世界最大の仮想通貨インデックスファンドを参考に、仮想通貨の分散投資・ポートフォリオを考察

投資の世界では「卵は一つのカゴに盛るな」という格言がありますが、暗号資産(仮想通貨)の投資家の間では、イーサリアムやネム、IOSTなどビットコイン以外の暗号資産(通称:アルトコイン)にも投資している人は少なくありません。

分散投資は通常、リスクの軽減を目的に国内外の株式や債券などをポートフォリオに組み入れるものですが、暗号資産投資家はより高いリターンを狙ってアルトコインを購入している様です。アルトコインの中には、年初来でビットコインを上回るパフォーマンスを上げている銘柄もあります。

しかし、アルトコインは種類が多く、価格変動リスクも大きいため、慣れている投資家にとっても暗号資産の分散投資は容易なことではありません。ここでは暗号資産の分散投資について、海外の暗号資産インデックスファンドを参考とした考え方をご紹介したいと思います。

目次

  1. 暗号資産のインデックスファンド
  2. インデックスファンドに学ぶ分散投資のポイント
  3. アルトコインを豊富に取り扱っている暗号資産取引所
    3-1. 国内最多15種類の暗号資産を取り扱うコインチェック
    3-2. 12種類の暗号資産を取り扱うビットフライヤー
    3-3. アルトコインのレバレッジが豊富なGMOコイン
  4. アルトコイン投資の注意点
  5. まとめ

①暗号資産のインデックスファンド

インデックスファンド(投資信託)とは、投資家から集めたお金をまとめ、運用のプロであるファンドマネージャーが暗号資産に投資して運用し、その運用成果を各投資家の投資額に応じて分配する金融商品です。

暗号資産のインデックスファンドの一つ、ビットワイズ・アセット・マネジメント(Bitwise Asset Management)は、運用資産(AUM)9億米ドルで世界最大の暗号資産インデックスファンド「Bitwise 10 Crypto Index Fund」を運用しています。

ビットワイズのインデックスファンドが機関投資家に評価される理由は、「市場の進化に合わせて戦略が管理され、毎月リバランスされる」という仕組みにあります。2017年に開始されたBitwise 10は、2021年2月末時点に以下のような資産配分となっています。

BitwiseBITW Bitwise 10 Crypto Index Fundより引用

②インデックスファンドに学ぶ分散投資のポイント

・運用資産の95%をトップ資産に振り向けている

Bitwise 10 Crypto Index Fundは、運用資産の79%をビットコイン、15%をイーサリアム、残りの5%を他の暗号資産に振り分けています。これを参考に分散投資を考えると、仮に投資資金100万円があるとしたら、ビットコインに80万円分、イーサリアムに10万円分、その他暗号資産に5万円分と分散させるのが無難です。

・残りの5%について、毎月リバランスを検討する

Bitwiseの投資銘柄の評価国目は、「流動性」、「セキュリティ」、「規制状況」、「ネットワークの分布」、「市場リプレゼンテーション」であり、インデックスは毎月再構成されています。分散投資を行う際にはそれぞれの暗号資産の仕組みや開発状況について調べておくことが重要です。

暗号資産市場の変遷は激しいため、「市場リプレゼンテーション」を把握することは特に重要です。前述の10銘柄のうち、TezosはSTOのユースケースが評価され、Uniswap、Aeve、ChainllinkはDeFiの台頭により、それぞれ2020年に組み込まれています。2020年1月時点の構成と比較すると、その違いを把握しやすいと思います。

Bitwise 2020
Bitwise 10 Crypto Index(2020年1月時点) Blockchain Architect、Dr.Liew Voon Kiong氏のブログより引用

