金融機関の傘下にある仮想通貨取引所【セキュリティ対策のポイントとは?】

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日本国内には数多くの仮想通貨(暗号資産)交換業者が存在しますが、その中には金融企業が仮想通貨取引所を運営しているところがあれば、インターネット企業が運営しているところもあります。過去にはハッキング被害を受けた所もあり、金融庁はリスクを低減するために業界団体(JBA、JCBA)と連携してサイバーセキュリティ体制の検証と監視を強化してきました。 グループ会社に金融機関がある

仮想通貨を守るにはインターネットから切り離されたコールドウォレットで管理することが理想ですが、初心者ではそれが難しいケースもあります。そうなるとセキュリティに信頼を置ける取引所を選ぶ必要もあります。ここでは金融企業やインターネット企業が関連している仮想通貨取引所をご紹介します。

目次

  1. マネックスグループの完全子会社であるコインチェック
  2. GMOファイナンシャルHDが傘下に持つGMOコイン
  3. DMM.comのグループ会社が運営しているDMM Bitcoin
  4. 楽天グループの会社が運営している楽天ウォレット
  5. 仮想通貨取引所で仮想通貨を保管するリスクを知ろう
  6. まとめ

①マネックスグループの完全子会社であるコインチェック

Coincheck
コインチェックは、マネックスグループ株式会社の子会社であるコインチェック株式会社が運営している仮想通貨取引所です。マネックスグループは「新しい時代のお金をデザインすること」を創業理念に掲げ、最先端のIT技術、世界標準の金融知識によって新しい時代におけるお金との付き合い方をデザインし、新しい時代の金融を再定義し、すべての個人の投資・経済活動をサポートすることを目指しています。従来から仮想通貨交換業に必要と考えられてきた金融業に関するノウハウをもった経営体制が敷かれ、事業が運営されています。

コインチェックはセキュリティ体制を整えるため、仮想通貨関連情報の管理及び取引の規制、分別管理体制及び同態勢についてのモニタリング、コールドウォレット構築、財務・業務情報の開示に取り組んでいます。コインチェックは取り扱っている仮想通貨が17種類と国内最多ですが、全ての仮想通貨についてコールドウォレットを構築した上で、ホットウォレットと区分して運営されています。

コインチェックはPCでもスマホアプリでも、販売所にアクセスしてスムーズに仮想通貨を購入できるよう設計されています。また独自サービスもアプリ内で完結できる利便性があります。スマホアプリの累計ダウンロード数415万を突破し国内No.1(AppTweakデータ協力:2021年1月~2021年6月)を維持しています。販売所では国内最多となる17種類の仮想通貨と、取引所では4種類の仮想通貨を取り扱っています。いずれも最低500円と少額から始められます。

また2021年3月にローンチしたCoincheck NFT(β版)では、仮想通貨とNFTを用いたゲーム内アイテムやトレカなどを売買することができます。

②GMOファイナンシャルHDが傘下に持つGMOコイン

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GMOコインは、東証一部上場のGMOインターネット株式会社のグループ会社であるGMOコイン株式会社が運営する仮想通貨取引所です。GMOインターネットはGMO証券などの金融サービスの提供実績をもっており、GMOコインにおいても金融ノウハウや堅牢なケキュリティ、管理体制の元で仮想通貨取引所の運営が行われています。

GMOコインがセキュリティ強化に取り組んでいる事項は、預託された資産の分別管理、仮想通貨のコールドウォレット管理、マルチシグ対応、ユーザーアカウントの乗っ取り対策、システム侵入対策です。GMOコインではユーザーから預託を受けた仮想通貨は全てコールドウォレットにて保管されています。またシステムのサイバー攻撃対策においてはグループ会社と連携した脆弱性の診断や情報収集されています。

GMOコインのスマホアプリでは販売所と暗号資産FX、取引所の現物取引とレバレッジ取引を、ひとつのアプリで取り組むことができます。GMOコインの口座数は37.4万件を越えています(GMOフィナンシャルHD、2021年12月期第1四半期決算資料より)。またGMOコインは、販売所で14種類を取り扱っています。取引所では6種類の現物取引と、5銘柄のレバレッジ取引に対応しています。

現物取引のメイカーではマイナス手数料(-0.01%)を採用しているので、頻繁にトレーディングしたい方には適しています。

③DMM.comのグループ会社が運営しているDMM Bitcoin


DMM Bitcoinは、株式会社DMM.comのグループ会社である株式会社DMM Bitcoinが運営する仮想通貨産取引所です。DMM.comはグループ会社で10年近く金融サービスを提供した実績もあり、DMMグループはFX口座数国内No.1(2020年1月時点に75万口座)のDMM.com証券を有しています。DMM Bitcoinにおいてもグループ会社の金融ノウハウを活かした運営が行われていることが特徴です。

