岡三証券株式会社は4日、世界銀行(国際復興開発銀行:IBRD)が発行する「サステナブル・ディベロップメント・ボンド」の日本国内の個人投資家向けの販売を開始した。
今回発行される債券は、期間3年のメキシコペソ建て債券(発行額:5億2500万メキシコペソ)で、持続可能な開発目標(SDGs)の第6目標(安全な水とトイレを世界中に)と第14目標(海の豊かさを守ろう)に焦点を当てる。
IBRDは1944年に設立が合意された国際開発金融機関で、現在189の加盟国の出資で運営されている。加盟国と共に海と沿岸海域の環境回復を目指すプロジェクトやプログラムに取り組むとともに、サステナブル・ディベロップメント・ボンドの発行を通じて国際的な問題に対する人々の意識を高める取り組みも行っている。
例えばインドネシアにおける「都市部における廃棄物管理改善プロジェクト」では、規制改善やモニタリング、リサイクルプログラムの設計など、都市部の廃棄物管理の強化を支援。アルゼンチンの「マタンサ・リアチュエロ川流域の水質改善支援プロジェクト」では大規模な下水処理の改善、中小企業への交付金による河川への産業汚水の排出削減を目指している。
サステナブル・ディベロップメント・ボンドはこうした取り組みを支えるために発行されており、投資された資金は開発途上国の持続的発展を目的とするプロジェクトへの融資案件に活用される。IBRDは2030年までに「極度の貧困を撲滅」し、「繁栄の共有の促進」を持続可能な形で実現することを使命としており、この2つの目標はSDGsとも連携している。
【関連サイト】岡三証券:世界銀行「サステナブル・ディベロップメント・ボンド」の販売を通じた社会的責任投資の推進に向けた取り組みについて
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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