【元トレーダーが解説】 bitFlyerのトレーリング・ストップ注文でトレンドを掴む

今回は、bitFlyerのトレーリング・ストップ注文について、大手暗号資産取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では暗号資産コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. 2020年のビットコイン市場の状況
  2. トレードを一つ一つ振り返る
  3. トレンドフォロー戦略とトレードのタイミング
  4. bitFlyerのトレーリング・ストップ注文を活かす
  5. トレーリング・ストップ注文を利用するときの注意点

2020年後半から新年にかけて暗号資産(仮想通貨)相場は好調に推移しており、特にビットコインは2万ドルの過去最高値を更新し、1月初旬に40,000ドルまで急上昇しています。好成績を上げている投資家も少なくないと思います。

暗号資産取引所の口座開設数は各社共に過去数か月間に大きく伸びており、価格上昇を期待する投資家やハイボラティリティを求めるトレーダーが暗号資産市場に参入してきていると考えられます。

そうした一方で、ビットコインは1月だけでも10%以上の急落を何度か見せており、依然として高いボラティリティを見せています。そのため経験の浅い投資家の中には、過剰に急落を恐れて投資タイミングを決められなかったり、ポジションを持つと「常に取引画面に張り付いていないと不安になる」という方もいます。

そのような悩みを解消する一つの方法として、この記事では「トレーリング・ストップ注文」の活用方法をお伝えしたいと思います。

①2020年のビットコイン市場の状況

トレーリング・ストップ注文を活用する「トレンド」を理解するために、まずは直近の暗号資産市場について簡単におさらいしましょう。

Bitflyer
上図は2019年以降のビットコインの日足チャート(bitFlyer)です。2020年のビットコイン相場は8,000ドル付近でスタートし、3月のコロナショックで4,000ドル台まで下落しています。その後、夏場まで横ばいに推移し、秋口から上昇トレンドを再開する流れとなっています。10月後半からの上昇トレンドは「急激」の一言で、しっかりと乗れていた場合の利益率は100%を越えています。

現在の上昇相場のように、ビットコインはガチホ(保有し続ける)の方が結果的に儲かるケースがあります。2020年にビットコインは、年間安値の5,000ドル付近から35,000ドルの高値までおよそ7倍に上昇しました。

暗号資産投資家の中にはガチホ勢と言われる投資家が存在しますが、ポジションを放置することに抵抗を感じる投資家も多いでしょう。ビットコインは1日で30%以上急落することもあるため、完全に放置してポジションを保有するにはそれなりの覚悟が必要です。

上昇トレンドの最中でもポジションを調節することは、トレーダーとして堅実な戦略です。感情を排してルールに応じて決済したい時に「トレーリング・ストップ注文」は役立ちます。トレーリング・ストップ注文はトレンドフォロー戦略と相性が良いので、まずトレンドフォローについてご紹介したいと思います。

②トレンドフォロー戦略とトレードのタイミング

トレンドフォローとは「レジスタンスラインとサポートラインを見つけてエントリーや決済を判断する」戦略で、初心者でも取り入れやすいトレード方法です。

BTC F
上図は2020年10月以降のビットコインの4時間足チャートです。水平線はサポートラインやレジスタンスラインを示しています。

一つめの水平線(14,000ドル付近)は10月下旬からの高値です。ここを突破するとトレンドが生じ、レンジが変わったと判断できます。「14,000ドルのレジスタンスを超えるとポジションを増やす」と良いでしょう。

二つ目の水平線(16,000ドル)を抜けるとレンジが変わり、トレンドが改めてスタートしていることがわかると思います。11月下旬の下落時には16,000ドルがサポートラインとなって、反発しています。

そして11月に、三つ目の水平線(20,000ドル)を突破すると、押し目もなく上昇の一途を辿っています。

このようにレンジ毎のサポートラインとレジスタンスを明確にすると、損切や利確位置を想定できます。基本的にトレンドフォロー戦略は、価格がレジスタンスを上回った場合に買いを考えサポートを下回った場合に売りを考えます。感覚でトレードするよりも、着実に利益を取り損失を抑えられるようになるでしょう。

③bitFlyerのトレーリング・ストップ注文を活かす

ここからが本題です。トレンドフォロー戦略にトレーリング・ストップ注文を取り入れてみましょう。

bitFlyerのトレーリング・ストップ注文とは、ストップ注文のトリガー価格が自動更新される、条件付きのストップ注文です。ストップ注文は「損切り」や「利益確定」のことで、あらかじめ設定した「トリガー価格」に達すると損失や利益を確定するためにポジションを成行で決済するものです。トレーリング・ストップ注文は市場価格から「トレール幅」を加減して、トリガー価格を自動調節するものになります。

bitFlyerのトレーリング・ストップ注文の設定画面は下記のようになっています。

Bf trailing

1BTC=300万円の時に1BTC保有しているときにトレール幅30万円のトレーリング・ストップ注文を設定しておくと、トリガー価格(300万円-30万円=270万円)に下落した時に保有していた1BTCを売却します。

トレーリング・ストップ注文は利幅を伸ばし、一定規模の下落が生じたときに自動的にポジションを解消できます。トレンドフォローが成功して利益を最大化したいけど、仕事や家事などでチャートに張り付いていられない場合などに利用して頂くと良いでしょう。

それでは次にトレーリング・ストップ注文を利用するときの注意点についてご説明します。

④トレーリング・ストップ注文を利用するときの注意点

trailingstop
トレーリング・ストップ注文は、トレンドに乗り、評価益が出始めてから設定することが望ましいでしょう。そして、トレーリング・ストップ注文を設定する際は、トレール幅にある程度余裕を持たせましょう。

ビットコイン市場の流動性はまだ十分ではないため、大口の資金フローが入ると極端に変動することがあります。仮にビットコインが200万円だとして、トレール幅に2万円(1%)の余裕しか持たせていないと、ちょっとした売り注文ですぐにトリガー価格に引っかかってしまいます。下ヒゲをつけ、すぐに反発する場面も往々にしてある訳です。

⑤ビットコイン取引量国内No.1のbitFlyer


国内の暗号資産取引所の中でも、bitFlyerはビットコイン取引量はNo.1(Bitcoin日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における2019年1月-12月の月間出来高、差金決済・先物取引を含む)となっています。取引量が大きいということは、ユーザー数や注文量が大きいということです。他社と比べて大口の注文も吸収しやすく、ビットコインの値動きが安定しやすくなります。そのため、bitFlyerはトレーリング・ストップ注文を利用する場所として、理に適っていると言えます。

トレーリング・ストップ注文は特に日中時間がない方や、中期的に保有する目的の投資家であればとても利用しやすいことでしょう。まず、トレーリング・ストップ注文がどのようなものなのか理解して頂き、その有効性について、自身で使ってみて確かめて頂けると良いと思います。

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中島 翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12