を行います。
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取引所形式の場合、取引相手は別のユーザーです。暗号資産取引所はこの板を提供している立場に過ぎません。

上図で買数量、売数量が把握できますが、これは顧客が出している指値注文です。この注文が成立した段階(約定)で価格が変動します。暗号資産取引所は注文が成立した場合に手数料を徴収することで収益としています。

このように販売所と取引所には大きな違いがあるため覚えておきましょう。

②取引所を利用する際に覚えておきたい注文方法

取引所はトレーディングに必要な様々な注文を利用できますが、まずは「成功注文」と「指値注文」を押さえておけば最低限売買を行うことができます。それぞれ押さえておきましょう。

2-1. 成行注文

成行注文とは、売買時価格を設定せずに注文を行う注文方法です。これは相場が急変した時などですぐに決済したい場合や、現在の価格付近での取引に納得できるときに利用することが多いものです。成行注文は指値注文と並んで頻繁に利用する基本的な注文方法です。

bitFlyer Lightningの画面で実際の注文画面をチェックしましょう。

bitflyer lightning order 1成行注文の場合、「売り」か「買い」のどちらかをクリックすることで注文が成立します。

注文は下図の取引板から一番いいプライスから順番に約定されます。
bitflyer lightning order 2成行注文の注意点は「取引板の注文数量が少ないときに高額の成行注文を行うと、レート(最終取引価格)から大きく外れて約定してしまう場合がある」ことです。通門が多い(流動性が厚い)取引所ではこのような価格乖離を防ぎやすいため、取引量が多い取引所を選ぶ方が得策となります。

2-2. 指値注文

「指値注文」は購入、もしくは売却する価格を指定して注文する方法です。マーケット価格が指定した価格に到達した時点で、約定する注文方法です。

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取引板では「価格優先の原則」というものがあります。これは買い注文の場合、価格が一番低い注文から約定されていき、売り注文の場合は価格が高いところからの注文が約定されていくということです。

また、「時間優先の原則」は同じ価格で注文が出ている場合は先に出した注文から約定されていくというものです。上図の場合、1,033,624円で指値の買い注文を出すと、33 BTCの後に並ぶことになります。

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上図の場合、価格を100万円に指定して、「買い」か「売り」をクリックすることで指値注文を出すことができます。

③取引所形式で暗号資産投資ができる取引所5選

それでは実際に板取引の場を設けている暗号資産取引所を5つご紹介します。それぞれ取引方法や取扱銘柄、手数料設計などが異なります。実際の画面をもとに見比べてみましょう。

3-1. 最初に口座開設するならココ!Coincheck

Coincheck
最初にご紹介するのはコインチェックです。コインチェックの特徴はUI/UXのすばらしさで、初心者でもわかりやすいよう、シンプルに設計されています。コインチェックアプリの累計ダウンロード数は295万件を突破しています(2020年6月末時点)。通貨別の価格表示画面は非常に見やすいので、アプリはダウンロードしておくと良いでしょう。

コインチェックの取引所では、ビットコインのみ取引が可能です。下図が取引所の画面です。
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このようにシンプルな作りとなっており、直感的にわかりやすい仕様になっています。

コインチェックは、暗号資産業界のドアノックツールとして位置づけられています。取引所として、とても利便性が高いため最初に口座開設するならここがおすすめです。暗号資産取引に慣れてきたら、他の取引所に移行する方がベターでしょう。

コインチェックの取引所の取引手数料は現在キャンペーン中です。下図の通り無料となっています。

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3-2. ビットコイン取引量が国内No.1のbitFlyer

bitFlyer
bitFlyerはゴールドマンサックス出身の加納 裕三氏が2014年に立ち上げた会社で、暗号資産業界では古参の部類に入ります。bitFlyerは初心者にとって理解しやすい「販売所」と「簡単取引所」、そしてレバレッジ取引ができて複雑な条件注文も可能な「bitFlyer Lightning」を提供しています。

bitFlyer Lightningは、「現物取引(BTC/JPY、ETH/JPY、ETH/BTC、BCH/BTC)」と「差金決済(BTC-FX/JPY)」、「先物取引(BTC/JPY)」に対応しています。現物・差金決済・先物取引を含むbitFlyerのビットコイン取引量は国内No.1です(2019年総月間出来高、Bitcoin日本語情報サイト調べ)。

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簡易取引所は初心者向けにわかりやすさを重視したUI(ユーザーインターフェース)となっています。簡易取引所ではビットコインのみが取引可能であり、アルトコインは基本的に販売所で利用することなります。

BFL

一方、bitFlyer Lightningは、テクニカル分析や複数の注文機能で価格変動リスクを細かく管理できるようになっています。慣れない方は、簡易取引所を利用するだけでも十分満足できると思います。

