ブロックチェーン技術の仕様を逆手に悪意のあるマイナーがモナコインを攻撃

巨大掲示板2ちゃんねる発祥の仮想通貨モナコインのブロックチェーンが、5月15日までに悪意のあるマイナーによって複数回の攻撃を受けていたことが明らかとなった。

ブロックチェーンはビットコインをはじめとする仮想通貨の基盤となる技術だ。仮想通貨の取引データベースとも言えるブロックチェーンは、取引情報の記録を行ったマイナーに対して仮想通貨を報酬として付与することで、さまざまマイナーが取引情報の記録・管理に参加するよう設計されている。

具体的には、マイナーは取引情報に自身の報酬トランザクション(コインベース)と任意の数値(ナンス)を加えてハッシュ値の計算する「マイニング」を行う。マイニングに成功したマイナーにはブロックを生成する権利が与えられ、自身のブロックチェーンの末尾に新しいブロックを連ね、ネットワークの参加者にブロードキャストする。参加者による検証が行われた後に、ようやく正しいブロックとして承認され、ブロックチェーンが更新される。

こうした仕組みから、ブロックチェーンは本来正しい取引情報が記録されたブロックチェーン(メインチェーン)に集約されていなければならないものだが、必ずしも集約されずに分岐してしまうケースもある。そうした場合には、ブロックチェーンが長い方が有効であるとみなし、短い方を切り捨てることで対処している。一時的にブロックチェーンが分岐していても、ブロック生成時にマイナーにどちらのブロックチェーンに新しいブロックを繋げるかを選ばせることで、一方のブロックチェーンは長くなり、もう一方は短くなる仕組みだ。

今回の攻撃は、この長いブロックチェーンをメインチェーンとする仕組みを悪用したselfish mining(セルフィッシュマイニング)と呼ばれる攻撃手法だ。悪意のあるマイナーはメインチェーンよりも長い未公開のブロックチェーンを生成しておき、取引所などで取引を完了した後に取引完了前の未公開のブロックチェーンをブロードキャストして承認させ、メインチェーンとしてしまう。

今回の事件を受け、モナコイン開発者は同通貨の取引承認の仕組みであるPoW(Proof of Work:プルーフオブワーク)を、通貨の保有年数や保有量によってマイニングの権利を得ることができるPoS(Proof of Stake:プルーフオブステーク)に移行する考えを示しており、注目を集めている。また、bitFlyerやZaifをはじめとする国内の各取引所では入金に必要な承認数を引き上げるなど対応を進めている。

【参照サイト】モナコイン Twitter
【参照サイト】bitFlyer Twitter
【参照サイト】Zaif Twitter

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HEDGE GUIDE 編集部 仮想通貨チーム

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