【暗号資産取引所の元トレーダーが解説】大台の節目を利用したトレード方法

今回は、大台の節目を利用したトレード方法について、大手暗号資産取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では暗号資産コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. 大台とは?
  2. 大台の特徴
  3. 大台付近の値動き
  4. 大台を利用したトレード手法
  5. 大台トレードの注意点
  6. 大台トレードと併用すべきテクニカル指標

暗号資産(仮想通貨)の値動きはとても大きいものであり、これまで大型株やFX等行っている投資家の方から見るとリスク管理がかなり難しい商品と感じる方も多いでしょう。

一方では、値動きの大きさや足元の暗号資産の上昇するマーケットは、大きなリターンを得るチャンスと見る個人投資家も多くいます。しかし、それは「損失を被るリスクと表裏一体」ということを認識しないといけません。

そのため厳格なルールをしっかりと定め、トレードすることがとても大切なマーケットとなります。ここでは暗号資産FXの初心者でも行いやすいトレード手法として「大台の節目を利用したトレード手法」をご紹介したいと思います。

①大台とは

大台とは大きな節目となるキリ番とも言われる水準を意味しています。現在のビットコインであれば20,000ドル、30,000ドル、40,000ドル、50,000ドル等の綺麗な節目が大台となります。日本円なら200万円、300万円、400万円、500万円等となるでしょう。

また節目は1,000ドルの単位でも意識されます。この大台は投資家としてはチェックすべき水準のため必ず見ておくべきと考えておきましょう。

②大台の特徴

大台の特徴は「価格の値動きが止まりやすい」ということです。

人間はキリのいい番号や数字を好む傾向があり、それは相場の世界でも同様で、「ビットコインは1,000万円あたりまでは上昇するだろう」という具合に意識されることが多いです。投資家も「この水準まで到達したら利益確定したい」と、目処をつけるのに利用することがあります。

そのため、大台付近ではフローが多く出やすくなる傾向があります。では大台の値動きがどのようになりやすいかチェックしましょう。

③大台付近の値動き

続いて大台付近の値動きが実際にどのように動いているのか説明したいと思います。下記はBTCUSDの日足チャートです。

BTC Chart

黄色は30,000ドル付近、青色は40,000ドル付近、赤色は50,000ドル付近を示しています。3本のラインをご覧頂くと、価格変動の起点となっていることがわかります。

まず黄色の30,000ドルのラインでは一度上方向にブレイクした後、下落するも30,000ドルがサポートラインとなって下ひげから上昇しています、

そして青色の40,000ドル付近まで上昇すると、その付近で一旦調整安となり、黄色の30,000ドル付近まで下落しています。30,000ドルが何度もサポートラインとなっていることが理解できるでしょう。3回サポートされ、下落圧力が減退したことによってその後40,000ドルをブレイクする動きになっています。

そして50,000ドル付近では再度上昇が一服しているのが現状です。

このように日足チャートでの大きな時間軸でみると、大台付近では上昇が止まりやすいこと、ブレイクするとサポートラインとして機能しやすいことがわかります。この特性を活かして、大台付近の動きを利用したトレードが考えられるのです。

④大台を利用したトレード手法

先ほどの図の、黄色ライン(30,000ドル)を突破したあたりの相場を想定します。30,000ドルを綺麗に突破した後に考えられるシナリオは2つです。

  1. 40,000ドル付近でショートを構築
  2. 30,000ドル付近に戻ったらロングを構築

上記のチャートの場合40,000ドル付近まで上昇しているため、40,000ドル付近でショートを作るということが最初のアクションとなります。難しいのは利益確定のタイミングですが、無理に30,000ドルまで耐える必要はなく1,000ドル程度で利益確定できればいいでしょう。あくまで30,000ドルから40,000ドルに上昇している過程での逆張りとなりますので、大きな利幅を取ろうとはしない方が賢明です。

その後30,000ドルまで下落しました。この段階で、30,000ドル付近でロングのポジションを構築します。その後も数回上昇するも30,000ドル付近まで押し戻されています。ここでもロングポジションを1,000ドル程度で利益確定できていると、数回利益を取れるため、良いトレードとなります。

そして再度40,000ドル付近まで上昇してショートを再度構築することになりますが、次の40,000ドルは上方向に完全にブレイクするため、1,000ドル幅で損切りする結果になります。このように、節目だけでも効率的なトレードができることを理解して頂きたいと思います。

⑤大台トレードの注意点

大台の節目を利用したトレードの要点は「損切りのポイントを明確にしておくこと」です。1,000ドル程度抜けてしまった場合は一旦撤退した方がいいと個人的には考えています。

損切りラインと利益確定の比率(リスクリワード)は2:1程度で揃えた方がいいでしょう。リスクリワードは大切なのでここはルール化した方が賢明です、

⑥大台トレードと併用すべきテクニカル指標

最後に大台トレードと併用すべきテクニカル指標についてご紹介したいと思います。

大台を利用したトレードは、「大台で価格が止まりやすい傾向」を利用しています。つまり、大台で価格が止まることが判断できるテクニカル指標を利用すれば、より戦略の精度を高めることになります。

その判断に利用できるテクニカル指標として下記の2つを解説します。

移動平均線

移動平均線はテクニカル指標の中でも基本中の基本ともいうべきものでしょう。

移動平均線と大台が合致したタイミングでは価格のレジスタンスラインやサポートラインとしての機能が強まることになります。
【元トレーダーが解説】移動平均線1本でビットコインのトレンドを把握する方法

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移動平均線はあまりにも短期の場合、機能しないことがありますので注意してください。また移動平均線の種類によって、移動平均線の形状が異なるため、注意するようにしてください。

フィボナッチリトレースメント

フィボナッチリトレースメントを利用することで、どのラインで止まりやすいのかということが把握できます。フィボナッチリトレースメントは高値と安値を結ぶことでその間の3分の1戻しのラインや半値戻しのラインを自動的に計算されて表示されるため、その位置が大台と合致した場合価格の動きが止まりやすいということになります。」
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大台トレードの勝率を上昇させたい場合は是非上記の2つも利用してみるといいでしょう。

テクニカル指標は組み合わせるほど勝率は上がりやすいものですが、エントリーチャンスが条件を増やすことで減少するため、そのバランスを考えながら組み合わせることが大切です。

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中島 翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。証券アナリスト資格保有 【運営サイト】FXの車窓から