【重要ニュースまとめ(11/6~11/12)】国内市場の活性化へ向けスクエニとミクシィがNFT事業を本格化、米国ではインフラ法案が可決

今回は、11/6~11/12の暗号資産・ブロックチェーン業界重要ニュースについて、田上 智裕 氏(@tomohiro_tagami)に解説していただきました。

目次

  1. 初心者向け主要ニュース【難易度:★☆☆】
    1-1. スクエニがNFT市場への本格参入を発表
    1-2. ミクシィがDapper Labsと提携
    1-3. エルサルバドルでビットコインについて学ぶ学校が設立
  2. 暗号資産・ブロックチェーン重要ニュース【難易度:★★☆】
    2-1. 米SECゲンスラー委員長、暗号資産への規制強化を再び強調
    2-2. 米インフラ法案が可決
  3. 暗号資産・ブロックチェーン重要ニュース【難易度:★★★】
    3-1. NFT担保ローンで140万ドルの融資が発生
    3-2. Axie Infinityの独自DEXがローンチ
  4. まとめ、著者の考察

初心者向け主要ニュース【難易度:★☆☆】

スクエニがNFT市場への本格参入を発表

大手エンタメ企業スクウェア・エニックスが、ブロックチェーンゲームへの本格参入を発表しました。これまで半年以上かけて取り組んできた実証実験の結果を踏まえ、事業拡大が期待できると踏んだようです。

スクウェア・エニックスは、今年の3月よりブロックチェーン開発企業double jump.tokyoとの提携を発表し、NFT活用のブロックチェーンゲーム開発に着手していました。ブロックチェーン基盤にはLINEの提供するLINE Blockchainを採用することも発表しており、国内の取り組みとして注目を集めています。

スクウェア・エニックスの見解では、ブロックチェーンやNFTによってゲーム・エンタメの世界は大きく変化しているといいます。トークンエコノミーの普及によりプレイヤーが望むゲームのあり方は変わりつつあり、この変革に乗り遅れないようにとの構えが感じられました。

【関連記事】スクウェア・エニックスがNFT活用のブロックチェーンゲーム領域へ本格参入を発表

ミクシィがDapper Labsと提携

mixiやモンストを運営するミクシィが、NFT市場を牽引するDapper Labsとの提携を発表しました。Dapper Labsの運営する独自ブロックチェーンFlowを使ったNFT事業に取り組むといいます。

今回の提携により、ミクシィは本格的にNFT市場に参入することになります。これまでに、暗号資産取引所bitbankへの出資を行うなどしてきましたが、自社で事業に取り組むのは今回が初めてのことです。

Dapper Labsは、Flow以外にNBA Top ShotやCryptoKittiesを運営しています。過去に日本企業との提携は行ってきましたが、今回のミクシィとの提携を通してさらなる知名度の向上が期待できそうです。

【関連記事】ミクシィがNFT事業へ参入、Dapper Labsとの業務提携を発表

エルサルバドルでビットコインについて学ぶ学校が設立

エルサルバドルがビットコインの専門教育を行う学校を設立する計画を明らかにしました。政府に管理するビットコイン基金から資金を捻出するといいます。

エルサルバドル政府は、ビットコインを法定通貨として流通させるために約80億円のビットコイン基金を用意しています。今回は、この資金を直接利用するわけではなく、ビットコイン価格の値上がりによって生じた余剰資金約4.5億円が対象です。

ブケレ大統領は、専門学校の設立について、ビットコイン基金の資金を利用するわけではないことを強調しました。ビットコインを政策に導入したことで生まれた取り組みだとアピールし、国民への理解を求めています。

【関連記事】エルサルバドル、ビットコイン専門学校の建設を発表

初心者向け主要ニュース【難易度:★★☆】

米SECゲンスラー委員長、暗号資産への規制強化を再び強調

米SEC委員長のゲンスラー氏が、暗号資産への規制強化を再び示唆しました。

ゲンスラー氏は先月、暗号資産を禁止する計画はないと主張し注目を集めていたものの、適切な規制を整備する意向も表明しており、今回さらに強化する方針を明確にしています。特にDeFiやP2Pレンディングなどについて懐疑的な見解を示しました。

