仮想通貨のレバレッジ取引の手数料は何種類あるの?スワップ手数料について解説

仮想通貨投資には、仮想通貨を購入して値上がりからキャピタルゲインを得る「現物取引」と、証拠金(保証金)を担保に取引所から資金を借りて、元手の数倍を運用できる「レバレッジ取引(仮想通貨FX:証拠金取引)」があります。

レバレッジ取引は、買いから入るロングポジションと売りから入るショートポジションがあり、値上がり・値下がりの双方で利益を狙えます。さまざまな取引所でレバレッジ取引が提供されていますが、ポジションを保有するのにかかるスワップ手数料や、bitFlyerのSFDなど、レバレッジ取引に特有の手数料について難解に感じる方もいらっしゃると思います。ここではレバレッジ取引にかかる手数料について詳しく解説します。

目次

  1. レバレッジ取引の基本的な流れ
  2. レバレッジ取引の流れと手数料
    2-1. スワップ手数料(ポジション手数料)
    2-2. ロスカット手数料
    2-3. スプレッド評価損
  3. bitFlyerのSFD(価格乖離規制)
  4. レバレッジ取引が出来る仮想通貨取引所の手数料設定
    4-1. ビットコイン取引量で国内No.1のbitFlyer
    4-2. 両建てができるGMOコインの仮想通貨FX
    4-3. 14種類の通貨ペアでレバレッジ取引ができるDMM Bitcoin
    4-4. レバレッジ手数料が変動制のTAOTAO
  5. レバレッジ取引ができる仮想通貨取引所3社の手数料比較
  6. まとめ

①レバレッジ取引の基本的な流れ

レバレッジ取引はまず、「新規注文」を行い、注文が約定(やくじょう;注文が執行され売買が成立)した段階で「ポジション(未決済建玉)」を保有します。取引所からお金を借りて取引をしているので、必ずその「ポジション(未決済建玉)」は反対売買をして閉じる必要があります(ポジション・クローズ)。ここでの注文を「決済注文」といいます。

つまり、買い(売り)の新規注文を保有して、売り(買い)の決済注文でポジションを解消するという流れになります。決済注文が約定した時点で、新規注文時との差額が日本円で受け渡されます。ポジションの含み損が膨らんで証拠金維持率が一定水準を割り込むと、強制的に「決済注文」が発動する仕組みをロスカットルールと呼びます。

②レバレッジ取引の流れと手数料

2-1. スワップ手数料(ポジション手数料)

レバレッジ取引の主な手数料は、ポジション(未決済建玉)の管理費用として発生する「スワップ手数料(ポジション手数料)」です。これは、ポジションを決済せずに翌日に持ち越した場合に発生します。一般的にポジション(未決済建玉)の評価額に対して、1日あたり0.04%前後のレバレッジ手数料がかかります。この手数料は、決済が完了するまで24時間ごとに発生し、ポジション決済後にまとめて支払います。

例えばDMM Bitcoinは毎朝7時を1日の区切りとしており、買値(Ask)と売値(Bid)の中間値(仲値)を使用して、スワップ手数料を算出します。仮に2 BTC分のポジションを保有している時にビットコインの仲値が100万円だった場合、2 BTC×200万円×0.04%=1600円 がスワップ手数料となります。

2-2. ロスカット手数料

レバレッジ取引では、含み益が膨んで証拠金維持率が一定割合を下回った場合にポジションが強制的に解消(ロスカット)されることがあります。ここで発生するのが「ロスカット手数料」です。GMOコインは、建玉に対して0.04%をロスカット手数料としていますが、恒久的に無料に設定している仮想通貨取引所もあります。

2-3. スプレッド評価損

DMM bitcoinやGMOコインなど、多くの企業が販売所形式のレバレッジ取引を提供しています。この場合、買値と売値の差(スプレッド)が実質的な手数料となります。DMM bitcoinの場合、この差分を理解できるよう、新規注文を出した時点で「指値スプレッド評価損」が算出され、新規注文の約定前に証拠金維持率に折り込まれます。指値スプレッド評価損は、(現在のBid-現在のAsk)×数量となります。仮にビットコインのスプレッドが2,000円の時、10 BTCの新規注文を出すと20,000円の評価損が証拠金維持率に反映します。

③bitFlyerのSFD(価格乖離規制)

bitFlyerのレバレッジ取引(LightningFX)は、独自の手数料としてSFD(Swap For Difference)があります。SFDはビットコインの現物価格とレバレッジ取引の価格乖離を抑制するための仕組みです。価格乖離率が一定の割合を越えると発動し、乖離を広げる注文をしたユーザーは手数料を支払い、乖離を縮小する注文をしたユーザーは手数料を受け取ります。以下のように、SFD は新規注文の約定時にどちらも発生しますが、決済注文の約定時は「徴収」のみが発生します。

約定の種類 新規注文 決済注文
価格乖離を拡大する方向の約定 SFD 徴収 SFD 徴収
価格乖離を縮小する方向の約定 SFD 付与 SFD なし

SFDはポジション評価額にかかる手数料です。手数料は乖離率に応じて、以下のテーブルで計算されます。

価格乖離 SFD比率
5% 以上 10% 未満 約定金額の0.25%
10% 以上 15% 未満 約定金額の0.50%
15% 以上 20% 未満 約定金額の1.00%
20% 以上 約定金額の2.00%

例えば、現物ビットコイン価格が1BTC=200万円、Lightning FXのビットコイン価格が1BTC=230万円の時、価格乖離は15%です。Lightning FX で1BTC=230万円の取引が約定した場合、SFDによって買建側(売建側)は決済時にSFDとして23,000円を支払い(受取り)ます。

