【仮想通貨取引所の元トレーダーが解説】ビットコインの値幅を狙った短期トレード

今回は、ビットコインの値幅を狙った短期トレード方法について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. ビットコインの値動きの大きさとは?
  2. 値幅を狙ったビットコイン短期トレードの5つのポイント
    2-1. 大きな方向性(トレンド)をチェック
    2-2. 前日の値幅をチェック
    2-3. レジスタンスラインとサポートラインを把握
    2-4. 資産の10分の1程度からエントリー
    2-5. チャートの形状によってポジションを増加
  3. まとめ

仮想通貨(暗号資産)トレードにどのように取り組めばよいか悩んでいる方も多いと思います。

筆者はこれまで様々な記事で仮想通貨トレードで注意すべきことに「値動きの大きさ」を指摘してきました。値幅が大きいため、「リスク管理」が困難になるからです。しかし、値動きの大きさは大きなメリットでもあります。

特に短期トレードの場合、値動きの大きさは狙いめになります。値動きを味方につけるために何ができるか徹底して考えることが重要です。ここでは短期トレードの手法と考え方を紹介したいと思います。

①ビットコインの値動きの大きさとは?

最初に仮想通貨市場の値動きの大きさについて、他のアセットクラスと比較して見てみましょう。下記は青色:ビットコインUSD、オレンジ:ドル円、水色:S&P500指数(アメリカの株価指数)です。2021年初頭を基準値として4月までの動きをパーセンテージで表しています。

BTC Price

ドル円は6%程度の上昇率、S&P500指数は5.8%の上昇に比較してビットコインは91%以上の上昇を見せています。この上昇幅をみると値動きの大きさが視覚的に理解できるでしょう。仮に3つの投資商品に100万円ずつ投資していた場合、ビットコインは元本の9割以上の変動を見せたことになります。

裏を返せば、同期間に90%下落していてもおかしくないことになります。つまり値動きが大きいビットコインに投資を行うときは、リスクを調整しながら投資することが重要ということです。

②値幅を狙ったビットコイン短期トレードの5つのポイント

筆者は短期トレードをする際、テクニカル指標はほとんど利用しません。代わりに、ローソク足の形状や、サポートラインとレジスタンスラインを利用して、エントリーのタイミングを検討しています。重要なことは、エントリーポイントを極力分散して、リスクを調整することです。それでは短期トレードのエントリーに重要なポイントをご紹介します。

ここでは短期トレードについて解説していきますが、仮想通貨投資初心者の方はまず中長期的なトレードを行いながら慣れていただくことをおすすめします。

1. 大きな方向性(トレンド)をチェック

最初の重要なポイントは「大きな方向性(トレンド)には逆らってエントリーしない」ことです。つまりビットコインが大きなトレンドで上昇方向の場合において、15分足などの短期で5,000ドル上昇したとしてもショートエントリーはしないことを意味しています。

短期トレードだから淡々とサインが出たらエントリーするという短期のトレーダーも数多くいますが、筆者の場合はなるべく高い勝率を出すことを最優先に心がけており、保守的なトレードを行うことが多いです。

そのため短期トレードでもそのタイミングが出ない限りはエントリーは一切行いません。エントリーしなければ損失も発生しないというくらい気持ちに余裕を持つことがトレードでは大切です。まずは投資対象のエントリーの方向性を長い時間軸でチェックするようにしましょう。

2. 前日の値幅をチェック

次にチェックすることは「前日の値動きの幅」です。前日が値動きが大きかった場合、その日も余波のように値動きが大きくなることが多いためです。前日の値幅を参考に、どの程度上昇したり下落したらエントリーを行うのかを決めます。

例えば、前日ビットコインが5,000ドル程度下落していたら、「翌日にも5,000ドル程度の値幅は考えておく」ことが重要です。そしてエントリーは4,000ドル程度の値幅からゆっくりと行うことになります。

さらに勝率を高めるために、時間の判断材料も加えます。つまり、「○分間で4,000ドル下落した場合」というものです。仮想通貨に限らず相場に急激に値動きが出た場合、その反動も大きくなります。

筆者のトレードスタンスはそうした反動を利用してリターンを挙げるものです。例としては、15分間で3,000ドル下落したらエントリーするなど、条件をつけることでより勝率を高めやすくなります。価格の上下の水準も大切ですが、横軸である時間軸の考え方も重要なのです。

3. レジスタンスラインとサポートラインを把握

値幅の後にチェックすることはレジスタンスラインやサポートラインです。値幅だけを見てトレードしていると、知らないうちに重要な節目を抜けていることになりかねません。そのためエントリーのタイミングの付近に、重要なレジスタンスラインとサポートラインがないか確認することは重要になります。

4. 資産の10分の1程度からエントリー

エントリーは自身のトレード資産の10分の1から20分の1から行うようにしましょう。最初から2分1などのボリュームでエントリーすると、心理的な負担が大きくなります。かなり分散して資産を利用することで、心理的に余裕を持たせましょう。

筆者の場合、短期トレードでは1分足チャートと5分足チャートを利用します。

5. チャートの形状によってポジションを増加

エントリーした後にそのまま評価損が膨らむ事態になった場合、一般的に500ドル、1,000ドル刻みでポジションを増加させて行くことを検討します。いわゆるナンピン戦略です。最初のエントリーを少額に抑えて、相場の状況を見ながら徐々にポジションを積み増すのです。

この戦略の場合、最初のエントリーで利益が出ていたら、利幅はあまり良くありません。しかしそれはそれでOKです。投資では「負けないこと」が一番大事なことであり、一回の勝負で莫大な利益を出すことではありません。

また筆者の場合、短期的にチャートの形状(二番底や二番天井、ヘッドアンドショルダーや三角保ち合いなど)が現れた場合に一気にポジションを増やします。二番底のような動きになってきた場合、そこでポジションを5分の1程度まで大きく引き上げます。上手く反転すると、最初にエントリーした水準より損益分岐点を大きく引き下げることができます。

利益もすぐに出るようになります。しかし、欲は出さず200ドルから1,000ドルあたりの値幅で淡々と利益確定を行います。これは相場が荒れている場面を狙う手法なので、ポジションを持ちすぎないことが大事です。

③まとめ

理解したつもりでも、最初はこの手法をどのように使えばいいか難しいかもしれません。しかしこのトレードを試して頂くと、実際の相場を経験する中で理解できるでしょう。是非シンプルで短期的なトレードも挑戦してみてください。

仮想通貨トレードで短期で行う場合は、ビットコインの取引量が日本一であるビットフライヤーが使いやすいでしょう。注文方法も豊富でトレーダー向けのインターフェイスとなっています。

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中島 翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12