【元トレーダーが解説!】暗号資産OMG(オーエムジー)の解説と取引所GMOコインでの購入方法

証券会社を経て、暗号資産(仮想通貨)取引所でトレーディング業務に従事した後、現在は独立して仮想通貨取引プラットフォームのアドバイザリーや、コンテンツ提供事業を運営する中島翔氏のコラムを公開します。

目次

  1. Omiseとは
  2. 暗号資産オーエムジー(OMG)とは
  3. OMGの価格動向
  4. OMGの購入方法
OMG

7月に暗号資産取引所GMOコインで暗号資産オーエムジー(OMG)が上場しました。2017年のICOで2,500万米ドルを調達して日本でも大きな注目を集めていたOmiseGOは、2020年6月にOMG Networkへとリブランドしました。そしてOMG Networkの独自トークンであるOMGが遂に日本の取引所に上場したことで話題となっています。昔から暗号資産投資に関与してきた人にはご存じの方も多いと思いますが、ここでは改めて暗号資産OMGについて解説し、購入方法についてまとめていきたいと思います。

①Omiseとは

まずOmiseという企業について解説したいと思います。Omiseはタイを本拠に、日本、インドネシア、シンガポール、マレーシアとアジアを中心にサービスを展開するフィンテック企業です。Omiseの共同創業者である長谷川氏を初め、役員には日本人が名前を連ねる点も日本において大きな知名度を誇っている大きな理由の1つとなっています。

暗号資産の投資家から見れば他のトークンと同様に、OMGも得体の知れないプロジェクトが運営していると思われるかもしれません。しかしOMG Networkの開発を行うOmiseは、日本で言えばPayPay、LinePay等のようなキャッシュレスに取り組む企業であるというイメージを持っていただければ分かりやすいでしょう。

東南アジアでは銀行口座を開設できない、クレジットカードを発行できない等、金融にアクセスできない所謂「アンバンクト」が国民の多数を占めるという背景があります。Omiseは既存の金融システムに代わる、インターネット上の決済ネットワークを構築し、アンバンクトの人でもネット環境とデバイスさえあれば、簡単に金融の恩恵を享受できるサービスOMG Networkを展開しており、特にタイにおいては広範な普及率を誇っていると述べています。

Omiseは、EastVentures等の日本を代表するVCをはじめ、SMBC、SBIを筆頭に日本の金融機関からも出資を受けており、期待値は高いと言えます。

②暗号資産オーエムジー(OMG)とは

次にGMOコインに上場したトークン「OMG」について説明します。

OMGはOMG Networkのネイティブトークンであり、ERC-20規格で発行されています。ERC-20規格とは、イーサリアムのトークン規格の1つです。USDT等多くのプロジェクトが同一の規格で発行されています。

現在、OmiseはイーサリアムのLayer2*となる独自ネットワーク「OmiseGo Network」のv1 Public Mainnet Betaを2020年6月にリリースしました。

  • *Layer2(レイヤー 2)とは、イーサリアムのプロトコル上に構築される技術の総称で、セキュリティを損なうことなくスケーラビリティを改善しようとしています。サイドチェーンのような「オフチェーン」と呼ばれる技術もあり、セキュリティとのトレードオフによってスケーラビリティの改善を実現します。(Ethereum Organization、2020年7月22日)

このLayer2としての技術力の高さ(潜在可能性)が評価され、Tether社は同社で発行しているUSDTをOMG Networkに一部移行すると公表しています。

これに伴いOMGの価格は一時18%も上昇し、世界的な関心を集めています。イーサリアムのトランザクション費用(手数料)の高騰を受けて、Tether社が代替的なネットワークを探していた際に、OmiseGoに白羽の矢が立ったのです。

Tether社が発行するUSDTの総発行量は約1兆円を超えています。最近のステーブルコインの急成長を見れば、今後も発行量が増加し続けると予想されます。そのためOMG Networkの使用量も膨大になると推測できます。

尚、Tether社はUSDの他にも様々な法定通貨担保型のトークンを発行しており、そちらについてもOMG Networkが利用される見込みです。

OMG Networkは現在、Proof-of-AuthorityコンセンサスアルゴリズムによりOmiseの制御下に集中化された状態で運用されています。ネットワークの健全性と安定性を確認した後、次のフェーズに移る際にProof-of-Stakeモデルに移動する予定です。そのためOMGトークン保有者は、ネットワーク上でトークンを賭け、トランザクションを検証することで報酬を得ることができるようになる計画です。

