今回HEDGE GUIDEでは合同会社暗号屋への単独インタビューを行い、創業のきっかけと歴史から、事業やプロジェクト、将来のビジョンについてお話を伺いました。
話し手:合同会社暗号屋 代表社員 紫竹佑騎 氏
インタビュー概要
1.暗号屋を創業したきっかけと歴史
元々暗号屋を始める前は福岡の仮想通貨取引所でCTOとして、DEXネットワークをベースにした取引所システムの開発とマーケットメークなどを行っていました。その後ブロックチェーン技術への情熱と周りの企業からの「ブロックチェーンを使って何かしたい」というニーズを汲み取り2019年に暗号屋を創業しています。
当時は暗号資産の ICO ブームが起こり、その渦中にいた自分としてはブロックチェーン活用が上手く出来ていない ICO 等の浮ついたビジネスよりも、ブロックチェーンを真に活用し、それらが実際の社会で使われる仕組みを作りたいと思っていました。そこで暗号屋ではブロックチェーンが拓く新しい経済活動を社会実装するというミッションを掲げ、既存のビジネスモデルをブロックチェーン技術でアップデートする為に事業を起こしています。
2.なぜ福岡本社で創業したのか
最初は福岡でCTOとして立ち上げた取引所の他のメンバーが福岡にいたというのがきっかけですが、退職後は東京に呼ばれていたので東京に行く選択肢もありました。ですが福岡の暮らしやすさはもちろん、スタートアップを大切にする文化やスタートアップのような動きをしている福岡市の職員さん達による手厚いサポートが魅力でした。
中でも国家戦略特区として規制緩和をスタートアップに対して推進してくれていたり、福岡市実証実験フルサポートのような市内におけるPoCを市長も一緒にサポートしてくれるような関係がすぐに構築できるのは魅力です。創業時からはコロナでリモートワークがしやすい社会になったので福岡に登記はしていますが、日本全国と海外にも数名メンバーが所属しており、福岡に留まらないオープンでDAOのような有志が会社のビジョンに対してそれぞれコミットしていく組織を目指しています。
3.現在暗号屋が行っている事業と注力しているプロジェクト
暗号屋はよく「ブロックチェーンが関係していればなんでもやる会社」と端的に説明する事があります。言葉の通りで弊社の事業としてはChoja / PTPF / VWBL の3つの自社事業があります。
中央集権暗号資産取引所向けのオートマーケットメークサービス Choja はブロックチェーン上に展開されるトークンエコノミーの流動性を、PTPF はブロックチェーン上に IoTのデータ流通プロトコルを、VWBLはブロックチェーン上のNFTを使ったデジタルコンテンツの流通プロトコルを社会実装しています。
それ以外には先日発表した証券トークンを扱う STO プラットフォームのような大規模開発案件の受託、ブロックチェーン / web3 を軸にした新規事業などを検討している企業様へのコンサルティングなどを事業としております。
注力しているプロジェクトは全て満遍なく注力しており、自社事業で培ったブロックチェーンを中心としたビジネスの考え方を受託やコンサルティング事業に活かして会社を成長させていく戦略をとっています。また自社サービスが金融・IoT・エンタメ・医療等、幅広い領域に対応できる為、コンサルティングの幅も広く、それぞれが自社完結で対応できる所に強みがあると思っています。
4.暗号屋として目指すべき将来のビジョン
2019年創業の暗号屋として掲げているビジョンの話になりますが、「あたらしいインターネットの時代を創る」と伝えています。私が取引所を始めるちょっと前くらいから「インターネットがもう一度来ている」という “雰囲気” を感じていました。このインターネットというのもインターネットバブルが弾けてからまた再興した時期くらいまでの新しいものがたくさん生まれ、人々がそれに馴染むまでに時間がかかるまでの怪しくもあり技術的にもワクワクできる雰囲気を持ったWeb2.0と言われていたインターネットです。
このWeb2.0に対してweb3とはよく言ったものだなと感心するのですが、あたらしいインターネットとしてのweb3というムーブメントが今起こっています。このあたらしいインターネットを創るために重要な技術としてブロックチェーンに注力し、ブロックチェーンが拓くあたらしい経済活動を生みだし、それを社会実装することでビジョンの実現を目指しています。
社会実装というものはコードを書いて実装するという話に留まらず、人々がそれを良いと理解して思わず使ってしまう様なユースケースを生み出す必要があります。それはとても難易度の高いチャレンジですが、既存産業のアップデートなどゲームチェンジを起こせるとてもやりがいのある面白い領域でもあります。
この中核にあるブロックチェーン的な考え方が「Fat Protocol」です。これはhttpのような薄いプロトコルにFacebookの様な分厚いアプリがあるのと違い、ブロックチェーン上に創ることが出来るビットコインの様な厚いプロトコルをウォレットの様な薄いアプリで扱うというものです。この様な考え方をベースに、まずはVWBL等の自社プロトコルをビットコインの様な世界で使われるプロトコルとして新しい商流を生み出しながら社会実装して行きたいと思っています。
5.読んでいただいてる方にフランクなメッセージを!
暗号屋は名前が怪しいのと、あまり情報発信が得意でなかったので敬遠されがちでしたがこんな感じで楽しくハッピーな感じでやっております!ブロックチェーンやweb3で気になる悩み事がございましたら、気軽にご連絡いただければと思っているのでSNSや会社サイトからご連絡いただけると嬉しいです!
【公式サイト】合同会社暗号屋
【Twitter】@79yuuki
【Facebook】紫竹 佑騎
HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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