④レバレッジ取引が出来る仮想通貨取引所の手数料設定

4-1. ビットコイン取引量で国内No.1のbitFlyer

bitFlyer
bitFlyerは、日本の主要メガバンク(SMBCベンチャーキャピタル、みずほフィナンシャルグループ、三菱UFJキャピタルなど)から出資を受けている国内でも有数の仮想通貨取引所です。現物/差金決済/先物取引を含むビットコイン取引量は国内No.1を維持しています(2018年総月間出来高:Bitcoin 日本語情報サイト調べ)。

biyFlyer Lightningでは、FX(BTC-FX/JPY)と先物取引(BTC/JPY)で、最大4倍のレバレッジ取引が可能です。bitFlyerのLightning FXは、現物取引との価格が5%以上乖離するとSFDが発動します。証拠金は、日本円とビットコインに対応しています。

4-2. 両建てができるGMOコインの仮想通貨FX

bitFlyer
「GMOコイン」は、東証一部上場のGMOインターネット株式会社のグループ会社であるGMOコイン株式会社が運営する仮想通貨取引所です。GMOクリック証券など金融サービスのノウハウを活かした運営がGMOコインの特徴です。

GMOコインでは「取引所」と販売所形式の「仮想通貨FX」で、5種類の仮想通貨(BTC、ETH、XRP、LTC、BCH)に対して最大4倍のレバレッジ取引が可能です。仮想通貨FXでは、買い注文と売り注文を同時に保持する「両建て」ができることがGMOコインの特徴です。両建ては、中期的に買いポジションを取りながら、短期的に売りポジションを取るような戦略もとれるので、トレードのチャンスが広がる利点があります。

4-3. 14種類の通貨ペアでレバレッジ取引ができるDMM Bitcoin


DMM Bitcoinは株式会社DMM.comのグループ会社です。DMMグループもDMM.com証券を所有しており、専門的なノウハウがDMM Bitcoinにも活かされています。

DMM Bitcoinでは、販売所形式で7種類の仮想通貨(BTC、ETH、XRP、LTC、BCH、XEM、ETC)のレバレッジ取引に対応しています。日本円に加えて仮想通貨建ての取引にも対応しており、利用可能な通貨ペアは計14種類に上ります。DMM Bitcoinもまた「両建て」に対応しており、仮想通貨を証拠金に利用できます。

4-4. レバレッジ手数料が変動制のTAOTAO


TAOTAOは、Yahooグループの関連会社であるTaoTao株式会社が運営する仮想通貨取引所です。TAOTAOの代表取締役を務める荒川佳一朗氏はYahoo系列のワイジェイFX株式会社の代表を就めた経歴があり、TAOTAOのサービスに活かされています。

TAOTAOのレバレッジ取引は販売所形式で5種類の仮想通貨(BTC、ETH、XRP、LTC、BCH)に対応しています。レバレッジ手数料は「建玉金額×0〜0.041%/日」とされており、独自の算式によって1週間単位で切り替えています。

⑤レバレッジ取引ができる仮想通貨取引所4社の手数料比較

bitFlyer GMOコイン DMM Bitcoin TAOTAO
通貨ペア BTC/JPY BTC/JPY、ETH/JPY、BCH/JPY、LTC/JPY、XRP/JPY BTC/JPY、ETH/JPY、XEM/JPY、XRP/JPY、LTC/JPY、ETC/JPY、
BCH/JPY、ETH/BTC、XEM/BTC、XRP/BTC、LTC/BTC、ETC/BTC、BCH/BTC、ETC/ETH
BTC/JPY、ETH/JPY、XRP/JPY、LTC/JPY、BCH/JPY
スワップ手数料 建玉金額の0.04%/日 建玉金額の0.04%/日 建玉金額の0.04%/日 建玉金額×0〜0.041%/日
ロスカット手数料 無料 取引所(レバレッジ取引):建玉ごとに
0.04% / 日
仮想通貨FX:無料
無料 無料
証拠金対応通貨 日本円
BTC
日本円 日本円
仮想通貨
日本円
BTC、ETH
最小注文数(BTC) 0.01 BTC 0.01 BTC 0.01 BTC 0.01 BTC

※2020年4月時点の情報となります。最新情報に関しては上記サイトをご覧ください。

⑥まとめ

レバレッジ取引は手持ちの資金が小さくても、証拠金を取引所に預けることで、大きな利益を獲得できる取引方法です。しかし相場の状況によっては証拠金以上の損失を被るリスクがあります。ルールやリスク管理方法を理解しないままレバレッジ取引を行うことは、資産を危険に晒すことになります。リスクを少しでも軽減するためにも、レバレッジ取引について最低限の知識を身に付けてから始めましょう。

各取引所によって取引通貨や、手数料設計、利用できる注文方法など特徴が異なります。ユーザビリティを含めて、自分の投資スタイルに合った取引所でレバレッジ取引をするのがおすすめです。仮想通貨取引所では緊急メンテナンスで取引ができなかったり、売買制限が生じるケースもあります。そういった場合に対応できるよう、複数の取引所で口座を開設しておくことをお勧めします。これを機に3社のサイトにアクセスして、実際の取引画面など触ってみてください。

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立花 佑

立花 佑

自身も仮想通貨を保有しているWebライターです。HEDGE GUIDEでは、仮想通貨やブロックチェーン関連の記事を担当。私自身も仮想通貨について勉強しながら記事を書いています。正しい情報を分かりやすく読者の皆様に伝えることを心がけています。