スプレッドは「悪」?暗号資産取引で販売所を利用する際のポイントとは

国内の暗号資産取引所の新規口座開設数も増加傾向にあり、投資初心者だけでなく、FX(外国為替取引)や株式投資の経験者が暗号資産市場に参入するケースもある様です。ここでは、中長期的に暗号資産を保有したいという方に向けて、暗号資産取引所3社の「販売所方式(現物取引)」のスプレッドに焦点を当てて、どこが割安かという点を解説したいと思います。

目次

  1. 暗号資産取引所の「販売所」について
  2. 販売所の現物取引のスプレッド
  3. 現物ビットコインのスプレッド比較
  4. スプレッドがある販売所を利用する際のポイント
    4−1. 長期的な投資と割り切って利用する
    4-2. 余剰資金を利用する
  5. 暗号資産の現物取引におすすめの暗号資産取引所
    5-1. SBIグループが運営する暗号資産取引所SBI VCトレード
    5-2. 国内最多の14種類の暗号資産を取り扱うCoincheck
    5-3. 暗号資産FXと取引所で初心者~上級者まで幅広く対応するGMOコイン
  6. まとめ

①暗号資産取引所の「販売所」について

暗号資産を購入するには「販売所方式」と「取引所方式」という2つの取引方法がありますが、初心者が利用しやすい取引サービスは「販売所」です。

販売所方式とは、取引所を運営している会社が相対して取引を成立させるものであり、取引相手はその企業となります。一方の取引所方式は暗号資産取引所が提供する「板」を舞台に、他のユーザーを取引相手に資産の売買を行う仕組みです。

初心者にとって取引所方式は複雑な注文方法など仕組みを理解するまでに時間がかかる場合もあり、嫌がる投資家もいるようです。それに対して、販売所方式はワンクリックで注文を出すことができ、画面もシンプルなので、初心者の方はまず販売所取引で行うことが多いようです。

Coincheck sho

上図はコインチェック(Coincheck)の販売所取引の購入画面です。数量を入れるだけでレートが表示され、円換算の合計金額が出てくるため、初心者にとっても利用しやすくなっています。

コインチェックは暗号資産が流行した2017年に大きな取引高を占めていました。日本人にとって、こうした取引画面の利便性に対するニーズはとても大きいと言って良いでしょう。

②販売所の現物取引のスプレッド

Gmocoin sho

上図はGMOコインの販売所です。スプレッドというのは、画面中の「買い値」と「売り値」の価格差を指します。このスプレッドは暗号資産取引所の収益の源泉となるため、ユーザーにとっては実質的な取引コストとなります。

それでは次にコインチェック、GMOコイン、SBIVCトレードのスプレッドをみていきたいと思います。

③現物ビットコインのスプレッド比較

コインチェックのスプレッドは色々なサイトから総合的にみて約6%程度となっています。GMOコインの場合、先ほどの画像中のデータを見ると売り買いのレート差が約5万円となっており、4%前後のスプレッドとなっています。こうした傾向は、SBIVCトレードの決算資料にも表れています。

SBI SHO

実際のスプレッドは市場環境に応じて変動するほか、暗号資産の銘柄によっても違いが生じることはご理解ください。SBIVCトレードのビットコイン販売所のスプレッドは2%を切っており、競合他社と比べて現物の販売所方式のスプレッドとしては最も狭くなっています。SBIVCトレードは暗号資産をスタートさせたい時に良い暗号資産取引所と言えるでしょう。

④スプレッドがある販売所を利用する際のポイント

1. 長期的な投資と割り切って利用する

販売所で暗号資産を購入してから直ぐに売却すると、スプレッドの分だけ損をしてしまうので、スプレッドの分だけでも値上がりするのを待ってから売却する必要があります。また値下がりしたからと売却すると、値下がり分だけでなくスプレッド分を損してしまいます。販売所を利用するなら、取引回数をできるだけ少なくすることがポイントです。

2. 余剰資金を利用する

長期的な投資として取り組むのであれば投資には余剰資金を利用するようにしましょう。生活費の一部まで暗号資産投資に回してしまうと、いざという時に売却せざるを得なくなります。また、売買を繰り返すと、それだけスプレッド分の損失が生じます。余剰資金を投じ、売買頻度を極力少なくしましょう。

⑤暗号資産の現物取引におすすめの暗号資産取引所

1. SBIグループが運営する暗号資産取引所SBI VCトレード

VCTRADE
SBI VCトレード(VCTRADE)はSBIグループのSBI VCトレード株式会社が運営する暗号資産販売所です。SBIグループが金融機関として培ったノウハウを活用し、セキュリティや運営面はもちろん、取扱通貨やスプレッドまで、顧客を第一に考えた取り組みが特徴です。

