欧州のプラスチックリサイクル推進団体RecyClassは7月3日、自動車および電気電子機器(EEE)業界向けのリサイクル性評価プロトコルの第一弾を発表した。これらのプロトコルは、両業界で一般的に回収・リサイクルされるポリプロピレン(PP)、無機物充填ポリプロピレン(PP-MF)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレンブレンド(PC-ABS)などのポリマーに焦点を当てている。
新たに公開されたプロトコルは2種類ある。「自動車・EEE樹脂検証のためのリサイクル性評価プロトコル」は、樹脂製造企業が自社製品の標準的なリサイクル条件との適合性を試験し、単一部品のリサイクル性評価プロトコルの対照材料として使用可能かを判定できる。並行して公開された「自動車・EEE用途の単一部品に関するリサイクル性評価プロトコル」は、前述のポリマーに使用される充填剤、添加剤、コーティング、表面処理、接着剤などのリサイクルプロセスとの適合性評価に焦点を当てている。
RecyClassの自動車・EEE技術委員会のトム・カリス委員長は「RecyClassは、あらゆる分野でプラスチックの循環型経済への移行を推進することにこれまで以上に取り組んでいる。これらのプロトコルの導入は、正確な試験を通じて業界に実用的で科学的根拠に基づいたガイダンスを提供するという我々の献身を強調するものだ。そして、これは始まりに過ぎない。さらなるプロトコルが開発中で、来年にはリリースされる予定だ」と述べた。
今後の展開として、RecyClassは多成分材料に関する新たなプロトコルを開発中である。このプロトコルは、車両や電気電子機器に含まれる異なるポリマーや材料がリサイクルプロセス中にどのように分離されるか、また組み立て方法の選択がプラスチック部品の全体的なリサイクル性にどのような影響を与えるかを評価する。同団体は、自動車・EEE業界の企業に対し、RecyClassのリサイクル性評価プロトコルを使用して自社技術を試験することを推奨している。これにより、業界特有の「リサイクルのためのデザインガイドライン」構築に役立つ追加知識の生成と、法規制の変更への対応が可能になるとしている。
欧州では2025年に施行予定の包装・包装廃棄物規則(PPWR)など、プラスチックのリサイクル性向上を求める規制が強化されている。自動車業界では、2015年に発効した使用済み自動車指令(ELV指令)により、車両重量の95%以上のリサイクル・リカバリーが義務付けられており、電気電子機器についても、WEEE指令により高いリサイクル率が求められている。今回のプロトコル公開は、こうした規制要求に対応し、業界全体のリサイクル性向上を促進する重要な一歩となる。
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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