SBIソーシャルレンディング、第13期決算公告の内容は?詳しく解説

2020年7月現在、日本国内で営業しているソーシャルレンディングサイトでも大きな募集実績を持つのがSBIソーシャルレンディングです。

そのSBIソーシャルレンディングが、2020年6月末に第13期・2020年3月期の決算公告を発表しました。

今回は決算の内容を見ながら、SBIソーシャルレンディングが現在どのような状況に置かれているのかを解説していきます。

SBIソーシャルレンディング

サイト名 SBIソーシャルレンディング
URL https://www.sbi-sociallending.jp/
運営会社名 SBIソーシャルレンディング株式会社
本社所在地 東京都港区六本木1-6-1 泉ガーデンタワー13F
設立 2008年
代表取締役 織田 貴行
資本金 1,000万円
売上高 32億3,647万円(2019年4月1日~2020年3月31日)
上場有無 非上場(親会社のSBIホールディングスは東証1部に上場)
サービス開始年月 2011年3月
参考利回り 2.5%~10.0%
投資金額 1万円から
運用期間の目安 最短4ヶ月~最長36ヶ月(常時募集は14ヶ月)
融資残高 416億円(2020年6月末時点)
投資家登録完了者数 55,266人(2020年6月末時点)

※2020年7月時点の情報となります。最新情報に関しては上記サイトを御覧ください。

目次

  1. SBIソーシャルレンディングの第13期決算公告の結果
    1-1.約3億円の黒字を達成
    1-2.売上や預り金も大幅に増加
  2. SBIソーシャルレンディング決算、2019年3月期と2020年3月期の比較
  3. 販売費や分配金の前年比較
  4. これまで赤字だった利益剰余金は?
  5. SBIソーシャルレンディングの第14期決算への展望
  6. まとめ

1.SBIソーシャルレンディングの第13期決算公告の結果

SBIソーシャルレンディングは、非上場企業ですが、融資残高が200億円を突破したことにより会社法の適用により「大会社」として定義されます。

大会社として定義されている企業は、会計監査人として外部の監査を受け、財務状況などを発表する義務が課せられています。そのためSBIソーシャルレンディングの決算公告には、貸借対照表及び損益計算書の両方が記載されています。

※SBIソーシャルレンディング「貸借対照表・損益計算書2020年3月31日」より引用

1-1.約3億円の黒字を達成

次に、貸借対照表と損益計算書の数字を見ていきましょう。下記の表は主な項目をまとめたものです。

項目 2020年3月期
匿名組合出資金 約469億円
貸付残高 約421億円
売上高 約32億円
営業利益 約25億8千万円
当期純利益 約3億4千万円
利益剰余金 3,278万円

SBIソーシャルレンディングの第13期は約3億4千万円の黒字となっています。第12期も黒字を達成していましたが、その数字を上回っています。黒字額が大きく伸びていることから、SBIソーシャルレンディングの現在の営業の状況は順調だということが分かります。

1-2.売上や預り金も大幅に増加

SBIソーシャルレンディングがどれくらいの資産を運用しており、どの程度の売上になっているかという点にも注目していきましょう。

投資家から預かっているお金は匿名組合出資金の約469億円、実際に運用中の金額は、営業貸付金の約421億円です。そして売上は営業収益の約32億3千万円です。

こちらの数字も第12期と比べても大幅に伸びており、預り金及び貸付金の増加が売上に寄与したことがわかります。このような売上の増加が、SBIソーシャルレンディングの3億4千万円の黒字という結果に与えた影響は大きいと考えられます。

2.SBIソーシャルレンディング決算、2019年3月期と2020年3月期の比較

では、12期の数字とまとめて比較してみましょう。

項目 2020年3月期 2019年3月期
匿名組合出資金 約469億円 約366億円
貸付残高 約421億円 約310億円
売上高 約32億円 約25億円
営業利益 約25億8千万円 約20億円
当期純利益 約3億4千万円 約2億円
利益剰余金 3,278万円 △約3億1千万円