③アルトコインを豊富に取り扱っている暗号資産取引所3社

以下では、Bitwise 10 Crypto Index Fundの10銘柄を含む、アルトコインを数多く取り扱っている日本の暗号資産取引所をご紹介します。

3-1. 国内最多15種類の暗号資産を取り扱うコインチェック

Coincheck
コインチェックは、マネックスグループ株式会社の子会社であるコインチェック株式会社が運営する暗号資産取引所です。コインチェックはビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、ステラルーメンなど、国内最多となる15種類の暗号資産を取り扱っています。

コインチェックのインターフェースはシンプルで分かりやすくなっており、不慣れな投資家でも直感的に取引しやすくなっています。また、販売所での取引やチャット、レンディングサービスなどをスマホアプリで利用できることも特徴です。

3-2. 12種類の暗号資産を取り扱うビットフライヤー

bitFlyer
ビットフライヤーは、株式会社bitFlyerが運営する暗号資産取引所です。ビットフライヤーの暗号資産取引サービスは、初心者でも利用しやすい「販売所」と、ビットコインの板取引が可能な「簡単取引所」、複数の注文機能で価格変動リスクを細かく管理できる「bitFlyer Lightning」があります。

ビットフライヤーの販売所はビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、ステラルーメン、テゾスなど12種類の暗号資産を売買でき、積立サービスにも対応しています。

3-3. アルトコインのレバレッジが豊富なGMOコイン

bitFlyer
「GMOコイン」は、東証一部上場のGMOインターネット株式会社のグループ会社であるGMOコイン株式会社が運営する暗号資産取引所です。

GMOコインはビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、ステラルーメン、テゾスを含む9種類の暗号資産を取り扱っており、貸暗号資産や積立投資も提供しています。アルトコインの板取引やレバレッジ取引が可能なことが特徴で、初心者からトレーダーまで幅広いユーザーのニーズに対応しています。

④アルトコイン投資の注意点

アルトコインを多く取り扱っている「販売所」は、スプレッド(売買価格差)が実質的な手数料となっています。スプレッドは1~6%であり資産や市況に応じて変化するので、頻繁に売買を行ってしまうと資産が目減りしてしまうので注意が必要です。

日本の取引所が取り扱っている暗号資産は業界団体のデューデリジェンスを経ていますが、将来性が約束されている訳ではないことに注意する必要があります。暗号資産は市場全体に数多く存在するので、資産を選ぶ際には過去の値動きや時価総額の推移、プロジェクトの開発状況まで調査した上で判断するようにしましょう。

アルトコインは不確定要素が多く、長期保有のリスクは高いものです。市場全体が上昇トレンドを迎えてビットコインの成長が鈍化すると、イーサリアムや他のアルトコインに資金が循環する局面があります。反対に、暗号資産市場全体が下降トレンドに入れば、真っ先にアルトコインから資金が流出する傾向があります。こうした判断は曖昧なので裁量で判断するしかありません。暗号資産のドミナンス(市場占有率)などを参考に研究してみましょう。

⑤まとめ

日本ではネムやモナコイン、XRPといったアルトコインが人気を集めています。これら注目されているアルトコインではアップグレードなどのイベントの度に注目度を高める傾向があります。アルトコインは流行の移り変わりが激しいため、情報収集が必須となります。CoinPostはアルトコインのアップグレードを細かくウォッチしていますし、コインチェックはチャット機能を設けているので、初心者の方はまずはそうしたチャネルで情報を集めてみましょう。

アルトコインの取扱い銘柄は、暗号資産取引所によって様々です。各社の取扱銘柄を確認し、自分の目的にあった取引所を選択すると良いでしょう。どの取引所も口座開設は無料で簡単にできるので、これを機に取引所各社の取引サービスをチェックしてみてください。

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HEDGE GUIDE 編集部 暗号資産・ブロックチェーンチーム

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HEDGE GUIDE 編集部 暗号資産・ブロックチェーンチームは、暗号資産投資やブロックチェーンなどフィンテックに知見が深い編集部メンバーで構成。最新のニュースやコラム、暗号資産に関する基礎知識を初心者向けにわかりやすく解説しています。