③OMGの価格動向

ここからは、OMGの今後の展望を考えてみましょう。下図は米国の暗号資産取引所CoinbaseにおけるOMGの執筆時点(2020年の7月23日)の価格チャートです。

Omg price
OMGの過去最高値は3,000円前後、現在は約185円で取引されています。2020年の初値は65円でしたので、年初来で約380%の価格上昇を見せています。時価総額は241億円で、市場ランクは49位に位置しています。時価総額でいくと暗号資産全体では大きい金額と言えるでしょう。OMGのボラティリティは依然として高いので、短期トレーダーにとっては魅力的な商品となるかもしれません。

現在の所、OMGの利用用途は決済以外は特にありませんが、Tether社のOMG Networkの利用や、取引所への上場等のファンダメンタルな要因で価格変動が生じる可能性が高いです。そのためトレードの参考になる可能性のある直近の出来事を整理していきます。

OMGはGMOコインに上場しました。今後、他の国内取引所も順次サポートしていくことも考えられるため、その点でトレーダーにどのように反応するかは注目に値します。しかし、OMGは世界最大の取引所の1つであるCoinbaseをはじめとした主要な取引所に、既に多く取り扱われていいます。日本が世界に及ぼす影響力は低下してきているため、日本の取引所の上場が続いたとしても上昇圧力がかかるかどうかは不透明な印象です。そして、Tether社のような超大型プレーヤーとの連携についても材料が出尽くしてしまった印象です。

可能性があるとすれば、現在のトレンドであるDeFi(分散型金融)とのOMGの関わり方です。新しいニュースが出ると影響するかもしれません。DEX(分散型取引所)やレンディング、ステーブルコイン、リクイディティマイニングと、現在トレンドとなっている領域に関連していくことがあれば、良いファンダメンタルとして受け入れられそうです。

企業としてのOmiseの業績は非常に期待できる指標ですが、OMGトークンとの相関性は薄いと考えます。ファンダメンタルズで見ると、個人的にはDeFi領域との関連が重要なポイントになるだろうと考えています。

④OMGの購入方法

bitFlyer

ここからはOMGの購入方法を初心者向けに解説したいと思います。OMGは冒頭説明した通り日本ではGMOコインに上場しています。現時点では他の取引所での取り扱いはありません。そのためGMOコインの口座開設が必要となります。口座開設方法についての詳細は以下の記事でご参照ください。

【関連記事】【暗号資産初心者向け】GMOコインで暗号資産投資を始める方法:口座開設編

口座を開設した状態で、GMOコインのトップ画像から「ログイン」をクリックし、ログイン画面に入ります。

OMG2ここからメールアドレスとパスワードを利用してログインしてください。
OMG GMO

GMOコインのOMGは「販売所」と「暗号資産FX」の2種類で取り扱いがあります。トップ画面から販売所の場合左側のメニューの部分から「販売所」をクリックして下記の画面のように「OMG」を選択します。

OMG GMO Sales

そしてこの右側で取引数量(金額指定と数量指定から注文方法が選択可能)を設定しクリックすることで購入が可能です。

次に暗号資産FXの場合は販売所と同様の取引方法で購入が可能です。暗号資産FXと販売所と比較するとわかりますが、売りと買いのレート差(スプレッド)が大きく異なります。販売所のスプレッドは10%弱なのに対して、暗号資産FXは2%と、スプレッドでは暗号資産FXの方が大きく狭くなっています。そのため、OMGの現物が必要でなければ暗号資産FXでの売買をオススメします。また暗号資産FXは多様な注文方法が揃っています。トレーディング用途で取引を行う場合は暗号資産FX一択となるでしょう。

スプレッドは投資家にとって実質的な手数料であり、取引所側の収益の源泉でもあります。このスプレッドは暗号資産取引所で大きく異なることからチェックは必須な項目です。スプレッドが10%あれば、同等の値動きが発生しないとスプレッドだけで損失を被ることになるため注意しましょう。

GMOコインの取り扱いが開始されたことをきっかけに、OMGは他の取引所で上場することも考えられます。また、日本人がトップを務めるプロジェクトのトークンということもあり、日本人からの注目も高いので調べて頂くと良いでしょう。

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中島 翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。証券アナリスト資格保有 【運営サイト】FXの車窓から