ソーシャルレンディングの利回りの相場は何%?高い利回りで気をつけるべき点は?

ソーシャルレンディングの投資案件を選ぶ際、まず利回りを見て検討するという方が多いのではないかと思います。ソーシャルレンディングも投資商品の一つですから、できるだけ高い利回りを獲得できる案件を選びたいものですが、高い利回りには相応の投資リスクも伴うため、利回りだけで案件を判断することは危険です。

そこで、この記事ではソーシャルレンディング会社が提供する案件の利回りはどの程度の数字なのか、また利回りが高い案件に投資をするときは何に注意すべきかを見ていきたいと思います。

  1. 国内のソーシャルレンディング案件の平均的な利回りは?
    1. 利回り4~6%の案件が多い会社
    2. 利回り7~8%の会社がボリュームゾーン
    3. 利回り9~10%の会社はかなり少ない
    4. 平均で利回り10%を超える会社とは
  2. 高利回り案件のリスク
    1. 融資金利が高いと返済が行われないリスクも高まる
    2. 担保の信頼性の面で劣るものも
    3. 長期運用案件が多い
  3. まとめ

1 国内のソーシャルレンディング案件の平均的な利回りは?

ソーシャルレンディング会社が提供する案件を見ると、想定利回りという数字が全ての案件についています。この利回りを見れば、その案件に投資してどれぐらいの利益が得られるのかがわかります。

その案件に資金を投資したら自分の手元にはいくら戻るのか、そういったシミュレーション付きの会社も多いので、実際に自分が投資して入る金額を見てみるのも良いでしょう。
また分配されるお金は源泉徴収税が引かれた後なので、例えば利回り10%の案件に投票した場合、実質の利回りは約8%になります。

1-1 利回り4~6%の案件が多い会社

ソーシャルレンディング案件の中で4%~6%という利回りの数字は比較的低いと言えます。この範囲で投資案件を提供しているのは、

などです。オーナーズブックは運営元のロードスターキャピタルが東証マザーズに上場しており、maneoやSBIソーシャルレンディングはソーシャルレンディング業界の中でも1、2を争う大手です。大手のソーシャルレンディング運営会社の案件は、国内での事業への融資案件や不動産担保付きなど比較的リスクの小さい案件が多く、利回りとしても低い傾向にあります。

1-2 利回り7~8%の会社がボリュームゾーン

次に案件の利回りが7%~8%である会社にはどのようなものがあるでしょうか。列挙してみると

などが該当します。もちろんそれぞれの会社の中でもやや低めの案件から若干高めのものまでありますが、押しなべた数字を見てみると7%台から8%台の案件がソーシャルレンディング業界では一般的な水準と言えるでしょう。

会社規模としては、社員10名程度の小規模なものから、社員数30名程度とソーシャルレンディング会社の中で比較的規模が大きなものまで様々な会社が存在しています。

1-3 利回り9~10%の会社はかなり少ない

利回りが9%~10%の案件は、ソーシャルレンディング業界の利回りの水準から見てやや高めのレンジとなります。この水準で案件を積極的に提供しているのは下記の4社です。

ガイアファンディング、アメリカンファンディング、クラウドクレジットの三社は外国で運営される案件に対する投資です。ガイアファンディングとアメリカンファンディングはアメリカの不動産投資、クラウドクレジットは世界中の多彩な案件に投資できるようになっています。

レンデックスは国内の不動産開発事業への投資がメインで、担保に不動産も設定されています。レンデックスでは、独自で行う担保評価と大手不動産会社である東急リバブルの評価の評価額のどちらか低い方に80%を掛けた金額以内に融資を留めることで、案件の貸し倒れリスク軽減を図っています。

1-4 平均で利回り10%を超える会社

利回りが11%~13%という業界水準を大きく超える案件を提供している会社もあります。該当するのは、下記3社となります。

トラストレンディングやクラウドリースは10%~12%台と、かなり高めの利回りの案件を提供しています。この2社は今のところ貸し倒れが発生したことはありませんが、ハイリスクな案件も多くなっています。

一方、これらの会社の担保を見ると、債権や事業の権利が中心となっています。利回りが高い反面、不動産のような比較的信頼性の高い担保を用意している案件は少ないというリスクがあります。

日本にはソーシャルレンディング投資を運営している会社は20社以上があり、現在の利回りの相場は7%~8%台となっています。

一方で、大手ソーシャルレンディング会社のmaneoやSBIソーシャルレンディング、そして上場企業が運営しているオーナーズブックは5%~6%と比較的低い利回りになっています。

規模の大きな事業者に投資すれば倒産などの事業者リスクを抑えることができますが、高い利回りを獲得することは難しくなります。一方で利回り10%以上の会社の場合、決算情報や社員数などで不透明な部分がある会社も少なくありません。

そういった会社に投資する場合、事業者リスク(倒産をするリスクや資金繰りが悪化するケースなど)も考慮して投資しなければいけないでしょう。

2 高利回り案件のリスク

高利回り案件に投資すれば収益性は高くなりますが、同時にいくつかのリスクを抱えることにもなります。高利回りの案件が持つリスクを見てみましょう。

2-1 融資金利が高いと返済が行われないリスクも高まる

投資家の利回りが高いということは、資金を必要とする会社への融資金利はそれ以上に高くなります。たとえばクラウドリースでは、全案件に何%の金利で貸し出しを行っているのか、投資家には利回り何%で分配されているのか、そしてクラウドリースがいくらの事業者収入を得ているのかが記載されています。

利回り12%の案件を見ると、投資家は12%の利回りが得られる一方で融資の金利は13%、そしてクラウドリースの営業利益は1%です。融資を受ける側にとって利回りは低い方が良く、利回りが高いと返済できない可能性は高まります。

日本のソーシャルレンディング会社が提供する案件で、貸し倒れが発生したケースは非常に少ないですが、返済の遅延については何回か起きたことがあります。融資金利が高いと、融資を受けてから返済ができなかったり、遅れたりする可能性が高いことを知っておきましょう。

2-2 担保の信頼性の面で劣るものも

平均的な利回りを見て最も低いラインに入るオーナーズブックは、全案件に不動産担保を設定しています。また運営元のロードスターキャピタルは不動産事業を中心に展開する会社であるため、選定する不動産担保の信頼性、そして融資する不動産事業の確実性においても高いものがあると言えそうです。
その一方で高利回りの案件を提供する会社は、融資する事業者の債権や事業の運営権を担保に設定しています。貸し倒れが起きた際の資金回収の確実性にはやや疑問符がつくでしょう。

2-3長期運用案件が多い

高利回り案件には、長期運用案件が多いのも一つの傾向です。同じような条件の案件でも運用期間によって利回りに差を設けているものもあります。

一方、長期運用案件には、運用期間中に融資先の倒産する可能性、また融資先の事業が失敗するという可能性が高くなってしまうというリスクがあります。また運用期間中に投資家は自由に自分の資金を引き出すことができません。そのため、他に資金が必要になった時に自分のお金が使えないリスクもあるのです。

そういったリスクと引き換えに、長期運用案件では利回りが高めに設定されていると考えられます。

3 まとめ

ソーシャルレンディングへの投資を検討している方は「投資する以上、できるだけ高い利回りで運用したい」とお考えかと思います。しかしその背景には数々のリスクが存在しているため、単純に利回りだけで投資先を選ぶのは危険です。

担保や運用期間、会社の信頼性など投資の安全性に関わる面も見ながら、しっかりと投資案件を決めていきましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム

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