貸付残高は約100億円増加しており、営業収益は約25億円から約32億円と約7億円の増加となっています。

SBIソーシャルレンディングでは貸付金に対する金利収入が主な売上となるため、貸付残高が増加するほど売り上げが増加することになります。また、売上だけでなく純利益も増加しており、広告宣伝による短期的な売上の増加ではないことが分かります。

3.販売費や分配金の前年比較

その他の数字を見ると、以下のようなものが挙げられています。

項目 2020年3月期 2019年3月期
販売費および一般管理費 約6億5千万円 約5億1千万円
匿名組合損益分配額 約23億9千万円 約15億3千万円

SBIソーシャルレンディングでは投資家には約24億円の配当を行っており、これは前期比較で約1.5倍です。また、販管費などは売上の伸びに対し、約1億5千万円の増加が見られます。

こちらの数字に関しても、同社の好調さを示す数字と言えるでしょう。

4.これまで赤字だった利益剰余金は?

決算書の貸借対照表には「利益剰余金」という項目があります。利益剰余金とは、会社内部に蓄積されている資産を指しており、企業の累積資産が黒字なのか赤字なのかを判断する指標となります。

SBIソーシャルレンディングの累積赤字は12期までで約3億1千万円ありました。第11期である2018年3月決算から短期での黒字を達成していたものの、10期分の累積赤字は、12期まで解消することができませんでした。

このような背景があった中、12期までのマイナス3億1千万円の赤字に、第13期の純利益約3億4千万円によって累積赤字を解消し、利益剰余金は約3,000万円の黒字となっています。

第11期からの好調な業績により、会社の財務状況を黒字転換することに成功していたといえます。SBIソーシャルレンディングにとっては、累積赤字という一つの膿を解消したことにより、今後はよりドラスティックな改革も実施できる体制になる可能性もあると言えるでしょう。

5.SBIソーシャルレンディングの第14期決算への展望

SBIソーシャルレンディングの2021年3月期、第14期はどのような営業状況なのかを見ていきましょう。

累計融資実績

※SBIソーシャルレンディング「最新の実績」から引用

SBIソーシャルレンディングの2020年の累計融資実績は、同社が毎月発表しているグラフから確認できます。

2019年12月末時点での累計融資実績は約1,225億円、2020年6月末時点では約1,414億円と、2020年上半期では約190億円のお金を集めることに成功しています。

2018年12月末時点での累計融資実績は844億円、2019年1年では約380億円の融資を行っています。2020年は2019年を上回るペースで融資を行っていることがわかります。

募集額と融資額

※SBIソーシャルレンディング「最新の実績」から引用

上のグラフのように2020年4月の募集金額は一時的に大幅に減少しました。しかし、5月6月と、また毎月の募集金額を数十億円規模にまで戻すことに成功しています。

2020年下半期も前期同様の募集規模になれば、SBIソーシャルレンディングの第14期の数字は第13期と同等かそれ以上になることが予測されます。これまでの実績を踏まえ、今期黒字達成の可能性は高いと言えるでしょう。

まとめ

SBIソーシャルレンディングの第13期は、好調な業績を残し累積赤字を解消することに成功しました。また2020年上半期は一時的にコロナショックで募集規模が低下しましたが、間を置かずにまたそれ以前の募集規模に回復することに成功しています。

またコロナショック下でも2020年7月時点で遅延やデフォルトが発生していない点も同社の信頼性を評価できるポイントと言えるでしょう。

ソーシャルレンディングで投資を検討する際は、運営会社の倒産や不正による事業者リスクを考慮しておくことが重要です。SBIソーシャルレンディングは好調な売上実績から、経営状況が良好であることが確認できました。

このように決算情報から運営会社の最新情報を確認することは重要となります。他のソーシャルレンディングを検討する際も事前に決算情報などを確認し、事業者リスクに備えた投資を心がけましょう。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム

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