3-3. 6銘柄の取引所形式を提供するbitbank

暗号資産取引所・販売所のbitbank

次にご紹介するのはbitbankです。ここは販売所形式やレバレッジ取引は設置しておらず、取引所形式の現物取引に特化しています。取り扱い通貨は6種類(ビットコイン、XRP、イーサリアム、ライトコイン、モナコイン、ビットコインキャッシュ)あり、合計の取引量は国内で最大です(※2020年2月20日 CoinMarketCap調べ)。

取引所のUIは下図のようになっており、とてもシンプルな画面で初心者でも直感的に使えるUIと言えるでしょう。

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チャート画面に「Tradingview」を採用しているので描画機能やインジケーターが豊富です。テクニカル分析にもしっかりと活用できるので、Tradingviewだけでも利用価値が高いと言えます。

bitbankは過去に、ユーザーを呼び込むために手数料無料キャンペーンを行っていたこともあり、日本の多くのトレーダーが口座開設しました。そうした経緯もあり、流動性は大きい取引所です。なお、bitbankの現在の手数料設計は下図の通りです。

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現在ではメイカー取引にマイナス手数料を採用しています。これは、取引の際に本来かかるべき手数料が報奨金として付与される仕組みで、指値注文を出すトレーダーに有利な条件です。

3-4. レバレッジ取引も充実しているGMOコイン

GMOコイン
次は暗号資産FXで利用者を獲得しているGMOコインです。ここのサービスはGMOクリック証券などの金融サービスを提供してきた経験と実績が随所に活かされています。

GMOコインの取引所形式は、ビットコイン、イーサリアム、XRP(エックスアールピー)、ビットコインキャッシュ、ライトコインの5種類を取引できます。販売所形式と証拠金取引では、さらにネム、ステラルーメン、BAT、OMGを加えた9種類を取り扱っています。

GMOコインはUIにとても定評があり、画面はとても見やすくなっています。下図は、現物取引所の画面です。

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またGMOコインはテクニカル分析のためのインジケーターがある程度揃っています。これはFX(外国為替証拠金取引)事業で培ってきたノウハウを活かしている点で、同社ならではの強みと言えるでしょう。アプリもGMOのFX事業のものと作りが似ており、FXから暗号資産に移ったトレーダーにとっても、親しみ易くなっています。

GMOコインの売買手数料は下図の通りです。bitbankと同様に、メイカー取引にマイナス手数料を採用しています。
GMO

3-5. 業界最狭水準のスプレッドが強み!SBI VCトレード

VCTRADE
続いてはSBIグループのSBI VCトレード株式会社が運営する暗号資産販売所です。SBI VCトレードは「VCTRADE Pro」というサービスラインで、ビットコイン、イーサリアム、XRPの「板」取引を利用できます。VCTRADE ProはSBI VCトレードで口座開設すると利用できます。

VCTRADE Proの取引手数料は無料。約定処理能力の高いNASDAQマッチングエンジンを搭載しており、値動きが激しい場面でも発注を逃さないスムーズな取引を実現します。チャートや板情報、発注ボードなどの画面構成は自由に配置できるなど、トレーディング向けの機能を搭載しています。

VCTRADE Proの取引画面は下図のようになっています。
SBI VC Trade

VCTRADE Proは、業界最狭水準のスプレッドを強みとしています。マーケットメイカーが常時流動性を供給しており、取引機会が提供されています。上図では3 BTCの購入注文に必要なスプレッドは1,000円程度となっています。初心者が取引する分には申し分ないでしょう。

④まとめ

板取引を使用する「取引所」は「販売所」と比べる難しいというイメージがあるかもしれませんが、各暗号資産取引所では初心者でも板取引が利用できよう、シンプルに設計されているところが多くなりました。

特に、bitFlyerやコインチェックが提供している簡単取引所は、わかりやすさに特化しているので、初心者はまずは利用してみると良いでしょう。取引手数料も各社異なり、中には無料となっている企業もありますが、最もお得な所はマイナス手数料を採用しているGMOコインやbitbankです。頻繁にトレードして利益を狙いたい方には非常にお勧めです。

取引所は短期的な投資はもちろん、半年以上の長期投資を目的にしている投資家でも気軽に利用できます。注文方法や取扱暗号資産、流動性など各取引所によって特徴があるので、自分に合った所を利用するのがおすすめです。流動生よりも分かりやすさならコインチェックやbitFlyer、何よりも流動性ならSBI VCトレード、アプリで高機能ツールも利用したいならGMOコインやbitFlyerといったように、選んでみましょう。

ただ暗号資産取引所では緊急メンテナンスや取引制限などでアクセスできない場合もありますので、複数の取引所に口座を開設しておくことで対処できます。暗号資産取引所の口座開設は無料でできますので、これを機に各社サービスがどのようなものか、実際に確認してみてください。

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立花 佑

立花 佑

自身も仮想通貨を保有しているWebライターです。HEDGE GUIDEでは、仮想通貨やブロックチェーン関連の記事を担当。私自身も仮想通貨について勉強しながら記事を書いています。正しい情報を分かりやすく読者の皆様に伝えることを心がけています。