ゲンスラー氏は、一般的な通説として定着しているDeFiなどの定義ではなく、実態に即した規制を整備するとしています。分散型とは名ばかりのプロジェクトに厳格な規制を適用させたい構えです。

SECは投資家保護を第一に考えており、その安全性を脅かす要素については毅然とした態度で応じています。今回の発言からは、近い将来多くの暗号資産が証券として定義される可能性が感じ取れます。

【関連記事】SEC委員長、暗号資産の規制強化を再び強調

米インフラ法案が可決

米国で注目のインフラ法案が下院で可決されました。残りのプロセスはバイデン大統領による署名のみとなっており、いよいよ正式に法案が成立する日が近づいています。

インフラ法案は、文字通り米国内のインフラ設備に巨額投資することで経済を刺激する政策です。1.2兆ドルもの財源が想定されており、各市場からの税収増が予定されています。

その一つが暗号資産市場であり、民間事業者からは多くの反対意見があがっていました。税収増の対象になる暗号資産取引所だけでなく、今回のインフラ法案では開発者やウォレットプロバイダーも含まれることになっています。

事業者からは、具体的にどのように課税していくのか現実的ではないとして意見してきましたが、下院では修正なしで可決となっています。

【関連記事】米インフラ法案が下院で可決、残すは大統領署名のみに

初心者向け主要ニュース【難易度:★★★】

NFT担保ローンで140万ドルの融資が発生

NFTを担保に資金の借り入れが可能なプラットフォーム「NFT-Fi」で、1億円を超える額の借り入れが成立したことがわかりました。

担保として預けられたNFTは、AutoglyphsシリーズのAutoglyph #488です。本シリーズはOpenSeaなどのマーケットプレイスで1億円以上で売買されています。

このNFTを担保に年率9.69%の設定で資金が借り入れられました。ローンは、NFT担保のレンディングサービスに資金を提供するMetaStreet DAOによって組まれています。NFT担保レンディングには流動性が不足しており、この問題を解決することが期待されています。

資金の貸し手には5%の利率が設定されており、差額の4.69%がNFTfiに手数料として入るようです。NFT市場の拡大とDeFiの普及により、両者の統合が少しずつ進んでいることから、今後もNFT担保レンディングの流動性は高まっていくことが予想できるでしょう。

【関連記事】NFT担保ローン、過去最高額の140万ドルの借入れ

Axie Infinityの独自DEXがローンチ

ブロックチェーンゲームAxie Infinityが、独自DEXとなるKatanaをローンチしました。Katanaは、同じく独自のサイドチェーンであるRonin上で稼働します。

今回のローンチに併せて、Axie Infinityは独自トークンRONもリリースしています。これでAxieエコシステムには、サイドチェーンRoninを基盤として独自トークン「AXS」「SLP」「RON」、DEXのKatanaなど、多くの独自スタックが用意されました。

Axieは主にフィリピンなどの新興国で人気を集めるブロックチェーンゲームです。「Play-to-Earn」の概念を作り出した立役者であり、ブロックチェーンゲーム市場をまた一つ大きく拡大しました。

イーサリアムのガス代が高騰している影響を受け独自のサイドチェーンをリリースするに至りましたが、その後も様々な独自システムを開発し、ユーザーをエコシステムにとどめる施策を打ち続けています。

【関連記事】Axie Infinityの独自DEXがローンチ、独自トークン「RON」も発行開始

まとめ、著者の考察

今週は、国内でもスクエニやミクシィによるNFT市場への本格参入が話題となりました。これから年末に向けて一層のブロックチェーン市場の盛り上がりが期待できそうです。

国外では引き続き規制強化の様相がみられています。米国のインフラ法案可決は大きなトピックであり、米国内では冬の時代が訪れるとの声が多くあがっています。

GameFiやNFT-Fiを軸に、異なるブロックチェーン市場が融合するケースが増えてきており、先端トピックにはなりますが、これらのトレンドにもアンテナを張っておきたいところです。

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田上智裕

田上智裕

株式会社techtec 代表取締役。リクルートホールディングスでの全社ブロックチェーンR&Dを経験後、2018年に株式会社techtecを創業。「学習するほどトークンがもらえる」ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL(ポル)」を運営。メディアでの執筆や海外での講演などを中心に、ブロックチェーン業界の発展にコミットしている。