スコットランドのフィンテック企業Zumoは9月25日、欧州連合(EU)の暗号資産規制である「暗号資産市場規制(MiCA)」に基づく持続可能性開示要件への対応を支援する新サービス「Oxygen MiCA準拠モジュール」を開始したと発表した。
MiCAは2024年12月30日から、EU域内で事業を行う暗号資産取引所や仲介業者などの暗号資産サービス提供者(CASP)に対し、取り扱う暗号資産の環境影響に関する情報をウェブサイトで開示することを義務付けている。しかし、業界調査によると8割以上の事業者がこの要件を認識していないとされる。
Zumoの新サービスは、必要なデータを自動収集・加工し、規制に準拠した開示レポートを生成する。同社の戦略的パートナーであるCrypto Carbon Ratings Institute(CCRI)が提供する持続可能性データを活用している。
Zumoは企業向けにデジタル資産サービスを提供し、コンプライアンスやESG(環境・社会・ガバナンス)に配慮した暗号資産サービスの導入を支援している。同社は暗号資産業界の脱炭素化を推進する民間イニシアチブCrypto Climate Accordの創設署名企業の一つでもある。
Zumoのニック・ジョーンズCEOは「MiCAの持続可能性要件は厳しい期限で施行されるが、多くの事業者が準備不足の状況だ。我々のソリューションで、データ収集や開示フォーマット作成の手間を省き、欧州証券市場監督局(ESMA)が求める情報を提供できる」とコメントした。
暗号資産業界では環境負荷への懸念が高まっており、EUの新規制への対応が急務となっている。Zumoの取り組みは、業界全体の持続可能性向上に寄与すると期待される。
HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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