SBIグループはリップル社と協業しており、XRPを活用したエコシステムの構築に取り組んでいます。SBIグループの創業者でSBI VCトレード代表の北尾吉孝氏がリップル社の株主を務めている他、SBIはリップル社とのジョイントベンチャーを設立するなど、送金分野の協力関係を年々強めています。

SBI VCトレードの販売所ではXRP、ビットコイン、イーサリアムの3種類が取り扱われており、成行注文と価格指定注文をすることができます。またリップル/円をはじめとした銘柄において、業界最狭水準のスプレッドを強調しています。2018年7月の当社調べ(他社現物販売所サービスとのスプレッド比較)によると、SBI VCトレードのビットコイン販売所のスプレッドは2%を切っており、競合他社と比べて現物の販売所方式のスプレッドとしては最も狭くなっているとも報告されています。

2. 国内最多の14種類の暗号資産を取り扱うCoincheck

Coincheck
Coincheckはマネックスグループ株式会社の子会社であるコインチェック株式会社が運営している暗号資産取引所です。Coincheckのスマホアプリは優れたUIとUXで、同社のサービスは初心者にも非常に使いやすく設計されています。また「販売所」にアクセスしてスムーズに暗号資産を購入できるよう設計されています。

初心者でも理解しやすい同社アプリは、国内で多くの暗号資産投資家が利用していることで知られています。直感的に使いやすい同社のアプリは、まず始めに暗号資産をして購入してみたいという方に特におすすめです。Coincheckの販売所では14種類の暗号資産(ビットコイン、イーサリアム、XRP、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、リスク、イーサリアムクラシック、モナコイン、ネム、ファクトム、ステラルーメン、クァンタム、IOST)に対応しており、ビットコイン建てでアルトコインを購入することもできます。また、500円から取引可能なため、初心者が気軽に利用しやすい暗号資産取引所です。

3. 暗号資産FXと取引所で初心者~上級者まで幅広く対応するGMOコイン

bitFlyer
GMOコインは、東証一部上場のGMOインターネット株式会社のグループ会社であるGMOコイン株式会社が運営する暗号資産取引所です。GMOクリック証券など金融サービスのノウハウを活かした運営がGMOコインの特徴です。

GMOコインは「販売所」と「取引所」、「暗号資産FX」の3つの暗号資産売買サービスを提供しています。販売所と暗号資産FXでは9種類の暗号資産(ビットコイン、イーサリアム、XRP、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、ネム、ステラルーメン、BAT、OMG)を売買でき、取引所は5種類の銘柄(BTC/JPY、ETH/JPY、BCH/JPY、XRP/JPY、LTC/JPY)で現物取引とレバレッジ取引を利用できます。

取引所のメイカー(指値注文)ではマイナス手数料を採用しているため、頻繁に取引を行う方にとって特にメリットがあります。(レバレッジ取引のマイナス手数料はBTC/JPYのみとなっています)。

⑥まとめ

スプレッドの幅は利用する暗号資産販売所によって異なり、またその日の価格変動によっても異なります。販売所は板売買の取引所よりも手数料(スプレッド)が高いとは言われますが、その仕組みを理解することで、スプレッドによる損失を抑えた投資を行うことも可能です。

スプレッドはあるものの販売所は初心者にとっても使いやすく、長期投資を検討している投資家にとっても利用しやすいシステムになっています。手数料を抑えた短期的なトレードをしたい場合は、販売所とは別に取引所方式で取引をするという手もあります。このように暗号資産を賢く使い分けていくことも重要です。

各取引所によって「販売所」「取引所」とサービスを提供しているところもあるので、1社の中で投資スタイルによって使い分けができます。暗号資産投資は1,000円以下の少額投資ができるので、余剰資金で始めやすく、暗号資産について学びながら投資したい方にも取り組みやすいでしょう。ですが、複数の取引所で口座開設をすることで、用途に応じて使い分けたり、万が一のためのリスク分散をすることができます。これを機に各社サービスがどのようなものか、実際に確認してみてください。

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立花 佑

立花 佑

自身も仮想通貨を保有しているWebライターです。HEDGE GUIDEでは、仮想通貨やブロックチェーン関連の記事を担当。私自身も仮想通貨について勉強しながら記事を書いています。正しい情報を分かりやすく読者の皆様に伝えることを心がけています。