帝人は12月4日、オランダのブロックチェーン技術企業サーキュライズ社にプレシリーズB投資を実施したと発表した。出資額は非公表。同社は2022年のシリーズA資金調達に続き、今回の戦略的投資を経て、シリーズBラウンドの準備を進めている。
サーキュライズ社は、製品のトレーサビリティ(追跡可能性)を実現するブロックチェーンプラットフォームを提供している。2016年設立の同社の技術は、製品の生産・使用・廃棄に関する情報を「デジタルプロダクトパスポート」として記録・管理することが可能だ。
欧州では、環境配慮型製品規則(ESPR)や企業の持続可能性報告指令(CSRD)など、サプライチェーンの透明性向上を求める規制が強化されている。帝人は同社のプラットフォームを活用し、自社製品のCO2排出量の把握や環境負荷の低い原料調達の実現を目指す。
サーキュライズ社のヨルディ・デ・ボス共同創業者は「帝人との協業を通じて、循環型経済の実現に向けたベンチマークを示していきたい」とコメントした。一方、帝人の環境ソリューション部門ゼネラルマネージャーのトン・デ・ウェイヤー氏は「トレーサビリティ分野のリーダーと協力し、循環型経済への移行を進めていく」と述べた。
帝人は2050年までにグループ全体でカーボンニュートラル(CO2排出実質ゼロ)を目指しており、サーキュライズ社への出資を通じてサプライチェーン全体の脱炭素化を加速する考えだ。
【参照記事】Teijin Group’s strategic investment in Circularise paves the way for enhanced traceability in high performance materials
【参照記事】トレーサビリティ管理システムの活用による循環型社会の実現に向けてーオランダ「Circularise 社」への出資について
HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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