環境サービス大手の仏ヴェオリアは7月24日、米国の特殊化学品メーカーであるChameleon Industriesを買収したと発表した。この買収により、半導体産業向けのサーキュラーエコノミー・ソリューションを北米で拡大する。
Chameleon Industriesは、半導体製造プロセスから出る副産物を独自の技術で再利用し、産業用の有益な製品を創出する企業だ。このサーキュラーエコノミー技術は廃棄物を削減し、製造業者の環境負荷低減と効率向上に貢献する。同社はテキサス、オレゴン、アリゾナという米国の戦略的な成長市場に4つの生産拠点を構えている。
今回の買収は、汚染除去と有害廃棄物管理を重視するヴェオリアの「Green Up」戦略に沿ったものだ。ヴェオリア・ノースアメリカの環境ソリューション&サービス事業の社長兼CEOであるボブ・カッパドナ氏は、「この重要なサーキュラーエコノミー技術を我々の幅広いポートフォリオに加えることで、顧客への提供能力を拡大し、米国の技術セクターの成長に重要な役割を果たすことができる」と述べた。
Chameleon社のCEOであるジャレッド・ガルザ氏は、「ヴェオリアのグローバルネットワークに加わることで、顧客へのサービスを向上させ、事業を長期的に成長させることができる」とコメントした。この買収により、ヴェオリアは米国全土の200以上の拠点で2,300人以上を雇用し、テクノロジー、ヘルスケア、製薬などの分野の大手メーカーにサービスを提供することになる。
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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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