DMM Bitcoinがセキュリティ強化に取り組んでいる事項は、ユーザーの資産95%以上をコールドウォレット保管、出庫時の厳重な作業工程、不正ログインの防止、厳格な社内セキュリティなどです。ユーザー資産とDMMBitcoinの自己資金は別口座で分別管理しています。信託保全ではユーザーから預託された資金は信託銀行へ信託保全を行い、万が一DMMBitcoinが破綻した場合であっても保全されます。

DMM Bitcoinでは販売所が採用されています。12種類の仮想通貨のレバレッジ取引を提供しています。レバレッジ倍率は固定2倍です。また証拠金は日本円と仮想通貨が利用できます。日本円に加えてBTC建ての取引にも対応しており、利用可能な取引銘柄は計19種類に上ります。その一方、DMM Bitcoinの現物取引で利用できる銘柄は4種類です。

またDMM Bitcoinは販売所なのでスプレッドが懸念となりますが、それをカバーするために「BitMatch注文」が利用できます。同時間帯でのユーザー同士の注文が仲値価格でマッチングされるので、販売所と取引所のハイブリッド注文ができ、実質的にコストを低く抑えることが可能です。

④楽天グループの会社が運営している楽天ウォレット

仮想通貨取引所・販売所の楽天ウォレット
楽天ウォレットは、楽天グループの連結子会社である楽天ウォレット株式会社が運営する仮想通貨取引所です。国内大手企業で、金融サービスも提供する楽天グループが提供しているため、サービスやセキュリティ、内部管理態勢なども十分考慮されている仮想通貨取引サービスが特徴です。また仮想通貨を電子マネーにチャージできる機能も提供しています。基本はスマホアプリからの利用となります。

楽天ウォレットが取り組んでいる事項として、ユーザー資産の分別管理、信託保全、コールドウォレット運用管理、マルチシグ、2段階認証などです。楽天ウォレットでは、ユーザーから預託した金銭を楽天信託の信託口座にて区分管理しています。楽天信託は、その信託財産を楽天銀行の銀行預金(無利息型)に預け入れる方法で管理します。これにより、万一、楽天ウォレットが破綻した場合でも、ユーザーの資産は直接返還されます。またユーザー保有分の全ての仮想通貨はコールドウォレットで保管され、秘密鍵も複数の署名を必要とするマルチシグで管理されています。

楽天ウォレットでは販売所が採用されています。仮想通貨は3種類が現物取引に対応しています。また現物取引はスマホアプリ「楽天ウォレット」にて提供しています。レバレッジ取引は5種類の仮想通貨を取り扱っており、レバレッジ取引専用アプリ「RakutenWallet Pro」からサービスを提供しています。こちらの注文タイプは、成行、指値、逆指値、OCO、IFD、IFOと複数に対応しております。また楽天ウォレットでは楽天ポイントを3種類の仮想通貨(ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ)に交換することができます。

⑤仮想通貨取引所で仮想通貨を保管するリスクを知ろう

仮想通貨はブロックチェーンと呼ばれるデータベースを利用した電子資産で、このブロックチェーンに所有者が記録されることが仮想通貨を保有していることと同義になります。仮想通貨取引所で購入した仮想通貨は、ブロックチェーン上には逐一記録されておらず、仮想通貨での出金申請を行った際にはじめてブロックチェーンに記録されることとなります。

2018年1月に起きたコインチェック社の大量のXEM流出事件では、被害者への補償の有無が議論のポイントになりました。結果的には、消失した仮想通貨の保有者に対しての補償内容が定められており公表されています。

しかし、ハッキングリスクを避けるためにも、投資家は資産を一つの仮想通貨取引所に保管することなく、複数に分散するなどの運用が適切です。仮想通貨投資経験の長い人や大量に仮想通貨を保有している人は、「ウォレット」と呼ばれる仮想通貨管理に特化したプロダクトを使用していることを覚えておきましょう。

⑥まとめ

仮想通貨取引所ではハッキングによる盗難を防ぐためにグループ会社やセキュリティ企業など共に、ハッキング対策を強化しています。マルチシグの徹底やユーザー資産の100%をコールドウォレットで保管するなど、外部からの攻撃に日々対抗しています。仮想通貨取引所を選ぶ際には、こういったセキュリティの観点からも検討することが重要です。

仮想通貨取引所は自分にとって使いやすいところを選ぶのも大切ですが、資産を1箇所に集中しておくことはリスクを高めます。複数の取引所に資産を分散したり、ウォレットで管理するなど運用方法を考えましょう。口座開設は無料ででき、維持費もかかりません。気になっている方はこれを機に各社のサービスをチェックしてみましょう。

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立花 佑

立花 佑

自身も仮想通貨を保有しているWebライターです。HEDGE GUIDEでは、仮想通貨やブロックチェーン関連の記事を担当。私自身も仮想通貨について勉強しながら記事を書いています。正しい情報を分かりやすく読者の皆様に伝えることを心がけています。